イギリス海軍 軽巡洋艦 HMS ベルファスト 1942
「イギリス海軍 軽巡洋艦 HMS ベルファスト 1942 (プラモデル) (トランペッター 1/350 艦船シリーズ No.05334 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス海軍の「タウン級軽巡洋艦 ベルファスト」を1/350でスケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●軍縮条約下、軽巡洋艦として建造されたタウン級の軽巡洋艦「ベルファスト」を再現、艦首寄りの位置に大型の艦橋構造物を設け、3連装の15.2cm砲を4基装備したイギリス軍艦らしいシルエットが表現されています【 「軽巡洋艦 ベルファスト」について 】
●巡洋艦という艦種の概念は比較的新しいものであり、19世紀後半に大型で装甲を持った装甲巡洋艦と、小型ながら軽度の装甲を持つ防護巡洋艦が登場しました
・ 駆逐艦などの小型艦艇は基本的に重量の重い装甲板が用いられず、砲弾はもちろん、機銃弾に対する対弾性能は充分にありませんでした
●この装甲巡洋艦と防護巡洋艦というクラス分けは第1次世界大戦時まで続きましたが、明確な規定はなく、その名称は自称に近いものとなっています
●1920年代、軍縮条約が締結され、巡洋艦は排水量10,000t以下、20cm砲クラスまでの主砲とすることが決定、更に20cmクラスの砲を装備する巡洋艦は重巡洋艦、それ15cmクラスの砲を装備する巡洋艦は軽巡洋艦として明確化されます
●また、同時に各艦艇の保有制限も設けられ、軍縮条約の締結国はその保有制限の枠内での艦の建造を行うこととなります
●この軍縮条約の軽巡洋艦の枠を使用して、15cm砲を主砲として多数搭載し、重巡洋艦並みの攻撃力を持つ大型軽巡洋艦の建造計画が各国で立案されました
・ この大型軽巡洋艦の例は、日本は「最上型」「利根型」、アメリカは「クリーブランド級」などとなります
●イギリス海軍もその例に漏れず大型軽巡洋艦の建造を計画、1930年代に建造が開始されたのが「タウン級」軽巡洋艦です
●この「タウン級」軽巡洋艦は、兵装などの装備状況の違いにより「サウサンプトン級」「グロスター級」「エディンバラ級」の3つに分かれており、「エディンバラ級」の2番艦として1939年8月に竣工したのが「ベルファスト」です
●「エディンバラ級」は、前の2つのタイプよりも船体が延長され、その排水量の13,000tと、軍縮条約の10,000t制限よりもかなり増加しています
●主砲は、「15.2cm 3連装砲 Mk.23」を4基搭載、「53.3cm 3連装魚雷発射管」も2基装備されています
●また、対空兵装は当時としては平均的なもので、「10.2cm連装高角砲 Mk.16」が4基搭載されていました
・ これらの兵装は、日本の大型軽巡洋艦よりも若干少ないですが、イギリス海軍では世界中に植民地を擁していることから航行性を重視しており、過度に兵装を積まない余裕のある造りが特徴でした
●「軽巡洋艦 ベルファスト」は、竣工後イギリス本国艦隊へと編入、しかし第2次世界大戦が開戦するとドイツ海軍が通商破壊作戦を採った関係から海戦の機会は少なく、輸送船団の護衛が主な任務となります
●特に、独ソ戦が開始されると、援ソ用の輸送船団の護衛としてノルウェー方面への活動を主としており、ドイツ潜水艦や航空機攻撃に対抗、死闘を繰り広げました
●これらのドイツ軍の輸送船団に対する攻撃は1942年がピークとなり、多くの輸送船や護衛艦艇が犠牲になりつつも、護衛艦艇の増加などによりその後はドイツ軍の行動は沈静化します
●「ベルファスト」は1943年10月の「リーダー作戦」、同年12月の「北岬沖海戦」などに参加、その後は従来の護衛任務に従事し、第2次世界大戦を生き抜きました
●大戦終結後、「ベルファスト」は近代化改装を受けて現役として運用されますが、1960年代に入ると旧式化は免れず、1963年に退役します
●退役した後、「ベルファスト」は大英帝国戦争博物館に引き渡され、その展示物としてロンドンのテムズ川に係留、現在でもその雄姿を来場者に披露しています【 「イギリス海軍 軽巡洋艦 HMS ベルファスト 1942」のキット内容について 】
●このイギリス海軍のタウン級軽巡洋艦「ベルファスト」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●主要パーツは一体成型としつつも、船体上のディテールは細かなパーツ構成により「軽巡洋艦 ベルファスト」を再現した内容となっています
●「ベルファスト」は逐次対空兵装や電子装備を中心に改装が施されており、本キットは1942年の状態が表現されています
●「軽巡洋艦 ベルファスト」の艦体全体を再現したフルハルモデルとなっています
●「ベルファスト」の基本船体は、「船体部」「上甲板」「船首楼甲板部」の3分割式となっています
●船体部は左右分割式で、ビルジキールが一体成型されており、舷側の舷窓、ホースパイプ、フェアリーダーなどがモールドされています
・ 船体パーツには艦底部が一体成型されています
・ 船体部の歪みを防ぐ、桁のパーツが付属
・ 船底の舵、推進軸、プロペラ(スクリュー)は別パーツです
●上甲板と船首楼甲板は、それぞれ一体成型となっており、 甲板上には滑り止めや木甲板表現の他、ボラード、昇降口、天窓などがモールドされています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「煙突部」「マスト」「シェルター甲板」「後部構造物」「後檣」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「ベルファスト」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は5層で構成されています
・ 艦橋窓枠、舷窓、梯子などがモールドされており、扉は別パーツとなっています
・ 艦橋上部を取り巻く格子状のパターンはエッチングパーツで再現
●煙突
・ 煙突は左右分割式で、トップは別パーツとなっています
・上部のファンネルキャップはエッチングパーツにて再現
●メインマスト、後檣
・ メインマストと後檣は三脚檣型、トップは単檣となっています
・ メインマストと後檣は前後分割式で、見張り台やヤード部は別パーツです
・ メインマストと後檣の上部の装備されたレーダーはエッチングパーツにて再現
●シェルター甲板
・ シェルター甲板は3層で構成され、上部の4箇所のスポンソンは別パーツです
・ シェルター甲板下部の構造物は分割されたパーツ構成で再現
・ 側面のブルワークはシェルター甲板に一体成型され、ボート架台や甲板上の構造物は別パーツです
●後部構造物
・ 後部構造物は2層で構成され、スライド式金型により舷窓、扉、などがモールドされています
●主砲塔 「15.2cm 3連装砲 Mk.23」 ×4
・ 砲塔は上下分割式で、砲身は3連装式に一体成型されています
●高角砲 「10.2cm連装高角砲 Mk.16」 ×6
・ 高角砲は上下分割式で、連装式に一体成型された砲身を挟み込む方式です
・ 砲身は上下可動式とすることが可能です
●魚雷発射管 「53.3cm 3連装 魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は一体成型となっています
●対空機銃
・ 「40mm 8連装 ポンポン砲」 ×2
・ 「12.7mm連装機銃」 ×5
・ 「12.7mm単装機銃」 ×4
・ 「40mm 8連装 ポンポン砲」は上下分割式です
・ 「12.7mm連装機銃」は連装式に一体成型された銃身と銃架の2分割式
・ 「12.7mm単装機銃」は銃架も含めて一体成型され、防盾はエッチングパーツです
●クレーン
・ クレーンは、トラス状のパーツを4枚貼り合せて作製します
・ クレーンのリールは別パーツです
・ クレーンの台座は4パーツで構成
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 内火艇4種(計5隻)
・ カッター2種(計3隻)
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ 探照灯
・ ボラード
・ ケーブルホルダー
・ 波除け
・ アンカーチェーン(金属製チェーン)
・ 測距儀
・ 各種レーダー
・ パラベーン
・ ラッタル(エッチングパーツ)
・ リール
・ 梯子(エッチングパーツ)
・ 救命ボート
などがセットされています
●艦載機 「ウォーラス Mk.1」水上機 ×2
・ 艦載機は、胴体、翼、水平尾翼、フロート、エンジン、プロペラのパーツ分割です
・ 艦載機はクリアーパーツです
●展示用のスタンドが付属しています
・ 艦名を表示したネームプレートもセットされています
●レーダー、ラッタル、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●マスト、旗竿に掲げられるイギリス海軍旗、艦載機用の国籍マークなどを再現したデカールが付属
●「軽巡洋艦 ベルファスト」の完成時のサイズ
・ 完成全長 : 約56cm
●全520パーツ以上
●2013年 完全新金型