ドイツ陸軍 駆逐戦車 エレファント
「ドイツ陸軍 駆逐戦車 エレファント (プラモデル) (フジミ 1/76 ワールドアーマーシリーズ No.WA-005 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の「重駆逐戦車 エレファント」を1/76スケールで再現したプラスチックモデル組立キット【 「重駆逐戦車 エレファント」について 】
●第2次世界大戦が開戦した後の1941年5月、ドイツ軍は重戦車の開発を「ヘンシェル」社と「ポルシェ」社の2社に指示、その結果「ヘンシェル」社の「VK4501(H)」と「ポルシェ」社の「VK4501(P)」という2両の試作車が登場しました
●この2両は軍部立会いの試験の結果「ヘンシェル」社の「VK4501(H)」が重戦車「タイガー1」として制式化されますが、「VK4501(P)」は事前に車体のみの先行量産が行われており、その余剰となった90両分の車体は駆逐戦車として利用することが決定します
●この駆逐戦車は「フェルディナント」と命名されて1943年のクルスク戦に登場、同車は当時としては破格な攻撃力と防御力でソ連軍相手に猛威を奮っています
●しかし、クルスク戦自体は失敗により中止が決定され、「フェルディナント」も戦訓により改造が実施されることとなりました
●この改造は1943年末から開始され、改造が完了した車両は「エレファント」へと改名、イタリア戦線と東部戦線に送られて再びその能力を発揮したのでした【 「ドイツ陸軍 駆逐戦車 エレファント」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重駆逐戦車「エレファント」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●本キットは、1970年代に製品化されたものですが、実車のポイントを踏まえて「エレファント」のフォルムとディテールがスケールに沿って再現されており、良好な雰囲気を持った内容となっています
●「エレファント」は、「戦闘室」「車体」の2ブロックで構成されています
●主砲の「88mm対戦車砲 Pak43/2」の砲身はマズルブレーキを含めて一体成型されています
・ マズルブレーキ側面は開口処理済みです
・ 防盾は1パーツで構成
・ 砲尾部分も再現されています
・ 砲身は完成後も上下可動式とすることができます
●戦闘室は、天板と側面とが一体成型された中央部と前後パネルとの3分割式です
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 装填手ハッチはモールドで再現
・ 後部の脱出用ハッチと戦闘室天板後部のペリスコープハッチは別パーツです
・ 車長キューポラの上部は別パーツにて再現
・ 戦闘室側面には特徴的な大型ボルトとピストルポートがモールドされています
・ 戦闘室前後のフックがパーツ化
●車体は、フェンダーが一体成型された車体上部に各パネルで構成された車体下部と後部を装着する方式です
・ フェンダーには滑り止めパターンが彫刻されています
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前後のボルト止めのパネルは別パーツです
・ ボッシュライト、工具箱、予備アンテナケース、牽引フックがパーツ化
・ エンジンデッキの各ルーバーは別パーツで再現
・ サスペンションは各1パーツで構成
・ 起動輪、誘導輪、転輪は左右分割式です
●履帯は、ラバー製のベルト式履帯が付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「エレファント」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種の塗装例が説明書に記載されており、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
------------------------------------------【 「ドイツ陸軍 駆逐戦車 エレファント」のワンポイント 】
●キットは、上記のように1970年代に製品化された古いものですが、ポイントを押さえたものとなっており、モールドや表現は現在のキットと見劣りするものではなく、当時のミニスケールキットとしては極めて優良なものです
●ただし、履帯に関しては当時のスタンダードとなる焼き止め式のラバー製履帯で、素材的に張力が強いことと、若干厚みがあることがネックとなります