M109A2 自走榴弾砲
「M109A2 自走榴弾砲 (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35109 )」です
●現用アメリカ軍の主力自走榴弾砲「M109A2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●西側諸国の主力自走榴弾砲として運用され、現在でもその姿が見られる「M109A2」を再現、箱型の車体に半円状の砲塔、そして巨大な主砲を持つ独特のフォルムを再現した内容となっています【 「M109A2 自走榴弾砲」について 】
●アメリカ軍は第2次世界大戦において、主に「105mm砲」と「155mm砲」という2種の火砲を野戦砲兵の主力としたため、この2種の火砲の自走化が進められました
●「105mm砲」のタイプは「M7自走榴弾砲」、「155mm砲」のタイプは「M12自走カノン砲」として制式化され、活躍します
●ただし、この2つの車輌は戦時に開発されたもので、オープントップ式を採用したことにより作業性には優れていましたが、自走砲としての機能や完成度は理想的とは言えず、戦争が終結すると自走砲としてのあるべき姿を模索するようになります
●1950年代前期、アメリカ軍は、「105mm自走榴弾砲 M52」「155mm自走榴弾砲 M44」、そして「155mm自走榴弾砲 M53」「203mm自走榴弾砲 M55」という2系統の自走砲を開発、これらの車輌は優れた性能を示しましたが、全周式の砲塔を持たない(「M52」を除く)など自走砲の運用上の問題点も多く、比較的短命に終わりました
●その後継車両として開発が開始されたのが「105mm自走榴弾砲 M108」で、次いでその設計をベースに「155mm榴弾砲」を搭載するタイプとして「155mm自走榴弾砲 M109」が1963年に登場します
●ただし、従来アメリカ軍が砲兵の主力と定義付けていた「105mm榴弾砲」は、「155mm榴弾砲」へとスケールアップすることが決定され、その結果「M108」は運用が停止、「M109」が主力自走榴弾砲として1本化されます
・ 他にも「M107」や「M110」が運用されましたが、この2つの車輌は完全オープントップ式で、特殊兵器に近い存在であり、通常の自走砲部隊用ではありませんでした
●「M109」は自走砲として極めて完成度の高い車輌でしたが、最初の「M109」は20口径という短砲身により最大射程が短く、標定能力が向上した現代戦において、射程の短さは最大の欠点となりました
●そこで、主砲を33口径に変更、射程の向上を図ったのが「M109A1」で、「M109」と並びアメリカ軍のみならず西側各国が採用することとなります
●1976年には次の改良型である「M109A2」が登場、同車は砲塔後部の弾薬庫を大型化し、その携行砲弾数を増加させたタイプで、油圧装置や照準器カバーの装備など改良が施されています
●また、「M109」の派生車輌として「M992弾薬運搬車」も開発され、同車を「M109A2」の後方に配置することで砲塔部分に直接給弾することが可能となり、「M109A2」の能力の向上に繋がっています
●その後、「M109」シリーズは、年代を追って改良が続けられ、現在ではその最新型である「M109A6 パラディン」が運用されるようになりました
●「M109A2」はアメリカ軍では退役していますが、その信頼性と安定のある性能によりアメリカの友好国を中心に引き続き運用が継続されています【 「M109A2 自走榴弾砲」のキット内容について 】
●この現用アメリカ軍の主力自走榴弾砲「M109A2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●AFVクラブのディテール表現力により「M109A2」をディテール感豊かに再現、現用の自走砲ならではの細かな構造物が細分化されたパーツ構成で再現した内容となっています
●砲身本体は金属パーツを使用、長大な砲身、大型のマズルブレーキ、砲尾部分などが表現され、大型の砲塔ハッチは開閉可動式で、「M109A2」の迫力ある姿とその機能とを楽しむことができる内容となっています
●「M109A2」は、「砲身部」「砲塔」「車体」の3ブロックで構成されています
【 砲身部 】
●砲身は、マズルブレーキ後端部から砲尾前端部まで延びる長大な金属製の砲身パーツに、マズルブレーキ、排煙器、砲尾、防盾などを取り付ける構成となっています
・ 砲身後部に付属している金属製のスプリングを装着することで、砲身は後座可動式となります
●砲身は金属製砲身で、砲口部分が開口処理されています
・ 砲身のマズルブレーキ、排煙器は別パーツで、それぞれ左右分割式です
・ マズルブレーキ内側中央部の間仕切り部分は別パーツにて再現
●砲尾は、前後方向に3分割式となっています
・ 閉鎖器は7パーツで再現され、開閉状態が選択できます
・ 閉鎖器及び砲尾部分のネジ山がパーツ化され、その隔累式閉鎖器の機能が表現されています
●防盾は、円弧状に3分割式となっており、防盾から延びる駐退器などは別パーツです
・ 防盾(砲身)は、基部に内蔵させるポリキャップにより上下可動します
・ 防盾上部をカバーするキャンバス覆いを再現したパーツが付属
【 砲塔 】
●砲塔は、その半円状の形状が再現されており、砲塔表面の溶接跡、小フックがモールドされています
●砲塔は上下分割式で、後部パネル、後部の弾薬架は別パーツとなっています
・ 砲塔側面のドアは別パーツで開閉可動式、ドアを開いて砲尾の様子を見ることができます
・ 砲塔上部の装填手ハッチは開閉可動式となっています
●砲塔上部の照準サイトは左右分割式で、内部の照準器がパーツ化されています
・ 照準サイトのガラス部を再現するクリアーパーツが付属
・ 照準サイトは回転可動式です
●車長キューポラは上下2分割式で、機銃架、車長ハッチは別パーツにて再現
・ 車長ハッチは開閉可動式です
・ 車長用のペリスコープはクリアーパーツです
●「M2重機関銃」は6パーツで構成されています
・ 前方の放熱筒の放熱口は開口処理されており、これに銃身パーツを取り付けます
・ 銃身は、フラッシュハイダー付きとフラッシュハイダーなしの状態を選択することができます
・ 銃口部分が開口処理されています
・ 機銃架及び弾薬箱受け、固定装置などが細分化されたパーツ構成で再現
●後部の弾薬架は、各パネルを貼り合わせる箱組み方式です
・ 後部のドアは別パーツで、開閉状態が選択可能、弾薬架に積載された砲弾がパーツ化されており、ドアを開いて弾薬架の様子を演出することができます
●後部のバスケットは縦のラインと横のラインを組合す方式で、左右各8パーツで構成されています
・ バスケット後部の雑具箱は前後分割式です
【 車体 】
●車体は各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ スポンソン部分などはダボとしての凹凸パターンが付いており、確実に形となるように工夫されています
・ 複雑な形状の車体前部は1パーツにて再現
●足周りは、サスペンションアームが車体パネルとは別パーツ化、トーションバーで延長されてその基部で接着する方式となります
・ 起動輪、誘導輪、転輪は内蔵させるポリキャップにより回転可動します
・ 誘導輪は4分割式により履帯との接触部の肉抜き穴を再現
・ 転輪は4分割式によりリム内側のオーバーハング部分を再現
●履帯は、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
●車体上部は、エンジングリル、前部の点検ハッチは別パーツとなっています
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 操縦手用のペリスコープユニットはクリアーパーツです
・ ペリスコープカバーは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前照灯のガラス部、赤外線ライト部はクリアーパーツが用意されています
●トラベリングロックは、6パーツで構成され、起倒状態が選択できます
・ 砲のロック部分は開閉選択式です
●車体後部は、後部ドアが別パーツ化され、開閉可動式となっています
・ 後部左右に装備されている駐鋤は、各6パーツで構成され、収納状態と展開状態とを選択することができます
●前照灯のガラス部、赤外線ライト部、各ペリスコープなどを再現するクリアーパーツが付属しています
【 アクセサリー 】
●アクセサリパーツが付属しています
・ 「M1A1 コリメーター(視準器)」 ×1
【 塗装とマーキング 】
●「M109A2」のマーキングとして、4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ エジプト陸軍 (デザートイエロー単色塗装)
・ ポルトガル陸軍 (オリーブドラブ単色塗装)
・ アメリカ陸軍 (NATO 3色迷彩)
・ アメリカ陸軍 (NATO 3色迷彩)
●説明書の塗装例に基づく、車輌番号、部隊記号、部隊表記などを再現したデカールが付属しています
●2013年 完全新金型