M24 チャーフィー 軽戦車 フランス軍仕様 (インドシナ戦争)
「M24 チャーフィー 軽戦車 フランス軍仕様 (インドシナ戦争) (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35166 )」です
●インドシナ戦争におけるフランス植民地軍の軽戦車「M24」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●インドシナ戦争において貴重な機甲戦力の一翼を担った「M24 軽戦車」を再現、軽戦車ながら均整の取れた車体フォルムを再現した内容となっています
●ブロンコ社製「M24 チャーフィー 軽戦車 (陸上自衛隊 他 アジア各国軍)」をベースに、インドシナ戦争時におけるフランス植民地軍の車両を再現するために、転輪、エッチングパーツ、デカールを変更したバリエーションキットとなります【 「軽戦車 M24」について 】
●「M24」は、「M3/5」軽戦車の後継として第2次世界大戦後期に開発されました
●同車は、当時の最新式の懸架装置であるトーションバーサスペンションを採用、当時のアメリカは小型で大出力のエンジンが存在しなかったために110馬力のエンジンを2基搭載する方式が採られています
●トランスミッションは、最新のオートマチック式トランスミッションを装備、このトランスミッションの採用により従来の機械式トランスミッションと比べて変速操作は極めて簡単となり、操縦手の負担は大きく削減、総合的な機動性能も向上しました
●主砲は、爆撃機「B25」搭載用の軽量型の「40口径 75mm戦車砲 M6」を搭載、装甲自体は最大で40mm程度と薄かったものの良好な避弾経始となっており、軽戦車としては攻撃力、防御力、機動性能に優れた性能を持っていました
●第2次世界大戦後、「M24」はアメリカの友好国を中心に供与、もしくは輸出が行われ、その取り扱いの容易さと整備性の良さにより各国の戦車部隊の基礎を作った戦車となっています
●一方、フランスは1940年の対ドイツ戦で敗れたことから、その時点でそれまで築き上げていた戦車技術は事実上消滅、その戦車自体も第1次世界大戦での塹壕戦を前提とした低機動性能だったために、戦後の戦車開発はゼロからの出発に近いものとなりました
●そのため、その戦車技術確立までの繋ぎとしてアメリカ軍から戦車を導入する方法が採られました
●これにより、戦後のフランス軍の戦車部隊は「M4」「M24」「M36」などが戦力の主力となっていました
●一方、フランスは、第2次世界大戦の終結により世界各地で発生した独立運動に臆することなく、従来の植民地政策を継続することを方針とします
●ベトナムは、ラオス、カンボジアと並んで、東南アジアのフランス植民地の中心でしたが、本国がドイツに敗れた時点でドイツの影響下へと変わり、これを利用した日本軍によって事実上の日本の統治下に置かれています
・ ベトナムにはフランス植民地軍が展開していましたが、日本軍の管理下に置かれました
・ 太平洋戦争後期には戦況からフランス植民地軍は蜂起を実行、ただし日本軍に制圧されています
●太平洋戦争で、日本が降伏すると、フランス植民地軍はベトナムに存在していた日本軍を武装解除、戦車などの車両、兵器を押収して自軍の装備としています
●また、フランス総督府は本国の方針に従って戦前の植民地政策の回復を目指します
●しかし、ベトナムは日本軍の敗戦をきっかけとして独立運動が激化、フランス植民地軍との戦争「インドシナ戦争」へと発展します
●この戦争は後のベトナム戦争に似た推移となり、ゲリラ戦闘によりフランス植民地軍は多大な損害を受けます
●フランス本国からは機甲兵力として「M24」や「M36」などが送られており、更には旧ドイツ武装親衛隊出身者によるフランス外人部隊も投入されています
●「M24」は、軟弱地の多いベトナムの地において歩兵支援に活躍、この頃のベトナム軍側は有効な対戦車兵器が少なかったために戦車としての真価を発揮しました
●ただし、フランスにとってベトナム自体が遥か彼方の国であり、戦争自体の関心も低く、ベトナム軍側との士気の違いは明らかで、徐々にフランス軍へ劣勢に立たされます
●この事態を挽回するために、フランス軍はベトナム北部の「ディエンビエンフー」に前線基地を設立、同基地には空輸により「M24」も配備されました
●この「ディエンビエンフー」の基地を巡る戦いでフランス軍は敗北、その後の休戦条約によりベトナムは北ベトナムと南ベトナムへと分割されることとなるのです
【 「M24 チャーフィー 軽戦車 フランス軍仕様 (インドシナ戦争)」のキット内容について 】
●このインドシナ戦争時におけるフランス軍の軽戦車「M24」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●高い成型技術と細かなディテール表現を誇るブロンコ社により「M24 チャーフィー」を再現、意外に細かな作りとなっている同車の細部をディテールを豊かに表現した内容となっています
●軽量化のために肉抜き穴が付けられた、起動輪、誘導輪も正確に再現され、足周りも実車通りに可動が可能であり、車体、砲塔の細かな表現とも伴って、「究極のM24」を具現化したものとなっています
・ ディテール再現を重視している関係上、細かなパーツが多く、上級者向けのキットと言うことができるでしょう
●「M24」は、1950年代において一部の車両では下部転輪が変更(「M41」の下部転輪と同じものと思われます)されており、キットではこの変更されたタイプの転輪が付属しています
●履帯は、シングルピン式の「T72E1」と、ダブルピン式の「T85E1」の2つが付属、選択して使用することができます
・ 戦後は「T85E1」を装着した車両が多くなりますが、従来の「T72E1を装着した車両も多く存在していました
●「M24 チャーフィー」は、「砲塔」「車体」、左右の「フェンダー」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●「40口径 75mm戦車砲 M6」の砲身は一体成型となっており、スライド式金型により砲口が開口処理されています
・ 初期型の「M24」に見られる砲身中央部の航空機搭載用の溝が再現
・ 砲身はプラ製のスプリングにより後座可動式です
・ 砲尾部分は1パーツで構成され、閉鎖器は開閉選択式です
・ 砲尾周囲の防危板などが再現されています
・ 同軸機銃は機関部も含めて再現、弾薬ケースなども表現
●防盾は、本体部分と吊下げフック部で構成されています
・ 前部が尖った特徴的な防盾形状を再現
・ 防盾は上下可動式です
●砲塔は上下分割式です
・ 砲塔上及び側面の細かな構造物がパーツ化されています
・ ペリスコープはクリアーパーツとなっています
・ 直接照準器はプラパーツにて再現
・ 排莢ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 装填手ハッチは別パーツとなっており、開閉状態が選択できます
・ 砲塔は、はめ込み式で、旋回可能です
●車長キューポラは、砲塔と別パーツとなっています
・ ビジョンブロック部は別パーツで、クリアー成型されています
・ 車長ハッチは2分割式で、内側の回転部ははめ込み方式により可動します
・ 車長ハッチは開閉状態が選択できます
●12.7mm機関銃は、銃身部と機関部の2分割式です
・ 機関部の蓋、グリップハンドル、コッキングハンドルは別パーツとなっています
・ 銃身交換用の把手はエッチングパーツにて再現
・ 機銃マウントは、車長キューポラ前部の円筒状タイプと、砲塔後部の三脚タイプとが付属、選択して使用します(機銃マウント自体は、両方が砲塔に取り付けられています)
●砲塔内部が再現され、各座席、旋回装置、無線器などがパーツ化されています
【 車 体 】
●車体は、側面と底面とが一体成型されており、これに各パネルを貼り合わせる構成となっています
・ トランスミッション点検ハッチは別パーツです
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 操縦手用のシールドが付属、枠の部分は成型色パーツ、ウィンドー部分はクリアーパーツとなっています
・ エンジン吸気口カバーは別パーツにて再現
・ 工具固定具及び固定ベルトはエッチングパーツとなっています
・ 車体前面パネルは2種が付属し、デフカバーのボルトの有無が選択できます
・ 車体後部は、バスケットを装備したタイプとなります(バスケットはエッチングパーツ製)
●前照灯は、本体部分とガラス部分とが別パーツで、ガラス部分はクリアーパーツとなっています
・ ライトガードはエッチングパーツとプラパーツとを選択できます
・ エッチングパーツ用の治具が付属しています
●足周りは、転輪、サスペンション、ショックアブソーバーなどが可動となっており、実車通りの動きが再現できます
・ 起動輪は4パーツで構成、内側の肉抜き穴も再現
・ 下部転輪は1組が6パーツで構成、内蔵させる軸パーツにより可動します
・ 誘導輪は5パーツで構成、表面上の肉抜き穴が再現されています
・ トーションバーは軸の部分もパーツ化
・ ショックアブソーバーはシリンダー構造が表現され、サスペンションアームの動きに合わせて可動します
・ ダンパーは別パーツとなっています
【 フェンダー 】
●フェンダーは一体成型となっています
・ フェンダーの側面、前後のボルトが表現されています
・ フェンダー周囲のフラップ部は別パーツです
・ フェンダーに設置された救急キット用ボックスは1パーツで構成、取り付けベースはエッチングパーツにて再現
【 履 帯 】
●履帯は、シングルピン式の「T72E1」と、ダブルピン式の「T85E1」履帯が付属しており、選択して使用します
・ 履帯は1枚ずつが分割されたプラパーツによる連結可動式履帯となっています
・ 「T72E1」履帯は嵌め込み式、「T85E1」履帯は、上下分割式の履帯(履板)パーツに、側部のコネクターと履帯ピンが一体成型されたパーツを挟み込む方式です
●ペリスコープ、前照灯及びサーチライトのガラス部、操縦手シールドのガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●後部バスケット、ライトガード、工具固定具などを再現するエッチングパーツが付属しています
【 付属するアクセサリーパーツ 】
・ 水用ジェリカン ×6
・ 12.7mm機関銃弾薬箱 ×6
・ 雑嚢 ×4
・ シュラフ ×1
・ 毛布(丸めた状態) ×1
・ 牛乳缶 ×1
【 塗装とマーキング 】
●「M24」のマーキングとして、フランス軍仕様となる8種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明
・ フランス第1機甲連隊 (インドシナ / 1953年)
・ フランス第1機甲連隊 (インドシナ / 1953年)
・ フランス第1機甲連隊 (インドシナ / 1953年)
・ フランス第1機甲連隊 (インドシナ / 1953年)
・ モロッコ(?)駐留部隊 (1953年)
・ フランス第1機甲連隊 (インドシナ / 1953年)
・ フランス第1機甲連隊 (インドシナ / 1953年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊表示、重量表示、車体番号、車台番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型