ロシア T-80B 主力戦車
「ロシア T-80B 主力戦車 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05565 )」です
●現用ソ連軍(ロシア軍)の主力戦車「T-80B」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●革新的な戦車「T-64」をベースとした改良型となる「T-80B」を再現、低シルエットの車体に小型の砲塔、そして巨大な主砲が織り成す迫力あるフォルムを表現した内容となっています【 「T-80B 戦車」について 】
●ソ連軍は1950年代、世界的な大ベストセラー戦車となった「T-54/55」を開発、1960年代初頭にはその拡大型となる「T-62」を登場させます
●この「T-54/55」と「T-62」は、攻撃力と防御力の優秀さ、そして量産性の高さというコストパフォーマンス性に優れ、東側諸国を中心に広く配備、その数と性能は西側諸国にとって大きな脅威となりました
●しかし、「T-54/55」と「T-62」という2種の戦車は、第2次世界大戦時に設計された中戦車「T-44」がベースとなっており、その性能は当時の技術の延長上というのが実情で、カタログスペックは優れていながらも光学系などを中心として戦後の戦車としては問題点を持っていました
●そこで、ソ連軍は完全新設計となる新型戦車の開発を進め、1966年に「T-64」を誕生させます
●この「T-64」は、性能面で「T-62」を凌駕することが求められており、自動装填装置の採用による乗員の削減により砲塔をコンパクト化、エンジンも小型で高出力ののタイプへと変更されました
●重量軽減と防御力の向上のため、装甲には当時の最新鋭技術である複合装甲を採用、主砲は当初「T-62」と同じ砲でしたが、「T-64A」では大口径の「125mm滑腔砲」が装備されています
●「T-64」は、攻撃力、防御力共に当時の西側の戦車を上回る性能を示しましたが、コンパクトな車体に押し込められたエンジンは不調が相次ぎ、このことは「T-64」のアキレス腱となって終始問題視されることとなります
●また、「T-64」は新機能を多く採用したことにより生産コストと維持コストが跳ね上がってしまい、とても従来の「T-54/55」と「T-62」を更新できる量を生産することができませんでした
●そこで、「T-64」の基本設計をベースにしながら、各部の仕様を「T-54/55」「T-62」レベルへとダウングレードした廉価版「T-72」を開発、この「T-72」が新型戦車として生産、配備されて行くことになります
●しかし、ソ連軍にとって優れた性能を持つ「T-64」を諦めるのは忍びなく、「T-64」をベースとして改良及び発展させた戦車が「T-80」です
・ 外観上は「T-72」と「T-80」は似通っていますが、その中身と性能は全く異なり、「T-80」シリーズは「T-72」の改良型「T-90」よりも上位に位置しています
●「T-80」では、コンパクト過ぎて様々な問題点が発生した「T-64」の車体を若干大型化、エンジンには高出力となるガスタービンエンジンが採用し、主砲は「T-64」と同じ「125mm滑腔砲」ながらも対戦車ミサイル「9M119M」を発射可能なシステムへと変更されました
●その他にも多くの改良が施され、これにより「T-64」よりも信頼性が大幅に向上しています
●「T-80B」は「T-80」をベースとした改良型(「T-80A」は別仕様車)で、複合装甲を新型へと変更、主砲発射用の対戦車ミサイルは新型の「9KI112」へと更新されています
●「T-80」シリーズは、革新的戦車である「T-64」の血を受け継いだ高性能戦車として、ソ連軍(ロシア軍)内で確固たる地位を保ち、「T-72」及びその改良型の「T-90」とは一線を画した存在としてその性能は現在においても秘密のベールに覆われています【 「ロシア T-80B 主力戦車」のキット内容について 】
●この現用ロシア軍の主力戦車「T-80B」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●車体下部、砲塔上部、エンジングリルなどは一体成型としながらも、ディテール表現のために車体各所のパーツを細分化したパーツ構成とエッチングパーツとで「T-80B」を再現、鋳造肌、特徴的なプレスライン、そして各種装備品類などによるメリハリの効いた車体ディテールを再現した内容となっています
●「T-80」用として作り起こされた完全新金型となります
●「T-80B」は、「砲塔」「車体」「左右フェンダー」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「T-80B」としての内側に複合装甲を装備した鋳造式の形状を再現、表面には鋳造肌や平滑な部分がその構造に沿って表現されています
●「125mm滑腔砲」は、上下分割式で、砲口部分は別パーツとなっています
・ 防盾は、防塵カバーが付いた状態が再現されており、仰角の異なる2種類のパーツが付属、選択して使用します
・ 防盾前部のリング部分はエッチングパーツとなっています
●砲塔は上下分割式で、これに砲塔周囲の各装備品を取り付けます
・ 赤外線ライト、スモークディスチャージャーの配線がモールドにて再現
・ 車長ハッチ、砲手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 照準サイトの遮光板、各種サイトの前面パネルを再現するエッチングパーツが付属
・ 対空機関銃は機銃架も含めて16パーツで構成されています
・ スモークディスチャージャーは個別にパーツ化、スライド式金型により上部のディテールも再現
・ 砲塔後部に装着されたシュノーケルは左右分割式で、これにエッチングパーツによるディテールを取り付ける構成となっています
【 車 体 】
●車体は、ソ連戦車を特徴付ける低いシルエット、エンジンデッキの複雑な造り、車体床面の複雑な形状、そして「T-80B」としての足周りなどが豊かに表現されています
●車体はベースとなる車体下部パーツに車体上部の各パネルを貼り合せます
●車体下部はバスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションアームは別パーツです
・ ショックアブソーバー、ダンパーは別パーツ化
・ 下部転輪は左右分割式で、ハブキャップは別パーツです
・ 下部転輪のゴムの部分には特徴的な放射状ラインがモールド
・ 車体前部のドーザーブレード用の台座は別パーツとなっています
●車体上部は、前部パネルとエンジンデッキパネルとの分割式です
・ 車体前面の追加装甲板は別パーツにて再現
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ エンジングリルは、枠の部分と下側のスリット部がプラパーツで、これに枠のラインで分割されたのメッシュを再現したエッチングパーツが取り付けます
・ 前照灯のライトガードは一体成型によりフレーム形状が表現されています
・ 前照灯のガラス部を再現するクリアーパーツが付属しています
・ 後部の排気グリルは6パーツで構成
【 フェンダー 】
●フェンダー部は、フェンダー及び雑具箱のプレスラインが強めのモールドで彫刻されています
●フェンダーは、前部側面と前後部のマッドフラップを除いて一体成型され、支持架は別パーツとなっています
・ サイドスカートは左右各1パーツで再現
・ 後部のマッドフラップはプラパーツと接着及び塗装が可能な軟質素材製パーツとの選択式です
・ フェンダー上部の雑具箱は、本体と後部パネルの2パーツで構成されています
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、履帯本体とセンターガイドとで構成されています
●エンジングリルのメッシュ、砲手サイトの遮光板、丸太の固定バンド、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●ペリスコープ、前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●車体後部に装備される軟弱地脱出用の丸太を再現したパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「T-80B」のマーキングとして、ソ連軍1種(ダークグリーン単色塗装)、ロシア軍1種(ダークグリーンとサンド系との2色迷彩)の合計2種類の塗装例が説明書に記載されており、親衛マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「T-80B」の完成後のサイズ
・ 全長 : 280mm
・ 全幅 : 101mm
●全900パーツ
●2014年 完全新金型