ポルスキ フィアット 621 4輪トラック
「ポルスキ フィアット 621 4輪トラック (プラモデル) (FTF 1/72 AFV No.011 )」です
●第2次世界大戦時におけるポーランド軍の野戦トラック「ポルスキフィアット 621」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ポーランド軍の主力トラックとして運用が行われた「ポルスキフィアット 621」を再現、イタリア車の流れを汲んだ骨太さと簡素さとを兼ね備えた特徴的なフォルムを再現した内容となっています
【 「ポルスキフィアット 621」について 】
●ポーランドは第1次世界大戦の結果により再び独立を果たした国家で、ドイツとソ連という大国に挟まれていたため積極的に軍備を整備しました
●しかし、当時のポーランドは軍事力の整備の基盤となる工業力がまだ整っていない状態であり、軍事車両を揃えるためにポーランド国営工場が1932年にイタリアの「フィアット」社と提携して設立したのが「ポーランドフィアット(ポルスキフィアット)」です
●「フィアット」社は、1930年代に積載量2.5t中型の軍用トラック「フィアット 621」を開発、これを「ポーランド フィアット (ポルスキフィアット)」でライセンス生産したのが「ポルスキフィアット 621」です
●この「ポルスキ フィアット 621」は1935年から生産を開始、12600両を軍へと納入、ポーランド軍の主力トラックとして人員、物資の輸送、火砲の牽引などに活躍、ポーランド軍を支える重要な役割を担ったのでした
【 「ポルスキ フィアット 621 4輪トラック」のキット内容について 】
●このポーランド軍の中型トラック「ポルスキ フィアット 621」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●足周りとキャビンなどの主要部は一体成型を多用してパーツ数を抑え、車体上のディテールはシャープな彫刻により「ポルスキフィアット 621」をミニスケールに沿って再現した内容となっています
●FTF社は東欧系メーカーですが、従来の東欧系メーカーのイメージを払拭するような、かっちりとした繊細な彫刻と、センスある造形力によって「ポルスキフィアット 621」を再現、コレクション性を重視して極力パーツ数を抑えた内容ながらも、実車のポイントをしっかりと押さえてその特徴的な姿とディテールとを再現しています
・ 総パーツ数は26点ですので、1時間程度で組み立てることが可能、週末モデリングやちょっと時間が空いた際の模型製作、そしてコレクションに適したキットです
●「ポルスキフィアット 621」は、「キャビン」「荷台」「シャーシ」の3ブロックで構成しています
【 キャビン 】
●キャビンはスライド金型を使用して一体成型のパーツで再現、フロントグリルをはじめ、側面の排気グリルなどもシャープな彫刻で再現しています
●キャビンは一体成型のパーツで再現、これに天板パーツを取り付けて作製します
・ 側面ドアはパーツ上に凹モールドで再現
・ 左右のフェンダーはそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
・ 各ウィンド部分は開口されており、ウィンドはクリアフィルムや透明プラ板(別売)などで作製します
・ 前照灯は、フレーム部分と一体化してパーツ化しています
●キャビン内部を再現、座席、ハンドル、レバー類をパーツ化しています
【 荷 台 】
●荷台は木パネル表現を凹モールドで再現、金属のフレーム部には固定用のリベットを繊細な彫刻で再現しています
●荷台は各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
●幌を再現したパーツが付属、幌を装着した状態と幌を付けないオープンな状態とを選択することができます
・ 幌のパーツは、後部の幌も下ろした状態となっています
【 シャーシ 】
●シャーシは一体成型を重視したパーツ構成で、ソフトスキン車両ならではのフレーム構造を再現しています
●シャーシのメインフレームは一体成型のパーツで再現
・ 前輪のステアリングゲージはサスペンションと一体でパーツ化しています
・ ステアリングは固定となります
・ 後部のデファレンシャルは一体成型のパーツで再現、サスペンションはメインフレームに一体成型しています
・ 予備タイヤ、雑具箱を別パーツ化して再現
●タイヤはそれぞれ1パーツで再現しています
【 「ポルスキフィアット 621」の塗装 】
●パッケージ裏側とカラーのリーフレットには、「ポルスキフィアット 621」のポーランド軍仕様としての1種類の塗装例を記載しています
●「ポルスキフィアット 621」などを解説したカラーのリーフレット(ポーランド語表記)が付属しています
【 「ポルスキ フィアット 621 4輪トラック」のパッケージ内容 】
・ ポルスキフィアット 621 ×1
・ カラー小冊子 ×1
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【 「FTF社のキット」について 】
●東欧系メーカーと言えば、レジン製キットのような素朴なモールドやパーツ同士の合いが悪いなどという特徴を持っていますが、FTF社のキットはそのような東欧系メーカーのイメージを払拭するような出来であり、シャープなモールドと造形のセンスはスケールモデルとして良質なものです
●FTF社のキットは、シミュレーションゲームの駒として利用することを考慮していることから、パーツ数を極力抑えているという特徴も持っています
●しかし、ゲームの駒といっても、上記のようにスケールモデルとして造形しているため、その内容は決して手を抜いている訳ではありません
●最近のキットはパーツの細分化が進む中、このようなパーツ数を抑えたキットは貴重であり、模型製作に多くの時間を割けない人や、数を作ってコレクションを楽しみたい人、そして塗装の練習や塗装に時間を掛けたい人などに極めて有用なキットです
●「作った」「完成した」という、模型としてのプロセスの楽しさを短時間で味わうことができ、様々な情報の氾濫や思い入れによりなかなか完成に至らないモデラーにとって良きカンフル剤となることでしょう
●完成したキットを見ると、きっと「これでイイんだ」という思いが沸々と湧き上がるものと思います