日本海軍 超弩級高速戦艦 金剛型 金剛 リテイク
「日本海軍 超弩級高速戦艦 金剛型 金剛 リテイク (プラモデル) (アオシマ 1/350 アイアンクラッド No.010945 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の戦艦「金剛」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●空母機動部隊に随伴可能な速力で太平洋戦争を通じ第一線での運用が行われた戦艦「金剛」を再現、スマートな船体に積み上げ式の艦橋を装備した均整の取れたシルエットを再現した内容となっています
●アオシマ社製「戦艦 金剛 1944」をベースに、より精密感ある仕上がりとなるように、上甲板、艤装の一部などを新規パーツへと変更したリニューアルバージョンとなります
【 「日本海軍 超弩級高速戦艦 金剛型 金剛 リテイク」のキット内容について 】
●日本海軍の戦艦「金剛」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ウォーターラインシリーズなどで培われた造形力と彫刻技術、そして入念なリサーチにより戦艦「金剛」を再現、ビックスケールならではの解像度の高さを活かし艦船模型ならではの細かな造りを詳細に再現した内容となっています
●「金剛」は太平洋戦争開戦降、逐次対空兵装の増強が行なわれており、本キットでは対空兵装を増強した1944年の状態を再現しています
・ 対空機銃等をさらに増設した1944年10月のレイテ沖海戦時(最終時)の状態を再現することもできます
●喫水線以下の部分も再現したフルハルモデルです
●「金剛」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「主砲などの艤装類」の各ブロックごとに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体部は、船底部も含めて左右に分割したパーツで再現
・ 船体には、副砲塔甲板、舷側のバルジを一体成型して再現しています
・ 船体パーツ内側に桁を挟み歪みを防ぐ工夫がなされています
・ 舷側の舷窓、閉塞した舷窓、舷外電路、フェアリーダー、ホースパイプ、副錨などのディテールはパーツ上に施されたモールドで再現しています
・ 艦首と艦尾には一段盛り上がった鋼板を再現、その上から船体全体にブロック状となる鋼板の継ぎ目を凸モールドで再現しています
・ 艦底の4基のスクリューは別パーツ化して再現、推進軸も含めてそれぞれ2パーツで構成しています
・ 舵を再現するパーツが2個付属しています
●上甲板は、前部甲板、中央甲板、後部甲板、航空機作業甲板の4パーツで構成
・ 甲板上には、主砲塔台座、木甲板表現、リノリウム貼り表現などの基本躯体の他、アンカー導板、航空機軌条、ボート架台、昇降口、天窓などの細かなディテールをモールドで再現
・ アンカーチェーンは付属の金属製チェーンで再現しています
「金剛」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は7層で構成、トップの「94式方位盤」「94式測距儀」は別パーツ化して再現しています
・ 各艦橋窓はクリアパーツで、窓枠を凸状のモールドで再現し立体感を演出しています
・ 艦橋の各面には窓、扉などのディテールを凹凸あるモールドで再現
・ 艦橋部分に装備する、「94式4.5m測距儀」(×2)、「25mm 3連装機銃」(×2)「25mm連装機銃」(×2)、「60cm探照灯」(×4)、「21号電探」(×1)、「22号電探」(×2)、「双眼鏡」(×22)などを別パーツ化
●煙突
・ 本体部分は左右に分割したパーツ構成で、上部の雨水カバー金網は別パーツ化して再現しています
・ 雨水カバー金網は開口されており、内部の整風板は別パーツ化して再現しています
・ 各副管は別パーツとなっています
・ 煙突部の探照灯、高角砲、機銃の各台座は、ブロックごとに独立しています
・ 探照灯、機銃台座の支柱部分は、トラス状のモールドを掘り込んだ各パネルを貼り合わせて再現します
・ 煙突部に装備する「110cm探照灯」(×6)、「12.7cm連装高角砲」(×2)、「25mm連装機銃」(×2)、「25mm 3連装機銃」(×2)が別パーツ化、探照灯はクリアパーツとなっています
●高射装置台座部
・ 船体中央部の高射装置台座部は、トラス状のモールドを掘り込んだ各パネルパーツを貼り合わせて再現します
・ 装備する、「91式高射装置」、「94式高射装置」は別パーツにて再現
●後部艦橋
・ 後部艦橋は左右に分割したパーツで再現、方位盤は別パーツとなります
・ スポンソンは個別にパーツ化しています
・ 側面には舷窓、扉などのディテールを凹凸あるモールドで再現
・ 後部艦橋に装備する、「25mm 3連装機銃」(×2)を別パーツ化しています
●後檣
・ 後檣は、下部が3脚檣型、上部は単檣型です
・ 3脚檣型の部分は前後に分割したパーツ構成、上部は上下に分割したパーツで再現、中央部のクロスツリーは別パーツ化しています
・ 後檣に装備する、「25mm連装機銃」(×2)、「13号電探」(×1)が別パーツ化
●カタパルト「呉式 2号5型射出機」 ×1
・ カタパルトは左右両側面と上面の3パーツで構成、プラパーツながら側面のトラス構造部分は開口した状態となっています
●主砲塔 「45口径 毘式 36cm連装砲」 ×4
・ 主砲塔は上下に分割したパーツ構成で、測距儀は別パーツ化して再現しています
・ 砲身部分は1本ずつ個別にパーツ化、スライド金型を使用して砲口は開口されており、基部には防水布をモールドで再現しています
・ 主砲塔は、基部に内蔵するポリキャップにより旋回可動させることができます
●副砲 「50口径 毘式 15cm単装砲」 ×8
・ 副砲は、シールド部と砲身との2パーツで再現、砲身基部の防水布をモールドで再現しています
●高角砲 「40口径 89式 12.7cm連装高角砲 (A1型)」 ×6
・ 高角砲は砲架部分と砲身本体との2パーツで構成、砲身は連装状に一体成型化したパーツで再現しています
・ レイテ沖海戦時に装備した、砲尾上部のカバーを再現したパーツが付属、装着の有無を選択できます
●対空機銃 「25mm 3連装機銃」 ×8(レイテ戦時×18)、「25mm連装機銃」 ×6、「25mm単装機銃」 ×28(レイテ戦時)
・ 3連装機銃と連装機銃は銃身部と銃架の2パーツで構成
・ 単装機銃は1パーツで再現しています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 11m内火艇 ×2
・ 12m内火ランチ ×3
・ 9mカッター ×4
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ 菊花紋章
・ 艦首フェアリーダー
・ ボラード
・ ケーブルホルダー
・ リール
・ ウインチ
・ パラベーン
・ 機銃弾薬箱
・ クレーン
・ 係船桁
・ 集塵筒
・ 舷梯
・ 応急舵
・ 航空機用台車
などをセットしています
●艦載機が付属しています
・ 零式水上偵察機 ×2
・ 零式水上観測機 ×2
●艦載機は、胴体、上部翼、各フロートに分割したパーツ構成となっています
●船体中央部で支える角形タイプと、船体の前後で支える円形タイプの2種のディスプレイスタンドが付属、選択して使用します
●艦載機の日の丸マークを再現したデカールが付属
●艦尾の軍艦旗(直線タイプとなびいている状態の2種)、司令官旗を再現したペーパーシートが付属しています
【 「日本海軍 超弩級高速戦艦 金剛型 金剛 リテイク」のパッケージ内容 】
・ 日本海軍 戦艦 金剛 ×1
・ 零式水上偵察機 ×2
・ 零式水上観測機 ×2
・ クリアーランナー ×4
・ ポリランナー ×1
・ 金属製チェーン ×1
・ デカールシート ×1
・ ペーパーシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×2
・ ディスプレイスタンド固定用金属製ビス、ナット 一式
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型 (「戦艦 金剛 1944」をベースとしたパーツ変更リニューアルバージョン)
【 「戦艦 金剛」について 】
●日露戦争までは戦艦や装甲巡洋艦などの主力艦艇は外国で建造したものを購入するという手段が採られていましたが、その後、たゆまぬ努力により日本の建造技術は進歩し、大型艦艇を含めて全ての艦種の純国産化が行われるようになります
●1906年に竣工したイギリスの戦艦「ドレッドノート」は、主砲、副砲、中間砲という多種の砲を搭載する従来の戦艦形式とは異なり、主砲を主体とした武装配置により高い攻撃力を持ち、この艦の登場により、それまでの艦は一挙に時代遅れとなります
・ これまでの戦艦は「前ド級艦」、「ドレッドノート」と同等な性能の艦を「ド級艦」、そして主砲を中心線配置として更に砲撃力を向上した艦を「超ド級艦」と呼びます
●「ドレッドノート」の登場を受け、各国の海軍は「ド級艦」「超ド級艦」の戦力化を急ぎ、日本海軍でもこのような世界的な流れを受けて、当時同盟関係であったイギリスに「超ド級」の巡洋戦艦「金剛」の建造を1911年に発注します
●また、日本海軍では「超ド級艦」の建造技術を獲得するために建造中の「金剛」の設計図を取り寄せ、日本国内でも同型艦である「榛名」「霧島」「比叡」の3隻の建造を行いました
●「金剛」は1913年に竣工、国内で建造していた他の3艦も1915年までに竣工します
●この「金剛型巡洋戦艦」の4隻は、当時世界最強の艦隊とも言われており、第1次世界大戦においては、イギリス海軍から借用の要請があったほど高い能力を擁していました
・ 「巡洋戦艦」は、戦艦と巡洋艦の間のクラスと見られてしまいがちですが、当時は巡洋艦並みの速力を持った戦艦という意味で、建造コストも高いことから戦艦よりも上位の艦となっていました
●当時の艦の建造技術と、艦の能力の発達は著しいものがあり、1920年から1930年にかけて「金剛型巡洋戦艦」は第1次近代化改装を実施、これにより主砲の射程が伸び、防御力を強化、機関出力も向上しましたが、速力は低下したために従来の巡洋戦艦から戦艦へと艦種を変更しています
●しかし、1933年から行われた第2次近代化改装では、大幅な機関出力の増強と、艦尾の延長化が行なわれ、30ノットという速度を発揮する高速戦艦として生まれ変わります
●太平洋戦争において、この30ノットという高速性能は、空母機動部隊の護衛や、作戦運用上から駆逐艦との連携が行い易く、更に建造当時の巡洋戦艦というクラスから防御力も優秀であり、この4隻は常に最前線に投入、アメリカ艦隊に対して奮戦を繰り広げたのでした
・ 「金剛型巡洋戦艦」以後に建造が行われた戦艦「扶桑型」「伊勢型」は、「金剛型」と比べて攻撃力は大幅に向上していましたが、速力、防御力(主砲を分散配置したために、その分主砲弾薬庫も多い)が劣り、このことが太平洋戦争で両者の運用を分けるポイントとなりました
●太平洋戦争が開戦すると、「金剛」は僚艦「榛名」と共に南方攻略作戦の支援部隊の主力として行動、フィリピンなどの上陸作戦の支援に当たります
●また、この2隻の存在はイギリス東洋艦隊の「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパルス」との交戦を意図したものでしたが、イギリス艦隊はその前に航空隊によって壊滅しています
●その後、「金剛」は機動部隊へと編入となりインド洋沖海戦に参加、この海戦では戦艦「金剛型」の4隻が揃った最後の舞台となりました
●「ミッドウェー作戦」での「金剛」は、ミッドウェー島への「攻略部隊」として参戦、しかし、先鋒としての空母機動部隊が壊滅したことで作戦は中止、「金剛」は帰路に着きます
●1942年8月、ソロモン海域のガダルカナル島にアメリカ軍が上陸を開始、以後同海域が日米の戦いの焦点となり、両軍入り乱れての消耗戦を展開しました
●「金剛」は、この上陸を受けて同海域へと進出、当時日本軍はガダルカナル島のアメリカ軍の飛行場の存在により制海権、制空権を握られており、同艦は僚艦「榛名」と共に夜間に同島へと突入、その砲撃力を活かして飛行場に艦砲射撃を行うという挺身攻撃を敢行します
●この夜間砲撃によってアメリカ軍飛行場に大打撃を与えるという戦果を挙げましたが、アメリカ軍の回復力は強力で、その効果は一時的に過ぎませんでした
・ 同年11月には同様な作戦によってガダルカナル島に僚艦「霧島」「比叡」が突入、アメリカ軍は艦隊で待ち構えており、3日間の壮絶な戦闘でアメリカ艦隊に甚大な損害を与えたものの、両艦共に戦没してしまいます
●「金剛」は、その後に空母機動部隊の直衛艦となりますが、肝心の空母は艦載機の損失が大きく、戦力の補充と搭乗員の練成に時間が取られ、出撃の機会もないままに時は過ぎて行きました
●1944年6月、日本海軍の艦隊航空戦力の全てを投入した「マリアナ沖海戦」が発生、「金剛」も機動部隊の護衛として参加します
●しかし、彼我の戦力の差は圧倒的で、海戦は完全な日本軍側の敗北となり、多くの戦力を失いました
●1944年10月には、フィリピンのレイテ島にアメリカ軍が上陸、フィリピンを失うことは南方からの物資の輸送路を失うことを意味しており、日本陸海軍は総力を挙げてアメリカ軍の撃滅を図ります
●ただし、日本海軍の艦隊航空戦力は壊滅状態であり、空母機動部隊は囮として行動、敵機動部隊の注意を惹き付けている間に水上戦力がレイテ島沖に突入し、アメリカの上陸艦隊の撃滅を狙いました
●「金剛」は、水上戦力の主力である「栗田艦隊」へと編入、同艦隊は数度の空襲と潜水艦の攻撃による落伍艦を出しながらもレイテ島沖に到達、遂に護衛空母から成るアメリカ機動部隊を捉えました
●アメリカ機動部隊は、煙幕を展張しながら回避、艦載機を緊急発進して必死に防戦に努めますが、「金剛」が中心となって護衛空母「ガンビア・ベイ」を撃沈します
●しかし、アメリカ機動部隊の護衛の駆逐艦による捨て身の攻撃や、航空機による攻撃により損害が続出、散々となった艦隊を集合した「栗田艦隊」はUターンして戦場を離脱しました
・ このUターンの理由は諸説有りますが、現在では正規空母と交戦して一定の戦果を挙げたものと誤認したという説が濃厚となっています
●「栗田艦隊」は一旦、ブルネイに帰投すると、内地に向けて出航しますが、台湾沖にてアメリカ潜水艦の攻撃を受けます
●「金剛」は2本の魚雷を被雷、船体の老朽化と被雷直後の回避運動により浸水が激しく徐々に傾斜、傾斜によって弾薬庫が誘爆し、その栄光の生涯を閉じたのでした