T-26 ソビエト軽戦車 mod.1933
「T-26 ソビエト軽戦車 mod.1933 (プラモデル) (ズベズダ 1/35 ミリタリー No.3538 )」です
●大戦初期におけるソ連軍の主力軽戦車「T-26」の「1933年型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●大戦初期においてソ連軍の戦車戦力の一画を占めていた「T-26」の「1933年型」を再現、クラシカルな足周りに馬蹄形の砲塔を配置、鉢巻式アンテナを装備した特徴的なフォルムを表現した内容となっています
【 「軽戦車 T-26」について 】
●近代戦車発祥の地イギリスは、第1次世界大戦後において戦車開発の技術力では世界トップレベルであり、兵器メーカー「ビッカース」社は1928年に「ビッカース 6t戦車」を開発します
●この「ビッカース 6t戦車」は、イギリス軍では採用が見送られたものの、当時としては最新鋭の軽戦車(当時は中戦車というカテゴリーは存在していません)であり、比較的安価なこともあって世界恐慌後の軍縮ムードにもかかわらず世界各国はこぞって同車を購入、その後の戦車開発の礎となりました
●一方、ソ連軍はロシア革命の混乱時から脱して軍隊の近代化を図っており、共産主義により世界恐慌の影響も少なかったことから各国の戦車を購入して戦車の国産化の途を探り始めていました
●1929年、ソ連軍は「ビッカース 6t戦車」を輸入して、ライセンス生産契約も獲得、同車をベースとして改良した国産型が「T-26」として制式化されます
●この「T-26」は「ビッカース 6t戦車」の双砲塔式のタイプを元にしており、最初の量産型である「1931年型」でもその双砲塔式を踏襲していました
●しかし、使い勝手の悪さから次の量産型の「1933年型」では単砲塔へと変更、この砲塔は大型の馬蹄形となっており、当時の軽戦車としては破格に強力な「45mm戦車砲 M1932 (20K)」が搭載されました
●「T-26」は、ノモンハン戦、スペイン内戦に投入、搭載する「45mm対戦車砲」は、当時の列強の戦車の武装よりも遥かに威力が高く、スペイン内戦では機銃しか装備していないファシスト側の「1号戦車」「L3/33」相手に一方的な戦いを展開しました
●しかし、独ソ戦が開始されると、最大で25mm厚程度という装甲しか持たない「T-26」の弱点が露呈、ドイツ軍が装備する主力対戦車砲である「37mm対戦車砲Pak36」に簡単に撃破され、緒戦において大きな損害を出してしまいました
●このため、1942年以降は2戦級兵器として扱われるようになり、第1線からは引き上げられましたが、1945年の時点では極東方面に展開していた部隊がまだ「T-26」を使用しており、対日戦においてその最後の勤めを果たしています
【 「T-26 ソビエト軽戦車 mod.1933」のキット内容について 】
●このソ連軍の軽戦車「T-26」の「1933年型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ズベズダ社の1/35シリーズのフォーマットに則り、複雑な足周りは実車の構造を表現するためにパーツ数は多いものの、砲塔や車体はパーツ数を抑えて再現しています
●各パーツは比較的骨太な設計となっていますが、表面部分のリベットやピストルポート、ヒンジ部分などは繊細なモールドで彫刻され、「T-26」の「1933年型」の軽戦車として華奢な雰囲気を表現した内容となっています
●「T-26 1933年型」は、「砲塔」「車体」「左右フェンダー」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●馬蹄形の砲塔に「45mm砲」を搭載した砲塔を再現、天板部は梨地仕上げとなっています
●「45mm戦車砲 M1932 (20K)」の砲身は一体成型です
・ 防盾は、1パーツにて再現
・ 防盾部分の張り出しは、エッジが立った角型タイプとなっています
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下可動式とすることができます
●砲塔は左右分割式で、天板と防盾の張り出し部は別パーツです
・ 上部のハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲塔上部には、ペリスコープが一体成型されています
・ 天板部分の吊り下げリングは別パーツにより再現
●鉢巻式アンテナは、アンテナ本体と6本の支柱とで構成されています
【 車 体 】
●車体は、表面のリベットが繊細なモールドで再現、足周りは特徴的となる複雑な構造が表現されています
●車体は、各パネルで構成された車体下部に車体上部、エンジンデッキなどを貼り合わせる構成となっています
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 排気管は上下分割式となります
・ エンジングリルのメッシュはプラパーツで再現
●サスペンションユニットは、本体とボギー部分で構成され、それぞれ左右分割式となっています
・ 起動輪、誘導輪、転輪は左右分割式です
【 フェンダー 】
●フェンダーは、表面に打たれたリベット構造や、ジョイント部分の補強板などが再現されています
●左右のフェンダーは、各1パーツで構成されています
・ フェンダー支持架は個別にパーツ化
・車載工具類は、固定具が一体成型されています
【 履 帯 】
●履帯は、一部連結式履帯が付属しています
・ 上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつ分割されたパーツ構成となります
・ 履帯上部には、上部転輪による弛みが表現されています
・ 履帯は、センターガイドが中央に1枚のタイプのシングルピン式履帯を再現、モデルカステン製「T26軽戦車用履帯」がこれに対応しています
【 塗装とマーキング 】
●「T-26 1933年型」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ キエフ軍管区 (1936年)
・ 極東軍管区 (1939年)
・ フィンランド戦争時 (1940年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、スローガン、車両番号、砲塔の帯、対空識別マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「T-26 ソビエト軽戦車 (1933年)」のキット内容について 】
・ ソ連軍軽戦車 T-26 1933年型 ×1
・ デカールシート ×1枚
●2014年 価格改定版