瑞雲11型 第634航空隊 E16A1
「瑞雲11型 第634航空隊 E16A1 (プラモデル) (フジミ 1/72 Cシリーズ No.C-015 )」です
●太平洋戦争時における水上偵察機「瑞雲11型」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●水上機ながらも急降下爆撃が可能な機体として戦争後期に活躍した水上偵察機「瑞雲11型」を再現、低翼単葉の引き締まった機体にフロートを装備した姿を再現した内容となっています
【 「瑞雲11型 第634航空隊 E16A1」のキット内容について 】
●水上偵察機「瑞雲11型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●水上偵察機「瑞雲11型」を1/72スケールに沿って再現、機体パーツ全体にはパネルラインなどを凹モールド、動翼のラインは可動するかに見えるよう若干彫りの深いモールド、フロート支柱のダイブブレーキは立体感のある彫刻で再現した内容となっています
機体胴体
●「瑞雲11型」の機体胴体は左右分割のパーツで構成、機首エンジンカウル部、主翼・尾翼部、フロート部は別ブロック化しています
カウリング・プロペラ
●カウリング部は本体とカウルフラップ部との前後に分割したパーツで再現しています
・ エンジンは前部の開口部から見える範囲を再現
・ 排気管は1本ずつ個別に別パーツ化
●プロペラは、スピナー前部及びプロペラ本体と、スピナー後部との2パーツで再現
・ プロペラは回転させることができます
主翼・尾翼・脚柱
●主翼は上下に分割したパーツ構成、主翼下面パーツには機体胴体下部を一体化しています
・ 機銃の銃身、ピトー管は別パーツ化
●水平尾翼、垂直尾翼は一体成型のパーツで再現
フロート
●フロートは左右に分割したパーツで構成、これに1本ずつパーツ化した支柱を取り付けて作製します
・ フロート前部には5gずつのオモリ(別売)が必要となります
コクピット
●キャノピーはワンピースタイプと、後部部分を開いたツーピースタイプの2種のクリアパーツが付属、選択して使用します
・ キャノピーフレーム部分はパーツ上に凸モールドで再現しています
・ アンテナ支柱、後部機銃は別パーツ化
●コクピットは独立したブロック構成で、コクピットブロックを胴体パーツで挟み込む形となっています
・ コクピット内は床面、座席、計器パネル、操縦桿を再現しています
・ 計器パネルはメーター部分が一段凹んだ状態となっており、メーターを再現するデカールが付属しています
アクセサリー
●「瑞雲11型」用のドーリー(台車)が付属しています
「瑞雲11型」の機体マーキング
●「瑞雲11型」のマーキング及び塗装例として
・ 第634海軍航空隊所属機 (航空戦艦「伊勢」搭載予定機)
の1種が説明書内に記載されています
●国籍マーク、機体番号、主翼の味方識別帯、尾翼の表示線などを再現したデカールが付属しています
【 「瑞雲11型 第634航空隊 E16A1」のパッケージ内容 】
・ 瑞雲11型 水上偵察機 ×1
・ ドーリー(台車) ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2014年 シリーズ編成替えによる価格変更
【 「愛知 E16A 瑞雲11型 水上偵察機」について 】
●日本海軍は、簡単な航空兵装だけで運用が可能で、前進拠点において飛行場の整備の手間や時間を必要としないことから水上機を重視していました
●この水上機を重視する方針は他国の海軍も同様でしたが、水上機と陸上機及び艦上機の性能の差が開くようになると、徐々に陸上機と艦上機に重きが置かれるようになります
●もちろん、日本海軍においてもこの水上機の性能の限界について認識はしていましたが、上記のような水上機の利点も捨てがたく、水上機の性能向上を図るべく開発を継続します
●1940年、日本海軍は爆撃機並みの能力を持つ水上機の開発を開始、これは単に爆弾の積載のみを意味しているのではなく、急降下爆撃を行うことができる能力をも兼ね備えた機体で、世界中でもそのような機体は存在しておらず、当然のことながら開発は難航します
●設計陣の努力の結果、1942年3月に試作機が完成、試験を経て1943年8月に水上偵察機「瑞雲11型」として制式採用されました
・ 「瑞雲11型」は、1300馬力の空冷エンジン「金星54型」を搭載、水上機ながらも最大速度は448km/hという性能を持ちました
・ 「瑞雲11型」の最大の特徴は急降下爆撃機としてフロートの支柱部分にダイブブレーキを装備、急降下爆撃の際にはこれが左右に展開するシステムとなっています
・ 主翼に水上機としても急降下爆撃機としても異例な空戦フラップを装備しており、空戦能力も重視した機体でした
●「瑞雲11型」は1944年春頃から部隊配備が始まり、航空戦艦「伊勢」「日向」に搭載することを予定していました
●しかし、1944年10月のレイテ沖海戦の前に「瑞雲11型」を装備する航空隊はフィリピン方面に転出、航空戦艦「伊勢」「日向」は搭載する機体のないままレイテ沖海戦に挑んでいます
●フィリピンでの「瑞雲11型」は、偵察任務や夜間攻撃などに活躍、特に魚雷艇への攻撃ではその威力を発揮し、絶対的に不利な状況下で一定の戦果を挙げることに成功しました
●太平洋戦争後期においては、水上機を使用する場面は極めて限定され、アメリカ軍の制空権下では陸上機ですら活躍の機会は少なく、そのような中で一定の戦果を挙げたことは本機の優秀さを物語るものと言えるでしょう