ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1945
「ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1945 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W154 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ海軍の重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー級」の3番艦、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ドイツ海軍艦艇の中で最も強運艦となった重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」を再現、他の国の重巡洋かよりも一回り大きな船体と、戦艦、巡洋戦艦に似たシルエットを持つ、均整が取れた姿を再現した内容となっています
●重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は第2次世界大戦後期に対空兵装が増強されており、本キットでは対空兵装が増強された1945年の最終時の状態が再現されています
●ピットロード社製「ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1942年」をベースとして、1945年の最終時の状態を再現するために、使用するパーツを変更したバリエーションキットとなります
・ 「ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1942年」と本キットとは対空機銃の違いのみで、増設された機銃は「ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1942年」のキットに含まれています
【 「ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1945年」のキット内容について 】
●ドイツ海軍の重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ピットロード社の外国艦シリーズのフォーマットにのっとり重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」を再現、艦橋を初めとする上部構造物は各パネルごとに細分化したパーツ構成で、船体上のディテール表現に重きを置いた内容となっています
●重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は、対空兵装が増強された1945年の最終時の状態が再現されています
●艦体喫水線から上の部分が再現された洋上モデルと、喫水線から下の艦底部も再現されたフルハルモデルとを選択して組み立てることができます
●「プリンツ・オイゲン」の船体は上下にブロック分けしたパーツ構成で、これに上甲板、上部構造物、各艤装類を取り付けて作製します
●船体は、喫水線の部分で上部と下部とに分割されたパーツ構成となっています
・ 船体下部は、洋上モデル用の船体下を塞ぐ平らな船底パーツと、フルハルモデル用の艦底部を再現したパーツが付属、再現したい状態により選択して使用します
・ 船体側面には、バルジが表現され、舷側の舷窓、ホースパイプなどがモールドで再現されています
・ フルハルモデル用の船体下部のシャフト、プロペラ(スクリュー)、舵が別パーツ化
●上甲板は、鎖錨甲板も含めて一体成型のパーツで再現されています
・ 甲板上には、木甲板表現、波除け、主砲塔台座などの基本躯体の他、ボラード、アンカーチェーン、天窓、昇降口などの細かなディテールが再現
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「シェルター甲板部」「主砲部」「煙突部」「後部構造物」「マスト部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「プリンツ・オイゲン」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は、7層で構成されており、各層は箱組み状に各パネルを貼り合わせる構造物と、ブルワーク部とで形成されています
・ 艦橋窓は、窓枠部分が凸モールド、窓の部分が一段凹んだ状態で再現
・ 艦橋窓枠は、窓の部分が一段凹んだ状態で再現されています
・ 主砲射撃指揮装置は、一体成型されたパーツで再現
・ 各パネルには艦橋各部の窓、扉などが彫刻されています
・ 艦橋に装備される、レーダー(×1)、20mm単装機銃(×1)、37mm連装機銃(×2)、20mm4連装機銃(×2)などが別パーツにより再現されています
●シェルター甲板部
・ シェルター甲板部は、側面部分が各パネルで構成され、これに主砲台座を一体成型したシェルター甲板を取り付けます
・ 側面の各パネルには、窓、梯子、扉などがモールドで再現されています
・ シェルター甲板部に装備される、10.5cm連装高角砲(×4)、20mm単装機銃(×4)などが別パーツ化
●メインマスト、後檣
・ 艦橋部分のメインマストは、一体成型のパーツで再現されています
・ 後檣は、下部からトップまでがポール状に一体成型された後檣の支柱に、ヤード、クロスツリー、下部の支柱、各フラットを取り付ける構成となっています
・ 後檣に装備される、レーダー(×1)、探照灯(×2)などが別パーツ化されています
● 煙突
・ 煙突は、左右に分割したパーツ構成で、トップは別パーツとなっています
・ 機銃のスポンソンは煙突とは別パーツにて再現
・ 煙突に装備される、20mm4連装機銃(×2)が別パーツ化されています
●後部構造物
・ 後部構造物は、箱組み状に各パネルを貼り合わせて作製します
・ 構造物の各パネルには、窓、梯子、扉などがモールドで再現されています
・ 後部構造物上部の後部艦橋は2層で構成
・ 後部艦橋上部の主砲射撃指揮装置は、一体成型のパーツで再現、レーダー、マストは別パーツとなっています
・ 後部構造物に装備される、20mm4連装機銃(×2)、20mm単装機銃(×4)などが別パーツ化
●カタパルト
・ カタパルトは、上下に分割した台座部分に一体成型のカタパルトを取り付けて作製します
●主砲塔部 「60口径 20.3cm連装砲」 ×4
・ 砲塔は、上下に分割したパーツ構成で、連装状に一体成型した砲身パーツを内部から取り付けて作製します
・ 測距儀と機銃座は、砲塔とは別パーツで再現
・ 砲塔には、リベット、梯子などのディテールが繊細なモールドで再現されています
・ 砲塔は、中央の軸と軸受けのパーツとを接着することにより旋回させることが可能です
●魚雷発射管 「533mm 3連装魚雷発射管」 ×4
・ 魚雷発射管は、一体成型のパーツで再現されています
●高角砲 「65口径 10.5cm連装高角砲」 ×6
・ 高角砲は、連装状に一体成型した砲身と砲架とで構成
●対空機銃 「37mm連装機銃」 ×2
・ 機銃は、連装状に一体成型した銃身部と銃架との2パーツで再現
●対空機銃 「20mm 4連装機銃」 ×6
・ 機銃は、中央部分の銃架の左右に、連装状に一体成型された銃身パーツを取り付けて組み立てます
●対空機銃 「20mm単装機銃」 ×18
・ 機銃は、防盾も含めて一体成型のパーツで再現しています
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ リール
・ 主錨、副錨
・ クレーン
・ 内火艇、カッター類
・ ボートダビット
などがセットされています
●艦載機 「アラド Ar196 水上偵察機」 ×2
・ 艦載機は、胴体、フロート、プロペラに分割したパーツ構成で、クリアパーツで成型されています
●フルハルモデル用のディスプレイスタンドが付属しています
●艦名が彫刻されたネームプレートも付属
●艦首と艦尾の甲板部分に描かれたハーケンクロイツの記号(赤色の部分は無し)、ドイツ海軍旗(直線タイプとなびいている状態の2種)、艦載機用の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン 1945年」のパッケージ内容 】
・ ドイツ海軍 重巡洋艦 プリンツ・オイゲン (1945年時) ×1
・ アラド Ar196 水上偵察機 ×2
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ デカールシート ×1
【 「重巡洋艦 アドミラル・ヒッパー級」について 】
●第1次世界大戦後のドイツ海軍は、ベルサイユ条約によってその保有艦艇を厳しく制限されており、1929年にようやく艦齢が古くなった艦の代替として装甲艦「ドイッチュラント級」の建造が開始されました
●装甲艦「ドイッチュラント級」に続いて建造が計画されたのが重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー級」で、計画時にはベルサイユ条約破棄が予定されていたため、様々な制限の下で建造された「ドイッチュラント級」とは異なり、制限のない状態で設計、建造が行われました
●一方、通商破壊艦としての性格が濃い「ドイッチュラント級」に対して、「アドミラル・ヒッパー級」では他の国の海軍の重巡洋艦よりも性能的に凌駕することが求められ、そのために船体は大型化、最大満載時の排水量は20,000t弱という巡洋艦としては巨大な艦となりました
●「アドミラル・ヒッパー級」の主砲は、20.3cm連装砲を4基装備、この20.3cm連装砲は最先端の火砲技術を持つドイツらしく60口径という長砲身によって33kmの最大射程を擁し、対艦攻撃だけではなく対地攻撃用としての能力も持ち合わせています
●また、「アドミラル・ヒッパー級」は、後の巡洋戦艦「シャルンホルスト級」、戦艦「ビスマルク級」とほぼ同じ艦影を持ち、このことは海戦時において対峙する連合軍に混乱を招く結果となっています
●重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー級」は、「アドミラル・ヒッパー」「ブリュッヒャー」「プリンツ・オイゲン」の3隻が竣工、他に「ザイドリッツ」「リュッツオ」が建造されましたが、「リュッツオ」は建造途中でソ連へと売却(独ソ戦の開始前)され、「ザイドリッツ」は航空母艦へと改装工事が行われています
●竣工した3隻の重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー級」は、数少ないドイツ海軍の大型艦として活躍、ただし、戦力的には世界最大の海軍力を持つイギリス海軍に対抗することはできず、本格的な海戦が発生することはありませんでした
●そして、重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー級」は、航続距離の関係で通商破壊には向いていないことからバルト海沿岸での作戦行動が中心となり、さらに総統「ヒトラー」はドイツ艦隊の活動が消極的と見て大型艦艇の行動を制限、このため本来の能力を発揮する機会は少なくなりましたが、砲撃能力によって地上支援などで活躍しています
【 「重巡洋艦 プリンツ・オイゲン」について 】
●重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は、重巡洋艦「アドミラル・ヒッパー級」の3番艦として1940年8月に竣工しました
●重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は、1941年5月、戦艦「ビスマルク」と共に出航、「ライン演習作戦」に参加します
●艦隊は北海を目指して北上、その途上において、イギリス海軍の巡洋戦艦「フッド」と戦艦「プリンスオブウェールズ」と交戦、戦艦「ビスマルク」の砲撃は「フッド」の弾薬庫を直撃して爆沈、「プリンツ・オイゲン」と「ビスマルク」の砲撃によって「プリンスオブウェールズ」も甚大な損害を受けて戦場を離脱しました
●ドイツ艦隊にとって作戦は幸先の良いスタートを切りましたが、その後「プリンツ・オイゲン」と「ビスマルク」は分離、「ビスマルク」はイギリス海軍の執拗な追撃を受けてしまい、戦没してしまいます
●1942年2月、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」はノルウェーにおいてイギリス潜水艦の攻撃を受けて被雷、応急修理を受けますが、艦尾を切断した状態となります
●1942年5月、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は修理のためにドイツ本国へと帰還、その途上でイギリス軍機の攻撃を受けますが、無事に到達します
●修理後、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は戦況から地上戦への支援活動が中心となり、その砲撃力を活かして地上支援に活躍します
●更に、戦局が悪化すると、オストプロイセンのバルト海周辺も戦場となり、砲撃により地上部隊を支援、その砲撃はドイツ軍の地上部隊だけではなく、ドイツ本国へと急ぐ避難民にとっても大きな助けとなりました
●重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は、戦力的な関係で重巡洋艦としての本来の活動は限定されましたが、その砲撃力は地上戦の支援に大きく寄与し、航空機などの幾多の攻撃にも遭いながらも終戦時に残存しています
●終戦後、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」はアメリカ軍に接収され、ビキニ環礁まで運搬、核実験の標的として使用されました
●2回に渡る核実験でも、重巡洋艦「プリンツ・オイゲン」は沈むことはなく、実験後にビキニ環礁から曳航中に転覆、その栄光の生涯を閉じたのでした