ソビエト T-64B 主力戦車 Mod.1984
「ソビエト T-64B 主力戦車 Mod.1984 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05521 )」です
●冷戦時代におけるソ連軍の主力戦車「T-64B」の「1984年型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●後のソ連軍の主力戦車の基本スタイルを確立した「T-64A 中戦車」の改良型となる「T-64B 中戦車」を再現、低いシルエットの車体に、大口径の「125mm滑腔砲」を搭載した独特のフォルムを再現しています
●トランペッター社製「ソビエト T-64B 主力戦車 Mod.1975」をベースに、「T-64B 1984年型」を再現するため、スモークディスチャージャーなどを「ソビエト T-64A 主力戦車 Mod.1981」のパーツ、砲塔などを新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
【 「T-64B 中戦車」について 】
●ソ連軍は1950年代に、第2次世界大戦末期に開発した「T-44」をベースとした汎用戦車「T-54/55 戦車」を開発します
●この「T-54/55 戦車」は、性能と生産コストの低さから大ベストセラーとなり、ソ連やワルシャワ条約軍だけでなく、ソ連の友好国を中心に広く運用されました
●1960年代前半には、「T-54/55」の火力強化型となる「T-62 戦車」を開発、これは基本的に「T-54/55 戦車」の拡大型であり、基本設計自体には変化がありませんでした
●さらに、この「T-54/55」「T-62」とは全く次元の異なる戦車の開発が行われ、1966年に「T-64 戦車」として制式化されます
●「T-64」は、西側ではまだ試作段階であった複合装甲をいち早く採用、「115mm滑腔砲」や「自動装填装置」などの新技術を取入れてます
●しかし、この「T-64」は先進的な技術を採り入れたために、故障やそれに伴う改修が頻繁に行われることになります
●1969年には主砲を「125mm滑腔砲」へと変更、事故の多かった自動装填装置も改良型へと変更した「T-64A 戦車」が登場します
●この「T-64A」は、後の「T-72」や「T-80」、そして「T-90」といったソ連戦車の基礎となった戦車であり、同車のスタイルとレイアウトとがそのまま継承されています
●「T-64A」に続き、さらなる改良型である「T-64B 戦車」を1970年代後半に開発、同車は主砲発射方式による対戦車ミサイル「9M112 コブラ」を搭載しており、外観上は同ミサイルの照準装置を砲塔上に搭載しているのが特徴となっています
●この「T-64B」も含めた「T-64」シリーズは合計12,500両程度を生産しましたが、「T-64」シリーズの調達コストは「T-54/55」「T-62」とは比較にならないもので、さらに整備上のコストも極めて高い戦車でした
●この高コストな「T-64」シリーズは戦車の保有台数の多さを軍事力として誇示していたソ連軍やワルシャワ条約機構軍にとって容認し難いものであり、「T-64」の基本コンセプトを継承しながらも各部の仕様を「T-54/55」「T-62」並みとした簡易型として登場したのが「T-72」です
●一方、「T-64B」まで発展した「T-64」シリーズは、高コストと機密保持の観点から、ソ連軍専用の主力戦車として配備が行われ、ソ連軍兵器としては珍しく他国への輸出は行われていません
●「T-72」は中東における紛争時や湾岸戦争によりその評価を大きく低下しましたが、「T-64」は発展型となる「T-80」へと生産が移行、優れた能力を持つと言われる「T-80」の実態は現在においてもまだ未知数のままです
●「T-80」の配備と平行しながら「T-64」も運用が継続、現在においてもロシア軍とウクライナ軍において主力戦車として運用が行われているのです
【 「ソビエト T-64B 主力戦車 Mod.1984」のキット内容について 】
●このソ連軍の主力戦車「T-64B」の「1984年型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●車体下部、砲塔上部、エンジングリルなどは一体成型のパーツとしながらも、ディテール表現のため車体各所のパーツを細分化、メリハリの効いた車体ディテールの「T-64B 1984年型」を再現した内容となっています
●「T-64B 1984年型」は、「砲塔」「車体」「左右フェンダー」の4ブロックで構成しています
【 砲塔 】
●単純な形に見えながら、複雑な表情を見せる独特の砲塔形状を再現、砲塔表面には鋳造肌と追加装甲となるパネル状の構造物と取り付けボルトを繊細なモールドで再現しています
●「125mm滑腔砲」は上下に分割したパーツで再現、砲口部分は別パーツとなります
・ 防盾は、防塵カバーが付いた状態で再現、仰角の異なる2種類のパーツが付属しており、選択して使用することができます
・ 防盾前部のリング部分はエッチングで再現しています
●砲塔は上下に分割したパーツ構成で、これに砲塔周囲の各装備品を取り付けます
・ 砲塔表面には鋳造肌をモールドで再現sいています
・ 車長ハッチ、砲手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ ペリスコープはクリアパーツとなっています
・ 対空機関銃は機銃架も含めると16パーツの細分化したパーツ構成
・ ミサイル照準器は、上下に分割したパーツで再現、前面パネルはエッチングで再現しています
・ スモークディスチャージャーは1本ずつ個別にパーツ化しています
【 車 体 】
●ソ連戦車独特の低い車体シルエット、車体床面の複雑な形状、そして「T-64」の独自の下部転輪などを再現しています
●車体はベースとなる車体下部パーツに車体上部の各パネルを貼り合せて作製します
●車体上部は、前部パネルとエンジンデッキパネルとに分割しています
・ 操縦手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ エンジングリルのメッシュはエッチングで再現
・ 前照灯のライトガードは一体成型のパーツでフレーム形状を再現しています
・ 前照灯のガラス部はクリアパーツで再現しています
●車体下部はバスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ サスペンションアームは別パーツ化して再現
・ ショックアブソーバー、ダンパーも別パーツ化して再現しています
・ 転輪は前後に分割したパーツ構成で、ハブキャップは別パーツ化しています
・ 車体前部のドーザーブレード用の台座は別パーツ化して再現しています
【 フェンダー 】
●フェンダーは、フェンダーと雑具箱の特徴的なプレスラインが深めのモールドで彫刻しています
●フェンダーは、前部側面と後部のマッドフラップを除いて一体成型のパーツで再現
・ サイドスカートは左右それぞれ一体成型の1パーツで再現
・ フェンダー上部の雑具箱及び予備燃料タンクは、本体と後部パネルの2パーツで構成、上部の配管は別パーツ化して再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、プラパーツによる一部連結式履帯が付属しています
・ 上下部分の直線部は繋がった状態、前後の曲線部は1枚ずつを分割したパーツとなっています
●車体後部に装備する軟弱地脱出用の丸太を再現したパーツが付属
●ペリスコープ、前照灯のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
●エンジングリルのメッシュ、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「T-64B Mod.1984」の塗装とマーキング 】
●「ソビエト軍 T-64B 主力戦車 Mod.1984」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる1種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、親衛マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「T-62B Mod.1984」の完成後のサイズ
・ 全長 : 261mm
・ 全幅 : 151mm
●パーツ数 : 約520
【 「ソビエト T-64B 主力戦車 Mod.1984」のパッケージ内容 】
・ ソ連軍 主力戦車 T-64B 1984年型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2014年 一部新金型