ドイツ フォード G917T カーゴトラック 1939年
「ドイツ フォード G917T カーゴトラック 1939年 (プラモデル) (ICM 1/35 ミリタリービークル・フィギュア No.35413 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の野戦トラック「フォード G917T」の「初期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ドイツ軍の主力トラックの1つである「フォード G917T」を再現、その最大のポイントとなる楕円形のフロントグリル、3tトラックのスタンダード的なキャビンと荷台部の構造と形状など、同車の特徴を再現した内容となっています【 「フォード G917T」について 】
●第2次世界大戦前、当時の世界最大の自動車メーカーであるアメリカの「フォード」社は、生産拠点として1931年にドイツに工場を建設(「フォード・ヴェルケAG」、以下「ドイツ・フォード」)、乗用車やトラックなどの生産が始まりました(他にもイギリスやカナダなどにも工場が作られています)
●1933年にナチス党がドイツの政権を掌握すると、ドイツは軍拡化を推し進めます
●「ドイツ・フォード」は、メーカーの商行為としてドイツ軍に軍用トラックなどを納入し、これはアメリカが第2次大戦に参戦する1941年の12月まで続けられ、その結果同じデザインの「フォード」車両が敵味方に存在するという現象をもたらしました
・ この現象は1942年から生産された「フォード V3000」(設計はアメリカ参戦以前)でも継承されていますが、「ドイツ・フォード」の車輌は細部が若干異なっています
●アメリカが参戦すると、「ドイツ・フォード」は本国とは異なる路線を進み、従来通りドイツ向け、或いは同盟国向けに車両の生産を継続、ドイツのトラックメーカーでは「オペル」社に次ぐ生産量を記録しています
●この「ドイツ・フォード」が1930年代に生産したのが「フォード V8-51」で、その後継車両として1939年から生産が開始されたのが「フォード G917T」です
●この「フォード G917T」は、95馬力のエンジンを搭載した積載量3tのトラックで、多くのドイツ軍トラックが2輪駆動型と4輪駆動型の2種類のタイプが存在するのに対して、同車は2輪駆動型(後輪)のみで、その足周りも前輪が横置き式のリーフサスペンション、後輪が2段型の親子式リーフサスペンションとなっているのが特徴となっています
・ 同車は、「初期型」と「後期型」とに区別されており、「初期型」では前部のフェンダーが上部に膨らんだ形状、「後期型」では膨らみのない形状となります
●1941年からは、外観が同じで排気量を増したエンジンを搭載した「フォード G997T」に生産が移行、1942年の生産終了までに両車合計25,000両が作られました
・ 1942年以降は、この「フォード G917T/G997T」の後継車両である「フォード V3000」に生産が変更されています
●「フォード G917T/G997T」は、大戦中期までのドイツ軍の機械化に貢献、更には生産終了後も消耗するまで使用が継続され、それにより大戦を通じて活躍しています【 「ドイツ フォード G917T カーゴトラック 1939年」のキット内容について 】
●このドイツ軍のトラック「フォード G917T」の「初期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ICM社の1/35モデルのフォーマットに沿って「フォード G917T 初期型」を再現、シャーシは細分化されたパーツ構成、キャビン、荷台は同社スタンダードとなるパネル構成によりその姿と特徴が表現された内容となっています
●また、同車は前述のようにドイツ軍だけではなく、ハンガリー軍などの枢軸軍で広く使用されており、そのような軍の戦車モデルとの絡みやジオラマシーンはどで重宝することでしょう
●タイヤや、シャーシの一部、フェンダーなどはICM社製「ドイツ フォード V3000S カーゴトラック 1941年生産型」のパーツを流用しています
●「フォード G917T 初期型」は、「シャーシ」「エンジン」「キャビン」「荷台部」の4ブロックで構成されています
【 シャーシ 】
●シャーシは細分化されたパーツ構成により、その細かな構造が表現されています
●シャーシのメインフレームは、アングル状となった縦と横のフレームを組み立てる方式となっています
・ リーフ式サスペンションは、後部の親子式サスペンションも含めて、各1パーツにて再現
・ 前部の車軸部は8パーツ、後部のデファレンシャルは上下2分割式です
・ ステアリングは固定式です
・ タイヤは1パーツで再現され、細かなトレッドパターンが彫刻されています
【 エンジン 】
●エンジンは、17パーツの構成によりエンジン本体、トランスミッション、発電機、冷却ファン、ファンベルトなどの細部が再現されています
・ 変速レバーはトランスミッション部に装着します
【 キャビン 】
●キャビン部は、同車の特徴となる楕円型のフロントグリル、少し丸みを帯びたキャビン形状が表現されています
●キャビン部は、各パネルを貼り合せる箱組み方式となっています
・ 側面のドアは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ メーター類を再現するデカールが付属しています
・ 運転席部分の各種レバー、ペダル類が個別にパーツ化されています
・ 各ウィンドーはクリアーパーツとなっており、ワイパーは別パーツにて再現
・ キャビン上部に付く、3角板のパーツが付属
●前部のフェンダーは、後部のステップ部を含めて1パーツで再現されています
・ 前照灯は、通常のタイプと管制スリット付きのタイプとの選択式で、通常のタイプのガラス部はクリアーパーツとなっています
●フロントグリル部は1パーツで再現され、スリット部分が開口処理されています
【 荷台部 】
●荷台部分は、木製の構造が表現されています
・ 木製パネルのラインが彫刻され、木目表現は彫刻されていません
●荷台は、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 荷台下部のフレーム、フェンダー、工具箱がパーツ化
・ 幌用のフレームが2個付属しています
●各ウィンドー、前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「フォード G917T 初期型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第6戦車師団 (バルト方面 / 1941年夏)
・ 第3戦車集団 ( ロシア / 1941年夏)
・ ドイツ空軍所属車輌 (ロシア / 1941年夏)
・ ドイツ国防軍所属車輌 (リビア / 1942年夏)
●説明書の塗装例に基づく、軍団マーク、師団マーク、戦術マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型