日本海軍 幻の超重爆撃機 富嶽
「日本海軍 幻の超重爆撃機 富嶽 (プラモデル) (フジミ 1/144 AIR CRAFT No.015 )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍が計画した大型戦略爆撃機「富嶽」を1/144スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●太平洋を横断して直接アメリカ本土を爆撃する計画で開発が行われた大型戦略爆撃機「富嶽」を再現、与圧キャビンを採用した胴体に6発のエンジンを搭載した巨体を表現した内容となっています
【 「大型戦略爆撃機 富嶽」について 】
●「富嶽」は帝国海軍の主導の下、中島飛行機が計画した大型戦略爆撃機です
●帝国海軍出身で「中島飛行機」の創始者「中島知久平」は1943年、太平洋戦争の戦局を見据えて独自の「必勝防空計画」を立案、この中にあった「6発超重爆撃機」が「富嶽」のルーツです
●中島飛行機社内での呼称を「Z機」として1943年春より3ヶ月に渡り基本構想が練られ、大まかなアウトラインが完成、それは当時の日本航空機産業の常識を根底から覆す破天荒なものでした
●この内容は、全長45メートル、翼幅65メートル、全備重量160トン、航続距離19,400キロそして爆弾搭載量20トンという当時としては途方も無いものでした
●「中島知久平」はこの「Z機」の大編隊によりアメリカ本土を直接爆撃しそのまま大陸を横断、同盟国であるドイツに着陸・補給後、ソ連を爆撃して帰還する世界1周の爆撃コースという壮大な戦略を持っており、この爆撃を反復継続して繰り返すことでアメリカに勝つつもりでした
●エンジンは、当時、中島飛行機で開発が進められていた「ハ44 空冷複列エンジン (2500馬力)」を串型に連結、後に5000馬力の出力を予定されていた「ハ54」を6機搭載する予定でした
●巨体を支える着陸脚は本体のものに加え、離陸後投棄される補助脚の装備が計画されており、全備重量160トンでの離陸は日本本土を飛び立つとき以外は不可能とされていました
●この「富嶽」は、当時の日本の技術ではクリアできない問題が山積しながらも開発が開始され、降着装置の開発、与圧キャビンの研究、生産工場の建設などが行われています
●しかし、1944年に入るとアメリカ軍の反攻は本格的となり、1944年7月には絶対国防圏としていたサイパン島が陥落、帝国海軍の艦隊航空部隊の全てを投入したマリアナ沖海戦では大敗を期してしまい、「富嶽」の開発を進める余力は失われてしまいました
●また、この計画自体、当時の日本の技術力では到底及ばない部分が多々存在しており、実現性が低いことから整理対象となって計画は中止されました
●後年、日本本土を襲い、焦土と化した重爆撃機「B-29」と比較しても、「富嶽」は機体寸法だけで1.5倍に及び、この点を見ても「B-29」に結果的に歯が立たなかった日本航空機産業にとっていかに無謀な計画だったかがうかがい知れます
●しかしながら、その史上最大級の機体規模と相まって、「富嶽」はいつしか「幻の超重爆撃機」として日本人の心に刻まれるようになり、本機を題材にした架空戦記や漫画、ドラマやドキュメンタリーなど、多くの作品が世に輩出され、今日に至ります
●実現こそしませんでしたが「超重爆撃機 富嶽」は今も日本人の心の中を雄雄しく飛行しているのかも知れません
【 「日本海軍 幻の超重爆撃機 富嶽」 プラモデルの内容について 】
●この帝国海軍が計画した大型戦略爆撃機「富嶽」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●大型戦略爆撃機「富嶽」を計画図に基づいて再現、機体表面にはパネルラインや動翼のラインなどがモールドで再現され、排気タービンを装備した大型の6発のエンジンを備えた姿を1/144スケールに沿って表現した内容となっています
●「富嶽」は、機体胴体部を左右分割のパーツで構成、主翼、尾翼部などは別ブロック化されています
・ 胴体パーツには、パネルラインが凹モールドで再現されており、胴体上部と側面のドーム部は開口処理されています
・ ドーム部はクリアーパーツが用意されています
●主翼は上下分割のパーツで構成され、エンジンカウル部は別パーツとなっています
・ エンジン部分のラジエター部分と排気タービンは別パーツにて再現
・ ラジエタードアは別パーツで、開閉状態が選択できます
●水平尾翼、垂直尾翼は一体成型のパーツで再現
・ パネルライン、動翼のラインは凹モールドで再現されています
●エンジンカウル部は、円筒状の一体成型のパーツとなっており、前部にはエンジンのシリンダー部分がモールドで再現されています
・ スライド式金型利用してカウル周囲のパネルラインが凹モールドで再現されています
・ カウル下部の吸気口は開口されています
●プロペラは、6翔タイプと2重反転タイプとの2種をセット、選択して使用することができます
・ 6翔タイプはスピナー部も含めて一体成型のパーツで再現
・ 2重反転タイプは4翔タイプのプロペラパーツを重ねて再現しています
●脚部は、脚柱、脚カバー、タイヤとに分割されており、「飛行状態」「駐機状態」を選択して組み立てることができます
●各銃座は銃身とターレット部とが1体成型されています
・ 銃座は旋回させることが可能です
●コクピットのキャノピーと爆撃手用のキャノピーはそれぞれ一体成型のクリアパーツで再現
・ キャノピーフレーム部分はクリアパーツ上の凸モールドで再現されています
●コクピット内は、バスタブ型の一体成型のパーツで再現
・ 並列で2列配置となる4つの座席が再現されています
●「超重爆撃機 富嶽」の兵装として
・ 爆弾 ×24
が付属しています
・ 爆弾は12発ずつ一体成型としたパーツとなっています
・ 爆弾庫のハッチは開閉状態を選択して組み立てる事ができます
●飛行状態で飾れるディスプレイスタンドが付属しています
●「超重爆撃機 富嶽」のマーキング及び塗装例として
・ 試作試験機塗装 「コG-101」 (無塗装銀色)
・ 鹿屋航空隊 「K322」 (機体上面:2色迷彩 暗緑色/茶色、機体下面:明灰色)
・ 第762航空隊 フィリピン クラーク基地 「K 762-10」 (機体上面:暗緑色、機体下面:明灰色)
・ 第721航空隊 百里ヶ原基地 「721-205」 (機体全面暗緑色)
の4種が説明書に記載されており、いずれか1種を選択して再現することが可能です
●国籍マーク、機体番号、主翼の味方識別帯、尾翼に描かれた帯などを再現したデカールが付属しています
【 「日本海軍 幻の超重爆撃機 富嶽」のパッケージ内容 】
・ 帝国海軍 超重爆撃機 富嶽 ×1
・ デカールシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
●フジミ社製「帝国日本海軍 超重爆撃機 富嶽」を未塗装組立化にしたバリエーションキット