ドイツ クルップ L3H163 無線トラック Kfz.72
「ドイツ クルップ L3H163 無線トラック Kfz.72 (プラモデル) (ICM 1/35 ミリタリービークル・フィギュア No.35462 )」です
●第2次世界大戦初期における「クルップ」社製のドイツ軍の大型トラック「クルップ L3H 163」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●大戦初期に使用されたドイツ軍の大型トラック「クルップ L3H 163」をベースにした通信車輌を再現、ドイツ軍車輌らしい無骨で角張ったボンネット形状、そして木製のキャビンと荷台の無線室とを装備した通信車両型特有のフォルムを再現した内容となっています
●ICM社製「ドイツ クルップ L3H 163 6輪 カーゴトラック」をベースとして、「Kfz.72」を再現するためにキャビンと荷台部分を同社製「ドイツ ヘンシェル 33 D1 Kfz.72 無線指揮車」のパーツへと変更したバリエーションキットとなります【 「クルップ L3H163」について 】
●ドイツは、ヒトラー政権による1935年の再軍備化に基づき、機械化されたドイツ軍の再建を開始します
●しかし、新たに軍用車両を大量に揃えるには時間と費用が必要であり、当初は民間用の車両を軍用に転用する方式が採られました
●「クルップ L3H163」もそのような転用車両の一つであり、元々は「クルップ」社が1920年代に民間用として開発、生産していた大型トラックでした
●この民間用トラックをベースに、軍用のタイプとなったのが「クルップ L3H 63」で、90馬力のエンジンを搭載、ブレーキシステムとトランスミッションが改良され、1931年から1935年まで生産されます
●次いで登場したのが「クルップ L3H63」のパワーアップバージョンである「クルップ L3H163」で、「クルップ L3H63」のシャーシをそのまま流用して、エンジンを110馬力の6気筒7844ccガソリンエンジンに変更したタイプとなります
●この「クルップ L3H163」は、1936年に生産が開始、1938年の生産終了までに2000両近くが作られ、大戦初期のドイツ軍の貴重な足となっています
・ 同車は車両のクラス的には有名な「オペル・ブリッツ」の1ランク上となり、中クラスの火砲を牽引する役割も持っていました
●また、同車は通常のトラックタイプの他に多くの特殊タイプも作られており、その中の1種が通信車両型「Kfz.72」で、この車輌は大型無線機を搭載する野戦移動無線指揮車として荷台にハウスを設けたタイプで、師団司令部などの重要な伝達網として活躍しました
●ただ、元来民間用として開発された「クルップ L3H163」は、軍用としては構造的な非力さが否めず、さらに生産コストも高価であったため、大戦の中期以降は部品類の規格が統一された統制型車両に取って代わられています【 「ドイツ クルップ L3H163 無線トラック Kfz.72」の製品内容
について 】
●このドイツ軍のトラック「クルップ L3H163」の「無線車両型 Kfz.72」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ICMの1/35シリーズのフォーマットに沿って「クルップ L3H163 Kfz.72」を再現、細分化されたパーツ構成により、そのディテールが表現された内容となっています
●無線車両型である「Kfz.72」が再現されており、この車輌は大戦初期のドイツ軍の前線司令部に欠かせない存在であり、スタッフカーなどと並べたり、ICM社製「ドイツ軍 上級士官スタッフ 4体セット (将校2体+女性兵士)」などを使用した司令部のシオラマシーンなどにおいて、その雰囲気を豊かにする存在として重宝することでしょう
●「クルップ L3H163 Kfz.72」は、「シャーシ」「エンジン」「キャビン」「荷台部」の4ブロックで構成されています
【 シャーシ 】
●シャーシは細分化されたパーツ構成により、その複雑で細かな構造が表現されています
●シャーシのメインフレームは、アングル状に成型された縦方向のフレームと、横軸のフレームパーツとを組み合わせる方式となっています
・ 後部デファレンシャル、前部ステアリング部は細分化されたパーツ構成にて再現
・ 後部のサスペンションは、フレーム部とコイルスプリングとに分割されています
・ 前輪のステアリングは、任意の角度で固定することができます
・ タイヤはホイール部を含めて一体成型となっており、トレッドパターンも彫刻されています
●フェンダーは、後部のステップも含めて一体成型されています
・ ステップ部に配置される携行缶、ジャッキ、ジャッキ台が付属
・ サイドミラー、車幅ポール、方向指示器、サーチライトなどがパーツ化されています
【 エンジン 】
●エンジンは24パーツの構成により、クラッチ、トランスミッション、冷却ファン、ファンベルト、発電機などが細かく表現されています
【 キャビン 】
●キャビンは、木製キャビン型を再現、その特徴的な角型の形状と木製パネル構造とが表現されています
●キャビン及びボンネット部は、各パネルを貼り合わせる箱組み方式です
・ 側面のドアは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ フロントウィンドーは、ワイパーが一体成型された枠の部分は成型色パーツ、ガラス部はクリアーパーツとなっています
・ フロントウィンドーの操縦席側は別パーツで、この部分のみを跳ね上げて開けた状態へとすることも可能です
・ 側面と後面のウィンドー部分を再現するクリアーパーツが付属
・ 操縦席部分は、各種レバー、ペダル類が個別にパーツ化されています
・ ドアの把手、方向指示器などが別パーツ化
・ ボンネット部は、各パネルの固定具がパーツ化されています
【 荷台部 】
●荷台は、通信車両型としてボックスタイプの無線室を設けたタイプを再現、木製の構造を持つ角型の形状が表現されています
・ 表面上には木製パネル構造が再現、木目表現は彫刻されていません
●荷台部は、各パネルを組合せる箱組み方式となっています
・ 側面と後部のドアは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 各部のウィンドーを再現するクリアーパーツが付属
●各ウィンドーや前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「クルップ L3H163 Kfz.72」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 国防軍所属車両 (フランス / 1940年5月)
・ 国防軍所属車両 (ウクライナ / 1941年9月)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型