ソビエト装甲車 BA-64B
「ソビエト装甲車 BA-64B (プラモデル) (タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.076 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の4輪装甲車「BA-64B」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●大戦後期、ソ連機甲部隊の目として活躍した「BA-64B」を再現、偵察用車両としての必要最小限の機能に絞り、平面で構成されたドイツ的デザインを持つ独特のスタイルを再現した内容となっています【 「BA-64B」について 】
●第2次世界大戦前、ソ連軍では「BA-3」「BA-6」「BA-10」といった6輪式の装甲車と、4輪式の装甲車「BA-20」を開発、これらの装甲車はトラックのシャーシを利用しているために生産コストが低く、大量に生産され、ソ連軍の機甲兵力の重要な地位を占めていました
●ただ、野戦用の装甲車として専用のシャーシを使用しなかったことなどから、不整地での機動性能は戦闘車両として適しているものとは言えず、重量的にも厚い装甲を持つことができず、防御力の貧弱さが否めませんでした
●これらの装甲車は、1939年のノモンハン事件やフィンランド戦においては強力な火力により活躍を見せたものの、独ソ戦が開始されると防御力の弱さを露呈してしまい、1942年には第2戦兵器へと格下げされてしまいます
●もっとも、偵察任務用の装甲車は必要性が認識され、更には偵察任務もその役割に含んでいた軽戦車は戦車戦力の不足から通常の戦闘任務用として用いられており、低コストで偵察任務に特化した装甲車が求められます
●そこで、ソ連軍では捕獲したドイツ軍の装甲車「Sd.kfz.222」を参考として、アメリカから供与された「ジープ」をコピーした「GAZ-64」のシャーシをベースとした4輪式の装甲車「BA-64」を1941年末に開発しました
●この「BA-64」は、偵察用としてかなり割り切った設計となっており、乗員は2名、武装は「7.62mm DT機関銃」1丁のみであり、装甲も小火器射撃に耐えうる程度で、あくまでも斥候用の車両という位置付けでした
●このような割り切りにより車両自体は極めて低コストで、更に小型で取り回しが行い易いことから偵察行動に適し、性能は凡庸ながら有用な車両となっています
●しかし、「BA-64」はドイツ軍の攻撃を避けるために工場が移転したことから本格的な量産は行われず、ベース車両である「GAZ-64」が改良型である「GAZ-67」へと生産が移ったことにより同車をベースとした「BA-64B」が1943年に登場、この「BA-64B」が主生産型となりました
●「BA-64B」は、ソ連軍の尖兵として特に攻勢作戦において活躍、用兵上からも高い評価を受け、将兵からは「ボビーク(猟犬)」という愛称で親しまれました
●同車は、大戦終結後も1960年代初頭までソ連軍や東欧諸国で運用され、装甲車としては低スペックながら、その優秀性を示しています
【 「ソビエト装甲車 BA-64B」のキット内容について 】
●このソ連軍の4輪装甲車「BA-64B」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●タミヤの1/48MMシリーズに則り、一体成型を多用しつつも、車載装備品類は別パーツにより再現、同社らしいシャープかつ強弱をつけたモールドにより「BA-64B」の魅力的な姿がスケールに沿って再現された内容となっています
●小型の車両ながら、装甲車として非常に「絵」になるアイテムであり、その大きさを活かしてジオラマシーンにおける脇役や、小さなビネット作品での主役、そして凝縮された世界観としての単品作品に至るまで、様々な演出が楽しめることでしょう
●また、パーツ数が少なく、パーツ同士の合いも良好、タミヤらしく作り易さがしっかりと考慮されており、素組みなら1時間弱で組立てが可能、戦車模型初心者から、忙しいユーザーの週末モデリング用のキットとして、このスケールならではのAFVモデルの楽しさを気軽に味わうことができる内容となっています
●「BA-64B」は、「銃塔」「車体」「シャーシ」の3ブロックで構成されています
【 銃 塔 】
●銃塔は、その特徴的な8面構造を再現、側面の視察口はモールドで表現され、銃塔全体のパーツ数は3点に抑えられています
●銃塔は上下分割式です
・ 装備される「DT機関銃」は、上部のドラムマガジンを含めて一体成型されています
・ 銃塔は旋回可動式です
【 車 体 】
●車体は、上下分割式によりその複雑な面構成を再現、確実に形となるように考慮されています
●車体は、上部と下部とで分割され、それぞれは一体成型となっています
・ 前方の吸気口は開口処理されています
・ 側面のドアは別パーツです
・ 操縦手用の視察ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ フェンダーは各1パーツで再現
・ 車載工具類は別パーツとなっています
・ 排気管は1パーツで構成
・ 前方のフック、前照灯、ホーン、尾灯などは別パーツにて再現されています
【 シャーシ 】
●シャーシは、スケールに沿って一体成型を多用、パーツ数を抑えながらもサスペンション類の構造が再現されています
●シャーシのメインフレームは一体成型となっています
・ リーフ式サスペンションはメインフレームに一体成型
・ メインフレームには、エンジンやトランスミッションの下部も再現されています
・ 前部と後部のデファレンシャルは、ドライブシャフトも含めて各1パーツで構成
・ 後部の牽引装置は別パーツです
●タイヤは、本体と裏側内部との2分割式です
【 フィギュア 】
●乗員を再現したフィギュアが1体付属しています
・ フィギュアは半身像で、銃塔上部の開口部から上半身を出し、両腕を開口部の周囲に置いているポーズです
・ 服装は、詰襟式の「ルパシカ野戦服」を着用、戦車帽を被った姿です(大戦後期における服装となります)
・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、ポケットや肩章などの細部は繊細かつシャープなモールドで彫刻されています
・ フィギュアは、頭部、胴体、両腕のパーツ構成です
【 塗装とマーキング 】
●「BA-64B」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されています
●車体番号を再現したデカールが付属しています
●「BA-64B」の完成時のサイズ
・ 全長 : 76mm
●2013年 完全新金型