イギリス海軍 モニター艦 HMS ロバーツ (F40)
「イギリス海軍 モニター艦 HMS ロバーツ (F40) (プラモデル) (トランペッター 1/350 艦船シリーズ No.05335 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス海軍のモニター艦「HMS ロバーツ」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●対地攻撃用に巨大な主砲を装備したモニター艦「HMS ロバーツ」を再現、小型の船体に38cm連装砲を船体中央部に備えた第2次世界大戦中の艦船としては最も特異となるシルエットを表現した内容となっています【 「モニター艦 HMS ロバーツ」について 】
●モニター艦とは砲撃能力に特化した艦種で、小型の船体に強力な火砲を搭載、速度、航続距離の性能はあまり求めず拠点防御用とした艦艇でした
●このモニター艦は、建造費が低いことから19世紀において各国で建造されましたが、汎用性に欠けることや、艦船の建造技術の進歩により速力が海戦時における重要な要素に変化し、20世紀初頭には急速に廃れて行きました
・ モニター艦の小型の船体に強力な火砲を搭載するという設計思想は、航洋能力を向上させた海防戦艦へと移っています
●一方、世界最大規模の海軍力を誇ったイギリス海軍では、対地攻撃用の艦としてモニター艦を建造、このような小型のモニター艦は砲の安定を得るために速力を犠牲として船体の幅を広げ、喫水が浅いことから沿岸に接近することができ、対地攻撃に極めて有効でした
●また、イギリス海軍は戦艦を多数保有していたことから戦艦用の艦載砲を多く所有しており、モニター艦はその砲を活かす手段としても役立ちました
●イギリス海軍は、第1次世界大戦までに30隻以上のモニター艦を建造、速力が低いことから海戦時には少なくない損害を受けることとなりましたが、対地攻撃を中心にその砲撃力を発揮します
●第1次世界大戦後は軍縮条約と財政的関係からモニター艦の新たな建造は行われませんでしたが、第2次世界大戦の開戦を受けて戦時急造艦として急遽建造されたのがモニター艦「ロバーツ級」です
●この「ロバーツ級」は、第1次世界大戦時に建造された「エレバス級」をベースとしたもので、排水量8,500tの船体に38cm連装砲を1基搭載、強力な火力を擁していました
●最大速力は12ノット程度と低いものでしたが、第2次世界大戦において建造された艦として対空兵装は充実しており、移動式の要塞とも言える艦でした
●「ロバーツ級」の1番艦「HMS ロバーツ」は、1941年10月に竣工、当時戦場だった北アフリカ戦線へと送られ、スエズ運河方面に展開、防空用の砲台として用いられました
●1942年11月、「HMS ロバーツ」は連合軍のアルジェリア上陸の「トーチ作戦」に参加するためジブラルタルへと移動、アルジェリアの防衛に当たっていたビシー政府ののフランス軍が早々に降伏したために実際に砲撃を行う機会はありませんでしたが、ドイツ軍機の爆撃により爆弾2発を被弾、大きく損傷してイギリス本国へと帰還します
●修理が完了した「HMS ロバーツ」は、シシリー上陸作戦、イタリア本土上陸作戦、そしてノルマンディ上陸作戦などの支援任務に参加、その砲撃力により対地支援に活躍します
●特に、ノルマンディ上陸作戦では、地上軍の砲兵部隊とは桁違いな砲撃力により奮戦、ドイツ機甲部隊の反撃を阻止する原動力ともなりました
●「HMS ロバーツ」は第2次世界大戦を生き抜き、イギリス海軍に1965年まで在籍、その後解体処分が行われ、その栄光の生涯を閉じるとともにモニター艦という艦種の終焉を迎えたのでした【 「イギリス海軍 モニター艦 HMS ロバーツ (F40)」のキット内容について 】
●このイギリス海軍のモニター艦「HMS ロバーツ」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●トランペッター社の艦船シリーズのフォーマットに沿って、艦の主要部分となる船体部パーツなどは一体成型としつつ、船体上に設置された構造物、艤装品類は細かなディテールを施したパーツ構成で「HMS ロバーツ」を再現した内容となっています
●「HMS ロバーツ」の艦体全体を再現したフルハルモデルとなっています
●「HMS ロバーツ」の基本船体は、「船体部」「上甲板」の2分割式となっています
●船体部は左右分割のパーツで構成、モニター艦の特徴の一つとなる舷側の膨らみが表現されており、舷側の舷窓、ホースパイプなどを凹凸あるモールドで再現しています
・ 船体パーツは艦底部を含めた一体成型のパーツ
・ 左右分割のパーツを張り合わせる際、船体部の歪みを防ぐため「桁」パーツを挟む構成となっています
・ ビルジキール、船底の舵、推進軸、プロペラ(スクリュー)は別パーツ化されています
●上甲板は一体成型となっており、 甲板上には主砲塔台座、アンカーチェーン導板、ボート架台などがモールドされています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「煙突部」「マスト」「中央構造物」「後部構造物」「後檣」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「HMS ロバーツ」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ メインマスト中央部に存在する艦橋は3層構造です
・ 艦橋窓枠は、エッチングパーツを折り曲げて再現します
・ 艦橋下部のクロスツリーは、エッチングパーツを組み合わせて再現
●中央構造物
・ 中央構造物は3層で構成されています
・ 上部の防空指揮所は、前部のウィンドー部分がエッチングパーツとなります
・ 防空指揮所に装備される測距儀(×1)、双眼鏡(×6)、探照灯(×2)などがパーツ化
・ 中央構造物の各窓、扉などがモールド、一部はエッチングパーツを使用します
・ 中央構造物に装備される4インチ単装高角砲(×2)、20mm連装機銃(×2)、救命ボート(×4)などが付属
●煙突
・ 煙突は左右分割のパーツで構成、トップは別パーツ化されています
・ 上部のファンネルキャップはエッチングパーツにて再現
●後部構造物
・ 後部構造物は、2層で構成されています
・ 後部構造物の各窓、扉などがモールド、最上甲板には木甲板表現が施されています
・ 後部構造物に装備される4インチ単装高角砲(×3)、20mm連装機銃(×2)、8連装ポンポン砲(×1)などがパーツ化
●メインマスト
・ メインマストは艦橋から下部が三脚檣型、トップは単檣となっています
・ 見張り台はエッチングパーツにて再現
・ 上部のアンテナもエッチングパーツとなります
●後檣
・ 後檣は三脚檣型、トップは単檣となっています
・ 後檣の三脚檣部分は前後分割式で、トラス部分は個別にパーツ化
・ トップは本体とヤード部分の2分割式で、上部のアンテナはエッチングパーツです
・ 見張り台はエッチングパーツにて再現
●主砲塔 「38cm連装砲 Mk.1」 ×1
・ 砲塔は上下分割式で、砲身は連装式に一体成型されています
・ 砲身は開口処理され、砲身基部の防水布は別パーツです
●高角砲 「10.2cm連装高角砲」×4
・ 高角砲は、連装式に一体成型された砲身と、上下分割式のシールド部で構成
●高角砲 「4インチ単装高角砲」 ×8
・ 高角砲は砲架の一部が一体成型されたプラパーツと、エッチングパーツによる照準器、照準席、ベース部分等で構成
●対空機銃 「8連装ポンポン砲」×2、「4連装ポンポン砲」×1
・ ポンポン砲は上下分割式で、砲架側面はエッチングパーツです
●対空機銃 「20mm連装機銃」×4
・ 機銃は連装式に一体成型された銃身部と銃架とで構成
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 内火艇1種 (1隻)
・ カッター2種 (計3隻)
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ クレーン
・ 錨
・ ボラード
・ ケーブルホルダー
・ 波除け
・ アンカーチェーン(金属チェーン)
・ 測距儀
・ フェアリーダー
・ キャプスタン
・ 弾薬箱
・ 各種レーダー
・ パラベーン
・ ラッタル(エッチングパーツ)
・ リール
・ 梯子(エッチングパーツ)
・ 救命ボート
などがセットされています
●展示用のスタンドが付属しています
・ 艦名を表示したネームプレートもセットされています
●艦橋窓枠、一部の手摺り、レーダー、ラッタル、アンテナ、梯子、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●マスト、旗竿に掲げられるイギリス海軍旗などを再現したデカールが付属
●「HMS ロバーツ」の完成時のサイズ
・ 全長 : 約325mm
●パーツ数 : 540パーツ以上
●2014年 完全新金型