チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型
「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型 (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35274 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の工兵戦車「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●海岸などの軟弱地において戦車の進撃路を啓開するために開発された「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」を再現、車体から突き出したアームの先端部にカーペットを巻いたボビンを装備した、特異なスタイルを再現した内容となっています
●AFVクラブ社製「チャーチル Mk.3 工兵戦闘車」をベースに、「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」を再現するために、アームとボビン、カーペットなどを再現した新規パーツを追加したバリエーションキットとなります
【 「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」について 】
●1942年8月、イギリス軍(カナダ軍を含む)は、将兵6000名を擁しフランスの港町「ディエップ」へと上陸する「ジュビリー作戦」を行います
・ この「ジュビリー作戦」は、奇襲によって「ディエップ」を一旦占領し、ドイツ軍の反撃の前に撤収するというもので、強行偵察とより大規模な上陸作戦(大陸反攻作戦)の予行を兼ねた作戦でした
・ しかし、この作戦は事前にドイツ軍に情報が漏れていたことから、上陸時からドイツ軍による猛反撃が行われて失敗、多くの犠牲者を出すこととなりました
●この上陸部隊の支援のため、イギリス軍は29両の「チャーチル戦車」を投入しますが、海岸の砂浜に履帯が埋まり、充分に身動きができない状態で砲火に曝され、全ての車両が撃破されてしまいます
・ もっとも、撃破された「チャーチル戦車」は遮蔽物のない海岸で兵士の命を救う役割をしています
●この「ジュビリー作戦」の失敗はイギリス軍に大きな戦訓を残し、この戦訓が後のノルマンディ上陸作戦を成功をさせることに役立ちました
●戦車部隊では、上陸作戦時に戦車をスムーズに運用するための部隊として「第79機甲師団」を編成、この部隊では様々な工兵戦車を生み出しています
●「ジュビリー作戦」時、砂浜で戦車が足を取られたという事実は戦車部隊にとって忌々しき問題であり、「第79機甲師団」はこの解決方法として、特殊なキャンバス製のカーペットを敷き戦車の進撃路を啓開するという手段を考えました
●当然のことながら、「砂浜にカーペットを敷く」作業は敵の砲火の下で行わなければならないことを意味しており、生身の兵士では不可能と考え、様々な工兵戦車のベースとなった「チャーチル戦車」にこの機能を持たせるプランが進められました
●このような経緯の下、登場したのが「チャーチル カーペットレイヤー」(別名「ボビン」)で、車体から突き出したアームの先端にキャンバス製のカーペットを巻いたボビンを装着、このボビンから垂れたカーペットを自身が走行することでカーペットを敷くという方式でした
●この「チャーチル カーペットレイヤー」は、「チャーチル Mk.3」をベースとしたタイプと「チャーチル Mk.4」をベースとしたタイプとが存在しています
●「チャーチル カーペットレイヤー」は、ノルマンディ上陸作戦において砂浜における車両用の進撃路啓開に大きな役割を果たし、作戦成功に寄与したのでした
【 「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」のキット内容について 】
●このイギリス軍の工兵戦車「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツ構成で「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」を再現、足周りを中心とした複雑な構造と各部のディテールとを細かく再現した内容となっています
●サスペンション部分は金属製のスプリングを組み合わせて可動させることができ、付属のベルト式履帯とあわせて実車通りの足周りの動きも楽しむことができます
●キャンバス製のカーペットを再現するペーパーシートと木製の角棒が付属しています
●「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」は、「砲塔」「車体上部」「アーム及びボビン部」「車体下部」の4ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●「チャーチル Mk.3」の角型の溶接砲塔の形状を再現、各部には溶接跡を若干荒々しい彫刻で再現しています
●「290mm スピゴット臼砲」の砲身は一体成型のパーツで再現、スライド金型を用いて砲口は開口した状態となっています
・ 砲身外側の刻印、内側のレール状の突起も再現
・ 砲塔内側の砲尾部分も細分化したパーツ構成で細かく再現しています
・ 砲身は上下に可動させることができます
・ 砲身は通常の射撃状態と、砲身を折り曲げた装填状態とを選択して組み立てることができます
・ 「290mm スピゴット臼砲」の砲弾(×1)が付属しています
●砲塔は、天板と側面の内壁部分とを一体で成型しており、これに各パネルを貼り合わせて作製します
・ 車長及び装填手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 複雑な形状の車長用直接照準指針はエッチングパーツで再現
・ アンテナマウントはプラパーツで再現しています
【 車体上部 】
●車体上部は各パネルを箱組み状に組み合わせて組み立て、複雑な構造を再現しています
●車体上部は、前面板、戦闘室前面板、前部の追加装甲、上面板などに分割したパーツで構成しています
・ 操縦手用の前方視察ハッチは5パーツで構成して詳細なディテールを再現、開閉状態を選択することができます
・ 前方機銃は、マウント部を3パーツで再現、上下左右に可動とするとができます
・ 操縦手ハッチ及び前方機銃手ハッチは、別パーツとなっており、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ ペリスコープ部は別パーツ化、ペリスコープ本体、ガード、内部装置の3パーツで構成し、ペリスコープ本体はクリアパーツで再現しています
・ 機関部のハッチは、車体とは別パーツ化して再現
・ ノルマンディ上陸作戦時に装着した延長排気管と排気ダクトを再現したパーツをセット、排気管の後部及び排気グリル上部に取り付けます
●フェンダーは実車の構造に合わせたブロックごとのパーツ構成となっています
・ 前後の曲面のカバー部分は別パーツ化して再現、装着の有無を選択することができます
・ 吸気ダクトを再現したパーツをセット、側面の吸気グリル上部に取り付けることができます
【 アーム及びボビン部 】
●アームは、一体成型のパーツで再現したアーム本体と、アームを支える補助アームの2パーツで構成
・ アームは上部に上げた状態で固定となります
●ボビン部は、軸の部分を左右方向に分割した10パーツで構成、両側面パーツを接着して作製します
●キャンバス製のカーペットを再現するペーパーシートと木製の角棒とが付属しています
・ カーペットは、中央のフレームを木製の角材をカットして作製、これを挟むようにペーパーシートを接着して作製します
【 車体下部 】
●車体下部は、複雑な足周り構造を細分化されたパーツ構成で再現、転輪、サスペンションは可動させることができます
●車体下部は、スポンソン部となる左右の足周りを作製した後、車体中央部分を挟み込んで作製します
・ 各転輪に接続するコイルサスペンションは1個ずつ個別にパーツ化、金属製のスプリングを取り付けることでサスペンションを再現します
・ 転輪と接続するサスペンションアームは可動とすることができ、サスペンションの金属製のスプリングにより転輪が動くようになっています
・ 車体側面に存在するエスケープハッチは別パーツとなっており、開閉状態を選択して組み立てることができます
【 履 帯 】
●履帯は、接着が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、1枚ずつが台形の形状となる「チャーチル」用の軽量型履帯を再現しています
●ペリスコープなどを再現する為のクリアーパーツが付属
●直接照準器、機銃やハッチ裏のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」の塗装とマーキング 】
●「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されおり、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型」のパッケージ内容 】
・ チャーチル Mk.3 カーペットレイヤー D型 ×1
・ エッチングシート ×2
・ 金属製スプリング 一式
・ クリアランナー ×1
・ ペーパーシート ×1
・ 木製の角棒 ×10
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 一部新金型