ロシア BTR-80A 装甲兵員輸送車
「ロシア BTR-80A 装甲兵員輸送車 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.01595 )」です
●現用ロシア軍の装輪式装甲兵員輸送車「BTR-80A」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「BTR-80」のバリエーション車両の一つとなる「BTR-80A」を再現、機関砲を外装に装備した砲塔へと変更した特徴的なスタイルを再現した内容となっています
●トランペッター社製「ソビエト BTR-80 装甲兵員輸送車」をベースに、「BTR-80A」を再現するため、砲塔、フェンダーなどを新規パーツに変更したバリエーションキットとなります
【 「装甲兵員輸送車 BTR-80A」について 】
●ソ連軍では、装甲兵員輸送車として、装輪式と装軌式の2種について研究・開発を行い、装輪式は「BTR-60」、装軌式は「BMP-1」がその代表格となりました
●「BTR-60」は、開発当初はオープントップ式の車両でしたが、1966年に登場した「BTR-60PB」で密閉型となり、8輪の足周りと半埋め込み式の小型砲塔を持つ「BTR-60」シリーズの基本スタイルが確立します
●しかし、この「BTR-60PB」は、車体前部に操縦席、中央部に兵員室、後部にエンジンというレイアウトを採用したことで、兵員の乗降は車体上部のハッチしか使用できず、乗降時に兵員の体が露呈するという兵員輸送車としては致命的な欠点を抱えていました
●そこで、1972年に登場した改良型「BTR-70」では、第2、第3タイヤの間に側面ハッチを増設、これにより上記の欠点は克服したように見えたのですが、ハッチが小さいために利便性が悪く、完全な改良とはなりませんでした
●また、「BTR-60」と「BTR-70」はガソリンエンジンを搭載していたために被弾時に炎上してしまうという危険性も持ち、このような欠点が1980年代のアフガニスタン戦で噴出してしまいます
・ まず、搭載している2基のガソリンエンジンは出力の合計が180馬力しかなく、急峻な地形が多いアフガニスタンでは力不足が目立ち、さらに被弾によって炎上してしまう例が多発します
・ 車体上部からの出入りしかできない兵員は、乗降時の際に体を露呈し、最も弱い姿をさらしてしまうことから多くの兵士が死傷してしまいました
・ また、装備している銃塔は、武装の仰角が不足、上部からの攻撃に対処できないという致命的な事態を招いています
・ このため、両車は多くの損害を出し、ソ連軍将兵から「棺桶」扱いされてしまい、その信頼性は大きく低下してしまいました
●このアフガニスタンでの戦訓により、その欠点を改善したタイプとして1984年の登場したのが「BTR-80」です
・ この「BTR-80」は、従来のガソリンエンジン2基から260馬力のディーゼルエンジン1基へと変更、起動性能と防御力が大きく向上しています
・ 側面ハッチも大型化し、兵員の迅速な展開と撤収が可能となり、銃塔の仰角も60度へと引き上げられました
●1995年、この「BTR-80」の武装強化型として「BTR-80A」が登場、これは従来の「BTR-60」~「BTR-80」が砲塔に14.5mm重機関銃と機銃を装備していたのに対して、砲塔上部に外装式で「30mm機関砲 2A72」と機銃を装備、これまでにない重火力を誇っています
●これは、「BTR-60」シリーズのみならず「BMP-1」シリーズも常に火力不足が指摘されていたことへの回答の一つであり、大口径と連射能力の高い「30mm機関砲 2A72」は、対人目標、対装甲車両共に高い威力を示し、この「BTR-80A」は、従来の「BTR-60」~「BTR-80」シリーズとは異なる歩兵戦闘車というカテゴリーに位置する車両となっています
●「BTR-80A」は、アゼルバイジャン、カザフスタンなどの旧共産圏の国々をはじめ、ハンガリー、ベネズエラなどが採用、強力な装甲兵員輸送車として各国で運用が行われているのです
【 「ロシア BTR-80A 装甲兵員輸送車」のキット内容について 】
●この現用ロシア軍の装輪式装甲兵員輸送車「BTR-80A」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●複雑な面構成のボディ部分は同社の成型技術により一体成型としつつ、車体各所を細分化したパーツとエッチングパーツで「BTR-80A」のディテールを再現、各部の溶接跡、トリムベーンや排気管等の独特のプレスライン、そして立体的な造形となったガンポートなど、ロシア車両らしい凹凸のある独特のフォルムとメリハリの効いた車体を再現した内容となっています
●エンジン以外の車体内部も再現しており、車体ハッチから覗く車体内部の様子など、兵員輸送車ならではの演出も楽しむことができるでしょう
●「BTR-80A」は、「砲搭」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●歩兵戦闘車「マルダー」にも似た、外装式に武装を装備した砲塔形状を再現、各パネルのエッジ部分には繊細な彫刻で溶接跡を再現しています
●「30mm機関砲 2A72」の砲身は一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して砲口を開口しています
・ 砲身基部は4パーツで再現、砲身は上下に可動とすることができます
・ 機銃は3パーツで構成
●砲塔は上下に分割したパーツで構成、機関砲、機銃の取り付けアーム部は別パーツとなります
・ ペリスコープは別パーツ化
・ スモークディスチャージャーは、1本ずつ個別にパーツ化
●砲塔内部が再現、以下のパーツをセットしています
・ 砲塔バスケット
・ ペリスコープ
・ 照準サイト
・ 操作ハンドル
・ メーター類
・ 弾薬収納部
など
【 車体上部 】
●車体上部の複雑な形状を一体成型したパーツで再現、パーツ表面には各部の溶接跡を繊細な彫刻によって再現しています
●車体上部は、一体成型のパーツとなっています
・ 乗員ハッチ、兵員ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 側面ハッチは上部と下部との2パーツで構成、開閉状態を選択できます
・ 前部の視察ハッチは別パーツで、開閉状態を選択することが可能、内側のガラス部はクリアーパーツとなっています
・ 各ペリスコープを再現したクリアーパーツが付属
・ エンジンデッキの各点検ハッチは別パーツとなっています
・ 前照灯、管制灯のガラス部はクリアーパーツです
・ 兵員室のガンポートは2パーツで構成
・ 前部のトリムベーンは、展開した状態と、畳んだ状態とを選択できます
・ 車体後部の湾曲したパネルはエッチングパーツにて再現(形状を作るための治具が付属)
【 車体内部 】
●エンジンルーム以外の車体内部が再現、以下のパーツをセットしています
・ 操縦席、兵員室の床面
・ 内部壁面
・ エンジン隔壁
・ 兵員用のベンチシート
・ 操縦席、助手席
・ 各種レバー
・ 各種ペダル
・ メーターパネル(メーター部分を再現するデカールが付属しています)
など
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ状に一体成型したパーツで再現、後面パネルは別パーツ化しています
・ 各サスペンションユニットは細分化したパーツ構成で、複雑なダブルウィッシュボーン式サスペンションの構造を再現
・ ダンパー、ショックアブソーバーは別パーツ化
●タイヤはホイール部とゴム部とで構成、ゴムの部分は軟質素材となります
・ タイヤ表面には複雑なトレッドパターンが深めのモールドで再現
・ タイヤは、内蔵するポリキャップにより可動します
●牽引ワイヤーを再現する金属製ワイヤーが付属
●ペリスコープ、視察ハッチやライトのガラス部分などを再現するクリアーパーツが付属
●ハッチのメッシュ、後部のパネル、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「ロシア連邦軍 BTR-80A 装甲兵員輸送車」の塗装とマーキング 】
●「ロシア連邦軍 BTR-80A 装甲兵員輸送車」のマーキングとして、ロシア軍仕様、ハンガリー軍仕様などの4種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、国籍マーク、部隊マーク、車体番号、ISAF、KFORの文字などを再現したデカールが付属しています
●全540パーツ
●「BTR-80A」の完成時のサイズ
・ 全長 : 220mm
・ 全幅 : 84mm
【 「ロシア連邦軍 BTR-80A 装甲兵員輸送車」のパッケージ内容 】
・ ロシア軍 装甲兵員輸送車 BTR-80A ×1
・ エッチングシート ×2
・ 金属製ワイヤー ×1本
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2014年 一部新金型