ソビエト BA-10 装甲車
「ソビエト BA-10 装甲車 (プラモデル) (ホビーボス 1/35 ファイティングビークル シリーズ No.83840 )」です
●第2次世界大戦初期におけるソ連軍の装甲車「BA-10」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「BA-3」シリーズの最終型である「BA-10」を再現、装甲車としてはクラシカルな車体ながらも避弾経始が考慮されたデザインを持つ姿を表現した内容となっています
【 「装甲車 BA-10」について 】
●ソ連軍では、国土と保有兵力の大きさから多くの戦闘車両を必要とし、低コストで数を揃えることができる装甲車に注目します
●その結果、1930年代前半にソ連軍が開発した装甲車が「BA-3」でした
●この「BA-3」は装甲車と言っても、大型6輪トラック「GAZ-AAA」の足周りをベースとして装甲ボディと砲塔を装備した構造となっており、内容自体は本格的な装甲車とは言えないものでした
●ただし、砲塔は「BT-5」から転用したもので、その主砲は45mm砲という当時の装甲車としては破格の火力を誇っていました
●もっとも、「BA-3」はトラックの足周りを転用したことから不整地における機動性能は悪く、装甲車本来の役割となる偵察任務には適さないという欠点も持ち合わせていました
●「BA-3」は、その後改良型となる「BA-6」が登場、そして1938年から生産されたのが「BA-10」でした
●この「BA-10」では、大幅に避弾経始を考慮したデザインが採り入れられ、従来の無骨なフォルムとなる「BA-3」「BA-6」とは異なり、全体に丸みを帯びた姿へと変貌しています
●しかし、避弾経始という概念は一定以上の装甲厚がないと意味を持たないのも事実であり、最大装甲が15mmとなる「BA-10」の防御力は小火器射撃に耐え得る程度で、対戦車砲や戦車砲の射撃に対抗できるものではありませんでした
●「BA-10」は、1939年のノモンハン事件において初めて実戦に投入、強力な火力で有効な対戦車火器が少ない日本軍相手に終始有利に戦いを展開しました
●続いて、「BA-10」はフィンランド戦に参加、強力な火力はこの戦争でも役立ちましたが、不整地が大部分を占めるフィンランドの地では多くの車両が足を取られてしまい、フィンランド軍によって多数が捕獲されています
●1941年に開始された独ソ戦では、「BA-10」は装甲の薄さから大きな損害を被ってしまい、さらには偵察任務にも適さないことから存在意義が大きく問われるようになります
●このため、大戦中期以降はその任務を軽戦車や小型で機動性に優れた装甲車「BA-64」へと譲り、「BA-10」は後方における活動が中心となったのでした
【 「ソビエト BA-10 装甲車」のキット内容について 】
●このソ連軍の装甲車「BA-10」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●車体の主要部は一体成型としながらも、シャーシや車体上の装備品類などは細分化したパーツとエッチングで構成され、「BA-10」の細部表現に重きを置いた内容となっています
●「BA-10」は、「砲塔」「車体上部」「シャーシ」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「BA-10」独自の円錐形の砲塔形状を再現、表面上のリベット、視察口などがスライド金型を使用して繊細なモールドで表現されています
●「45mm戦車砲 M1932 (20K)」の砲身は一体成型のパーツで再現、砲口部分が開口されています
・ 防盾は1パーツで再現され、照準口などは開口されています
・ 防盾(砲身)は、完成後も上下に可動させることができます
●砲塔は、上下分割のパーツで構成、防盾部分の張り出し部は別パーツ化されています
・ 上部ハッチは別パーツ化して、開閉状態が選択できます
・ 砲塔上部のペリスコープも別パーツ化しています
【 車体上部 】
●車体上部は「BA-10」の車体レイアウトを再現、スライド金型を使用して車体上部の基本躯体は一体成型され、リベット、ヒンジなどが繊細なモールドで再現されています
●車体上部は一体成型のパーツで再現、これに操縦席前面パネル、車体下部パネル、フェンダーなどを取り付けます
・ フロントグリルカバー、エンジンルーム側面の点検ハッチ、排気グリル部などは別パーツ化されています
・ 側面ドアは別パーツ化し、開閉状態を選択できます
・ 車体及び側面ドアの視察ハッチは、車体、ドアとは別パーツ化されています
・ 前方機銃は機関部まで再現され、機銃マウントは前後分割のパーツで再現
・ 前照灯は、本体とガラス部の2パーツで構成され、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ 側面ドアのステップはエッチングで再現しています
【 シャーシ 】
●細分化されたパーツ構成により「BA-10」のシャーシ構造を再現、デファレンシャル、サスペンションなどが細かく再現されています
●シャーシのメインフレームは、縦方向と横方向のフレームを組み合わせて作製します
・ 後部のデファレンシャルは細分化したパーツ構成で再現
・ 前部のステアリングゲージは14パーツで構成され、ステアリングは任意の位置で固定します
・ 前部バンパーはエッチングで再現しています
●エンジン部が再現されています
・ エンジンは19パーツで構成され、クラッチ、シリンダーヘッド、冷却ファン、ファンベルトなどが細かく再現されています
・ ラジエター、キャブレター、隔壁などエンジンルーム内部も再現しています
●操縦席部分が再現されています
・ 操縦席はフロアパネルに座席、メーターパネルなどを取り付ける構成となっています
・ 各座席は、上下分割のパーツで再現されたクッション部、背もたれ、エッチングによる側面ステーとで再現しています
・ 各種レバー、ペダル類、ハンドルなども別パーツ化して再現しています
●タイヤは、ホイールとゴムの部分に分割して再現しています
・ タイヤゴムの部分は軟質素材で再現し、表面にはトレッドパターンが彫刻で再現されています
●前照灯のガラス部を再現するクリアーパーツが付属
●バンパー、側面のステップ、排気グリルの整風板などを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「BA-10」の塗装とマーキング 】
●「BA-10」のマーキングとして、ソ連軍仕様や、ドイツ軍捕獲仕様などの4種類の塗装例が説明書に記載されており、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「BA-10」の完成時のサイズ
・ 全長 : 139mm
・ 全幅 : 70mm
●パーツ数 : 260点以上
【 「ソビエト BA-10 装甲車」のパッケージ内容 】
・ ソ連軍 装甲車 BA-10 ×1
・ デカールシート ×1枚
●2014年 完全新金型