アメリカ M36B2 ジャクソン駆逐戦車
「アメリカ M36B2 ジャクソン駆逐戦車 (プラモデル) (UNI MODEL 1/72 AFVキット No.210 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ製の駆逐戦車「M10A1」の「後期型」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●連合軍の対戦車部隊の主軸となった「M10駆逐戦車」を再現、長砲身砲を装備し、傾斜装甲を身に纏ったスパルタンなフォルムが表現されています【 「駆逐戦車 M10」について 】
●アメリカ軍は、第2次世界大戦が開戦すると将来の参戦を考慮し、軍備の拡充と、各種車両、火砲の開発を急ピッチで進めました
●当初、対戦車自走砲として「M3 ハーフトラック」をベースに36口径の「75mm砲」を搭載する「M3 自走砲」が生産されましたが、同砲の装甲貫通能力は低く、ハーフトラックの車体のために防御力は小火器射撃に耐えうる程度しか持っていませんでした
●このため、より能力の高い全装軌式の対戦車自走砲の開発が1941年9月頃から進められ、「3インチ(76.2mm)高射砲」を搭載する「T24」「T35」「T40」という3種類の車両が試作されました
●これらの車両は、試験と検討の結果、「T35」に開発を絞ることが決定、同車を元に改良が重ねられ、1942年6月に「M10」として制式化されました
●「M10」は、「M4A2」中戦車の車体をベースに、傾斜した装甲を装備、砲塔はオープントップ式となっており、当時のアメリカ軍車両の中では最も装甲貫通能力の高い「3インチ 高射砲 M7」を搭載していました
●ただし、対戦車自走砲という役割と、比較的大きな火砲を積む必要性から装甲は比較的薄く、ベースとなった「M4A2」と比べるとその装甲厚は2/3程度でした
●「M10」は、アメリカ陸軍では「M4」「M4A1」「M4A3」を使用した関係で、余剰車両である「M4A2」を利用したものですが、各車の生産が安定すると燃料の統一性からガソリンエンジン車(「M4A2」はディーゼルエンジンを搭載)が望ましく、「M4A3」の車体をベースとしたタイプとして登場したのが「M10A1」です
●「M10」と「M10A1」は、1943年初めの北アフリカ戦線から実戦に参加、その主砲の優れた威力で、対戦車大隊(駆逐戦車大隊)の主力車両としてアメリカ軍のみならず連合軍において大戦を通じて使用されました
●「M10」シリーズは、当初砲塔後部に箱型のカウンターウェイト(「初期型」)を装備していましたが、砲身とのバランスが悪く、「中期型」では雑具箱を兼ねた三角形型のタイプへと変更、更に「後期型」では後部へと延長されたタイプとなり、その形状から「ダックビル」とも呼ばれています【 「アメリカ M10A1 タンクデストロイヤー 後期型」のキット内容について 】
●このアメリカ製の駆逐戦車「M10A1 後期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
・ キットには、自由フランス軍とイギリス連邦軍のみのデカールが付属しています
●パーツを細分化し不足する細部のディテールはエッチングで補う、ユニモデル社の1/72シリーズのフォーマットに従い「M10」の「中期型」を再現、ライトガードなどの細部にはエッチングパーツが用意されており、中級者以上のユーザーを対象とした内容となっています
●砲塔内部、車体の戦闘室部分も再現、オープントップ車輌の魅力が表現されています
●「M10A1 後期型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
・ 車体・砲塔などに取り付けられている「M10」シリーズ特有の大型のボルトは別パーツ化されています
【 砲 塔 】
●「3インチ 高射砲 M7」の砲身は、一体成型となっています
・ 砲身は完成後も上下可動式とすることができます
・ 砲尾部分は7パーツで構成されています
●砲塔は、左右分割式となっています
・ 砲塔内部が再現されており、座席、砲弾、照準器、操作ハンドルなどがパーツ化されています
【 車体上部 】
●車体上部は、一体成型となっており、エンジングリル部は別パーツです
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは車体にモールドにて再現
・ 前照灯、尾灯がパーツ化
・ 前照灯と尾灯のライトガードは、エッチングパーツが用意されています(治具が付属)
・ 車載工具類は別パーツとなっています
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネルを貼り合わせる箱組み方式です
・ VVSSサスペンションは左右分割式で、上部のスキッド部分はエッチングパーツとなっています
●戦闘室部分の車体内部が再現されています
・ 戦闘室の床部分、前部の座席、トランスミッション、側面の砲弾ラックがパーツ化されています
【 履 帯 】
・ 履帯は、プラパーツによる一部連結式で、上下の直線部は繋がった状態、前後の曲線部は1枚ずつが分割されたパーツとなっています
・ 履帯はラバーシェブロンタイプの「T48」が再現されています
●ライトガード、サスペンションのスキッドなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装・マーキング類 】
●「M10A1 後期型」のマーキングとして、3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 自由フランス軍車輌 (イタリア / 1944年)
・ イギリス陸軍 第7対戦車連隊 第31大隊 (イタリア・フェンツァ / 1944年)
・ 自由フランス軍車両 (1944年)
●説明書の塗装例に基づく、部隊記号、車台番号などを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型