ソビエト T-37 水陸両用軽戦車 初期型
「ソビエト T-37 水陸両用軽戦車 初期型 （プラモデル） (ホビーボス 1/35 ファイティングビークル シリーズ No.83818 )」です
●「ソビエト T-37 水陸両用軽戦車 初期型」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の水陸両用戦車「T-37A」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ソ連の国情による必要性から開発された水陸両用戦車「T-37A」を再現、浮航性を重視した車体に小型の銃塔を備えた小柄なフォルムを表現した内容となっています
・ キットでは「T-37 初期型」と表記されていますが、内容自体は操縦手前面パネルの形状が湾曲状となった「T-37A」が再現されています【 「水陸両用戦車 T-37A」について 】
●ソ連はウクライナなどの大穀倉地帯を抱える一方で、河川、湖などが多く、更には湿地帯も点在することから、そのような場所でも運用することができる水陸両用戦車の開発が活発でした
●ソ連の戦車開発は、革命による混乱から国内が安定化した1920年代末頃から始まりましたが、ソ連独自の戦車技術を保有していないことから、当初は他国の戦車を輸入し、それを研究する方式が採られます
●水陸両用戦車も同様で、1931年にイギリスから水陸両用型の「カーデンロイドD-12」を輸入、これをコピー生産する形で最初の水陸両用戦車「T-33」が登場します
●しかし、この「T-33」は豆戦車であった「カーデンロイドD-12」をそのままコピーしたことから、小型過ぎる車体とサスペンションの性能から不適とされ、続いて同車を改良した「T-37」が開発されました
●この「T-37」では、「T-33」よりも車体が若干大型化、銃塔は左側から右側へと移動し、サスペンションもフランス戦車を範としたものへと変更が行われました
●車体は浮航性を持った船形の形状を採用、その後部には水上推進用のスクリューを装備し、左右のフェンダーには浮航能力を高めるために内部にバルサ材が充填されています
●1933年には、更なる改良型である「T-37A」が登場、この「T-37A」では「T-37」よりも車体長が延長されて浮航時の安定力が向上、戦闘室前面パネルも操縦手部分が湾曲した形状へと変わっています
●「T-37A」は、1936年まで生産が行われ、特殊性を持つ戦車としては破格の2600両以上が量産、その後、後継となる「T-38」、新設計の「T-40」と発展して行きました
●この「T-37A」は、第2次世界大戦の緒戦となるフィンランド戦、ノモンハン事件などに実戦に投入、その水陸両用性能を活かした働きを見せますが、最小限の装甲しか持たないことと、機銃のみという攻撃力の不足により、戦車としての運用が難しいという評価を下されます
●独ソ戦が開始されると、更に防御力の絶対的な不足が露呈してしまい、「T-37A」は徐々に2戦級兵器として戦線からその姿を消して行きました【 「ソビエト T-37 水陸両用軽戦車 初期型」のキット内容について 】
●このソ連軍の水陸両用戦車「T-37A」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ホビーボス社の1/35シリーズのフォーマットに則り、砲塔や車体の主要部分は一体成型を多用しながら、サスペンション部などの細かなディテール部分は細分化したパーツ構成によって「T-37A」を再現した内容となっています
●「T-37A」は、「銃塔」「車体」の2ブロックで構成されています
【 銃 塔 】
●銃塔はスライド式金型により「T-37A」の銃塔形状を一体成型で再現、表面部分の細かなリベットも表現されています
●銃塔は、上下分割式となっています
・ 機銃マウント、視察ハッチは別パーツにて再現
・ 機銃は機関部も含めて再現され、上部のドラムマガジンは別パーツです
・ 上部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
【 車 体 】
●車体は、浮航性能を持った「T-37A」独特の船形のフォルムを再現、重量3ｔの軽戦車らしい細かなリベットが繊細に表現されています
●車体は、バスタブ式に一体成型された車体下部パーツに上部パネル、フェンダーなどを取り付ける構成となっています
・ ボギー式サスペンションユニットは片面3パーツで構成された左右分割式で、転輪とコイルスプリングパーツを挟んで接着します
・ 起動輪、誘導輪、転輪は各1パーツで再現
・ 左右のフェンダーは各1パーツで構成されています
●車体上部パネルは一体成型で、戦闘室前面パネルとエンジングリル部は別パーツです
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 車体前面の視察ハッチは別パーツとなっています
・ エンジングリルのメッシュ部分を再現するエッチングパーツが付属
・ 排気管は左右分割式で、固定バンドはエッチングパーツとなります
・ 車載工具類は固定具が一体成型されています
・ 前照灯は1パーツで再現
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、ガイドが2枚タイプとなる「T-37A」用のシングルピン式履帯が再現されています
●エンジングリルのメッシュ、排気管の固定バンドなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「T-37A」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されています
●「ソビエト T-37 水陸両用軽戦車 初期型」の完成時のサイズ
・ 全長 ： 11cm
・ 全幅 ： 5.9cm
●全310パーツ
●2013年 完全新金型
