ソビエト T-26 軽戦車 1935年型
「ソビエト T-26 軽戦車 1935年型 (プラモデル) (ホビーボス 1/35 ファイティングビークル シリーズ No.82496 )」です
●第2次世界大戦初期におけるソ連軍の軽戦車「T-26」の「1935年型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ソ連軍の軽戦車を代表する「T-26」シリーズでの最大生産型となる「1935年型」を再現
・ クラシカルな足周りに馬蹄形の砲塔を持つ、簡素さを尊ぶソ連戦車らしいスタイルを再現した内容となっています【 「T-26 軽戦車 1935年型」について 】
●近代戦車発祥の地イギリスは、第1次世界大戦後において戦車開発の技術力では世界トップレベルであり、兵器メーカー「ビッカース」社は1928年に「ビッカース 6t戦車」を開発します
●この「ビッカース 6t戦車」は、イギリス軍では採用が見送られたものの、当時としては最新鋭の軽戦車であり、比較的安価なこともあって世界恐慌後の軍縮ムードにもかかわらず世界各国はこぞって同車を購入、その後の戦車開発の礎となりました
●一方、ソ連軍はロシア革命の混乱時から脱して軍隊の近代化を図っており、共産主義により世界恐慌の影響も少なかったことから各国の戦車を購入して戦車の国産化の途を探り始めていました
●1929年、ソ連軍は「ビッカース 6t戦車」を輸入して、ライセンス生産契約も獲得、同車をベースとして改良かした国産型が「T-26」として制式化されます
●この「T-26」は「ビッカース 6t戦車」の双砲塔式のタイプを元にしており、最初の量産型である「1931年型」ではその双砲塔式を踏襲、しかし、演習時やスペイン内戦などの実戦において煩雑で使い勝手の悪さなどの双砲塔式の欠点が露呈してしまいます
●「1931年型」の次に登場した量産型である「1935年型」(資料によっては「1933年型」)では単砲塔に変更、この砲塔は大型の馬蹄形となっており、当時の軽戦車としては破格に強力な「45mm戦車砲 M1932(20K)」が搭載されました
●この「T-26 1935年型」は、スペイン内戦に投入され、その強力な砲火力によって対峙したファシスト軍戦車(「1号戦車」や「CV33カーロベローチェ」など)に対して圧倒的な強さを発揮します
●この「T-26 1935年型」は、「BT戦車」と並びソ連軍の戦車戦力の中核を占め、1939年のノモンハン事件やフィンランド戦において活躍します
●しかし、軽戦車として装甲は脆弱(車体の最大装甲厚は15mm)であり、対戦車砲に対しては非力さが目立ち、多くの車両が撃破されますが、戦い全体としてはソ連軍の優位さは揺るがず、大きく問題視されませんでした
●1941年、独ソ戦が開始、近代的装備と優れた戦術、作戦を持つドイツ軍に対してソ連軍は苦戦、防御力の乏しい「T-26」は多大な損害を出してしまいます
●このことから、「T-26」は第一線から退けられ、その後のソ連軍の反攻でも登場する機会は少なく、第2戦級兵器扱いとなりました
●ただし、戦争状況にない極東方面では「T-26」はそのまま継続使用されており、1945年の対日戦でも実戦に参加、その最後の姿を見せています【 「ソビエト T-26 軽戦車 1935年型」のキット内容について 】
●このソ連軍の軽戦車「T-26 1935年型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ホビーボス社のファイティングビークルシリーズのフォーマットに則り、細分化されたパーツ構成で「T-26 1935年型」のフォルムを捉え、足周りを中心とするディテールを再現した内容となっています
●ホビーボス社製「ソビエト T-26 軽戦車 1931年型」をベースとして、「1935年型」を再現するために砲塔、車体上部を新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
●車体マーキングは、スペイン内戦時の「T-26 1935年型」となっています
●「T-26 1935年型」は、「砲塔」「車体」「左右フェンダー」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●小型の砲塔に「45mm砲」を搭載した砲塔部を再現、表面の細かなリベット、ヒンジ等は繊細な彫刻で再現されています
●「45mm戦車砲 M1932(20K)」の砲身は一体成型で、砲口部分が開口処理済みです
・ 防盾は、防盾本体と砲身基部とで構成されています
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下可動式とすることができます
●砲塔は左右分割式で、天板と前面のパネルは別パーツです
・ 上部のハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲塔上部は、左側のペリスコープがパーツ化
・ 天板部分の吊り下げリングは別パーツにより再現
・ 鉢巻式アンテナは、基部及びアンテナ引き込み部も含めて一体成型されています
【 車 体 】
●車体は、薄い装甲板で構成された華奢な構造、表面に配置された細かなリベットなどが表現されています
●車体は、バスタブ式に一体成型された車体下部に、車体上部の各パネルを貼り付ける構成となっています
・ 車体前部の追加装甲板は別パーツです
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 排気管は横方向に7パーツに分割されており、先端部は開口処理済みです
・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 前照灯のガラス部を再現するクリアーパーツが付属
●足周りは、細分化されたパーツ構成となっています
・ ボギー式サスペンションは、ボギー部及びリーフ式サスペンション(左右分割式)、ボギーアームで構成、各軸がパーツ化されています
・ 起動輪は左右分割式で、起動輪内側の棒(×6)がパーツ化
【 フェンダー 】
●フェンダーは、表面に打たれたリベット構造を再現、後部のリム部分はシャープに成型されています
●左右のフェンダーは、各1パーツで構成されています
・ フェンダー支持架はエッチングパーツにて再現
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された連結可動式履帯が付属しています
・ 履帯本体を左右両側のピンで繋ぐ方式です
・ 左右両側のピンは、内側と外側の形状の違いを再現
●前照灯のガラス部を再現するクリアーパーツが付属しています
●エンジングリルのメッシュ、フェンダー支持架などを再現するエッチングパーツが付属
【 塗装・マーキング類 】
●「T-26 1935年型」のマーキングとして、スペイン内戦時のソ連軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されており、砲塔部の対空表示、国籍マーク、スローガン、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「T-26 1935年型」の完成時のサイズ
・ 全長 : 132mm
・ 全幅 : 71mm
●全970パーツ
●2013年 一部新金型