アメリカ M792 ガマゴート 野戦救急車
「アメリカ M792 ガマゴート 野戦救急車 (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.342 )」です
●1970年代から1990年代におけるアメリカ軍の野戦救急車「M792 ガマゴート 野戦救急車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●アメリカ軍の歴代車両の中で特異な存在となる「M561 ガマゴート」をベースとした野戦救急車型「M792 ガマゴート 野戦救急車」を再現、前後2つのモジュールで構成する車体を持つ、ユニークなスタイルを再現した内容となっています
●タミヤ社製「アメリカ カーゴトラック 6×6 M561 ガマゴート」をベースに、「M792 ガマゴート 野戦救急車」を再現するために、トラクター部分とトレーラー部分の幌、トレーラーの補助シート、ヒーターユニット、フィギュアなどを追加したバリエーションキットとなります
【 アメリカ M792 ガマゴート 野戦救急車 について 】
●アメリカ軍は、国内でのモータリゼーションの発展から他国の軍隊と比べて多くの車両数を誇り、その車両も実用性と機械的信頼性が高く、これまでの数々の戦訓から野戦車両としての能力にも優れているのが特徴となっています
●第2次世界大戦時においてアメリカ軍は傑作小型車両「ジープ」を生み出し、戦後暫くすると、その発展型である「M38」、「M38A1」が登場しました
●これらの「ジープ」は、不整地である戦場においても高い機動性能を発揮しましたが、インドシナ戦争でフランス軍に使用された「ジープ」は、湿地やジャングルが多いベトナムの地において充分な機動力を示すことができませんでした
●移動・輸送・連絡など様々な活動に用いられてきた「ジープ」の機動性が失われる事実は、アメリカ軍に大きな衝撃を与え、フランス軍に代わってベトナムへの介入を伺っていたアメリカにとってこの事実は無視できないものでした
●そこで、アメリカ軍は、1959年に不整地踏破能力を重視した新型車両の開発を国内メーカーに発注、その結果「LTV」社(旧「チャンス・ボート」社)が1962年に開発したのが「M561 ガマゴート」です
・ 車体自体は「ジープ」よりも大型化し、後部のトレーラーモジュールには兵員8名が搭乗することが可能、最大積載量1.3tを誇ります
・ また、車体は軽量化のためにアルミ合金製で、水上の浮航能力も擁していました
●「M561 ガマゴート」は、車体を2つのモジュールで構成するというう特徴を持ち、後部のトレーラーモジュールは単に牽引されるのではなく、特殊なドライブシャフトを通じて後輪にも動力を伝達、6輪駆動式となっています
・ 後輪には前輪とは逆位相になる操舵機能も装備しているため旋回能力も優れています
●2分割のモジュール化を施したことで、「M561 ガマゴート」は不整地への高い地形追従能力を有し、103馬力のディーゼルエンジンの力で極めて優れた走破性能を発揮しました
●「M561 ガマゴート」は、生産時期からベトナム戦争には間に合いませんでしたが、その後のアメリカ陸軍、アメリカ海兵隊で広く運用、各種火砲の牽引や運搬などに用いられました
●基本的にこれらの車両は改修キットという形で専用性を持つだけで、個別の形式名称が付く場合はありませんでしたが、唯一独自の形式名称が付いたのが野戦救急車型となる「M792 ガマゴート 野戦救急車」です
●「M792 ガマゴート 野戦救急車」は、後部のトレーラーモジュールに折りたたみ式のベンチシートを増設、これにより衛生兵1名の他に担架に乗せた負傷兵3人、もしくは歩行可能な負傷兵8人を乗せることができました
●また、トレーラーモジュールにはヒーターユニットとその送風口を新たに装備しています
●「M792 ガマゴート 野戦救急車」は、通常型の「M561 ガマゴート」と共に1983年の「グレナダ侵攻」に参加、空輸により同地へと送られ、負傷した兵士や民間人の救護任務に就いています
●1985年、アメリカ軍は「M151」や「M561 ガマゴート」などの小型車両を統合する車両として汎用高機動車両「ハンビィー」を開発、この「ハンビィー」の配備により「M561 ガマゴート」と「M792 ガマゴート 野戦救急車」は徐々に装備から外され、1990年代初頭にはほぼ全車が退役しています
●このようにアメリカ軍車両としては短命に終わった「M561 ガマゴート」シリーズですが、その特異なスタイルと機能からミリタリーファンから高い人気を博しているのです
【 アメリカ M792 ガマゴート 野戦救急車 (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.342) プラモデルの内容 】
●このアメリカ軍の野戦救急車「M792 ガマゴート 野戦救急車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●「M792 ガマゴート 野戦救急車」が持つ各部部材の質感の違いや、ソフトスキン車両ならではの柔らかさを感じる微妙なボディラインなどをタミヤタッチの極めて高いレベルで再現、装甲車両とは異なる実感を豊かに再現しています
●実車の特徴の一つである複雑な足周りは、一体成型を重視しながらも彫刻の妙により精密感を演出、タミヤならではの作りやすさを配慮したパーツ構成で、模型としての作る楽しさとソフトスキン車両としての造りの細かさとを両立させた内容となっています
●また、野戦救急車は現用車両の中では珍しい存在で、大きな赤十字を付けた車両はくすんだ色調の通常の野戦車両の中で異彩を放ってくれます
●「M60A1」などの戦闘車両と並べたり、趣が異なる車両として単品作品で楽しんだり、特異な車両である「M561 ガマゴート」の系列車両としてコレクションしたりと、様々な楽しみ方を味わうことができるでしょう
●「M792 ガマゴート 野戦救急車」は、前部の「トラクターモジュール」と、後部の「トレーラーモジュール」との2ブロックで構成しています
【 トラクターモジュール 】
●特徴的なトラクターモジュールのスタイルを再現、繊細かつ立体的なモールドで各部のグリルや細かなリベットなどを質感高く再現しています
●「トラクターモジュール」は、バスタブ状に一体成型となったフロアパネルパーツに、サスペンション、前面及び後面パネル、内装、エンジンフードなどを取り付ける構成となっています
・ 前部と後部のサスペンションは一体成型のパーツで再現、アーム部分と前輪のコイルスプリングは別パーツ化しています
・ ステアリングは固定した状態で再現しています
・ 排気管は一体成型のパーツで再現、先端部は開口しています
●前面パネルは一体成型のパーツで再現
・ 前照灯は前面パネル上にモールドで再現、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ ライトガードは別パーツ化
・ 前面パネルには上部のグリルをモールドで再現し、グリルカバーは別パーツ化しています
・ ウィンカーは、ウィンカー本体とガラス部に分割したパーツ構成、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ サイドミラーは、ミラー本体と支柱との2パーツで構成
・ ホーン及びホーンガードは別パーツ化して再現しています
●フロントウィンドは着脱状態を選択することが可能
・ フロントウィンドは、ウインド枠とガラス部とを分割して再現
・ ウインド枠は成型色パーツで、ガラス部分はクリアパーツで再現しています
・ ワイパーは枠パーツと一体成型、枠上に彫刻して再現しています
●トラクターモジュールの内装部分は、フロアパネルと後部パネルとを一体成型したパーツで再現
・ シートはそれぞれ独立化、ひとつひとつを一体成型のパーツで再現しています
・ 各種レバー類は別パーツ化して再現
・ ダッシュボードは一体成型のパーツで再現、メーター類を再現するデカールが付属しています
・ フェンダー部分に装備する機銃架、ジェリカン、弾薬ケースを再現したパーツが付属(救急車でも装備していた車両があります)
●エンジンフードは本体と両側面との3パーツで構成
●展開した状態の幌のパーツが付属しています
・ 幌のウィンドはクリアパーツで再現しています
●タイヤは、本体と内側内部の2パーツで再現しています
・ タイヤは内蔵するポリキャップにより回転可動します
【 トレーラーモジュール 】
●トレーラーモジュールは、プレス式によるアングル材とパネルによる複合構造を再現、極めて繊細な彫刻によりその部材の違いまで再現しています
●トレーラーモジュールは、バスタブ状に一体成型となったフロアパネルパーツに、シャーシ、各パネルなどを取り付ける構成となっています
・ サスペンションはシャーシ部分に一体成型、上下のアームは別パーツ化しています
・ 後輪のコイルスプリングは別パーツです
・ 後部パネルは、本体部分とランプとで構成、ランプは開閉状態を選択できます
・ ランプ部分に装備される車載工具類は、内側の工具類と外側のシャベルとの2パーツで構成
・ ヒーターユニットは一体成型のパーツで再現
・ 補助シートはシート本体とステーの2パーツで構成、シートの表面には繊細な彫刻でクッション地に薄いカバーが付いた状態を再現しています
●展開した状態の幌のパーツが付属
・ 幌は各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 幌のウィンドはクリアパーツで再現
●タイヤは、本体と内側内部の2パーツで再現しています
・ タイヤは内蔵するポリキャップにより回転可動します
●トレーラーモジュールは、トラクターモジュール後部のシャフトの取り付け部に内蔵させるポリキャップにより、回転及び左右に可動します
【 フィギュア 】
●ドライバー1体と、小銃兵1体の合計2体のフィギュアが付属しています
・ ドライバーのフィギュアは、操縦席に座り、片手をハンドル、片手をボディ側面に置いているポーズ
・ 小銃兵のフィギュアは車外に立って側方を指差しているポーズ
●服装は、「ウッドランドパターン」と呼ばれる「BDU迷彩服」にボディアーマーを着用、「フリッツ型」と呼ばれるヘルメットを被った姿です
・ 服の皺の表現はスケールに沿った凹凸モールドで再現、靴の紐やボディアーマーの細部などは繊細かつ立体的なモールドで再現しています
●フィギュアは、頭部、胴体、両腕、両足のパーツに分割したオーソドックスなパーツ構成となっています
●付属している装備品類
・ M16A1 ライフル ×1
・ ヘルメット ×2
・ マガジンポーチ ×2
・ 水筒 ×1
●各ウィンド、前照灯のガラス部、ウインカーを再現するクリアパーツが付属しています
【 アメリカ M792 ガマゴート 野戦救急車 (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.342) 塗装・マーキング 】
●「M792 ガマゴート 野戦救急車」のマーキングとして、アメリカ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第82空挺師団所属 (グレナダ / 1983年)
・ 第33野戦砲兵連隊第2大隊所属
●説明書の塗装例に基づく、赤十字マーク、アスクレピオスの杖のマーク、部隊表示などを再現したデカールが付属しています
●「M792 ガマゴート 野戦救急車」の解説が書かれたモノクロのリーフレットが付属しています
【 アメリカ M792 ガマゴート 野戦救急車 (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.342) パッケージ内容 】
・ M792 ガマゴート 野戦救急車 ×1
・ フィギュア ×2
・ リーフレット ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2014年 一部新金型