月光 21型 B-29 邀撃戦
「月光 21型 B-29 邀撃戦 (プラモデル) (フジミ 1/72 Cシリーズ No.C-010 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の夜間戦闘機「月光」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●日本本土での「B-29」の迎撃戦など、夜間における爆撃機の迎撃に活躍した夜間戦闘機「月光」を再現、双発偵察機のスマートな機体に斜銃を胴体中央部に装備した、独特のスタイルを再現した内容となっています
【 「月光 21型 B-29 邀撃戦」のキット内容について 】
●この日本海軍の夜間戦闘機「月光」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●夜間戦闘機「月光」を1/72スケールに沿って再現、機体パーツ全体にはパネルラインなどを凹モールドで再現し、動翼のラインは可動するかに見えるように若干深みのあるモールドで彫刻した内容となっています
●機銃の銃身を再現した真鍮棒をカットした金属製銃身(×4)が付属、プラパーツの銃身と金属銃身とを選択することができます
・ 金属銃身を使用する場合は、プラパーツの銃身部分を切り取って金属銃身を取り付けます
機体胴体
●「月光」の機体胴体は垂直尾翼を含めて左右分割のパーツで構成、主翼・尾翼部、胴体背部は別ブロック化しています
・ 前部観測窓はクリアパーツで再現、フレーム部分は凸状のモールドで再現しています
・ 尾灯はクリアパーツにて再現
●機体胴体背面部は一体成型のパーツで再現、後部銃座跡を塞ぐカバーは別パーツとなっています
・ 後部座席のキャノピーはそれぞれワンピースのクリアパーツで再現、キャノピーフレーム部分は凸状のモールドで再現しています
・ コクピットのフレーム側面の観測窓は開口処理しており、窓はクリアパーツで再現します
・ 斜銃はプラスチック製パーツと、金属製パーツ(真鍮棒)の2種が付属、選択して使用することができます
主翼・尾翼・脚柱
●主翼は上下分割のパーツで構成
・ 翼端灯部分は切り抜かれており、翼端灯はクリアパーツで再現しています
・ 胴体下部の下方確認窓はクリアパーツで再現しています
・ 胴体下部に装備する斜銃のパーツが付属
●水平尾翼は一体成型のパーツで再現
●脚部は、脚柱、脚カバー、タイヤとに分割しており、「駐機状態」を再現しています
・ 脚カバーは一体成型のパーツで再現、開いた状態を再現しています
・ タイヤは自重変形した状態を再現しています
・ 尾輪部は胴体パーツとは別パーツ化して再現
カウリング・プロペラ
●カウリング部は前後に分割したパーツで再現、後部は主翼パーツと一体成型化して再現しています
・ エンジンは前部の開口部から見える範囲を再現しています
・ 排気管は別パーツ化して再現しています
●プロペラは、プロペラ本体を含めたスピナー前部と、スピナー後部との2パーツで構成
・ プロペラは回転させることができます
コクピット
●キャノピーはワンピースのクリアパーツで再現、キャノピーフレーム部分は凸状のモールドで再現しています
・ アンテナ支柱を別パーツ化して再現
●コクピットは独立したブロック構成で、コクピットブロックを胴体パーツで挟み込む形となっています
・ コクピット内は床面、前後シート、前面計器パネル、操縦桿を個別にパーツ化して再現しています
・ 計器パネルには各メーター枠を繊細な凸モールドで再現、メーターを再現するデカールが付属しています
●「月光 21型」の機外兵装として
・ 増漕 ×2
が付属しています
「夜間戦闘機 月光」の機体マーキング
●「夜間戦闘機 月光」のマーキングとして、8種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第210海軍航空隊 「210-60」 (愛知県明治基地)
・ 第202海軍航空隊 「02-03」 (ボルネオ島)
・ 第302海軍航空隊 「ヨD-182」 (愛知県豊橋基地)
・ 第302海軍航空隊 第2飛行隊所属機 「ヨD-196」 (鹿児島県鹿屋基地)
・ 第51航空戦隊司令部付属 夜戦隊所属機 「741-64」 (神奈川県厚木基地)
・ 第322航空隊 第804夜戦隊所属機 「22-15」 (千葉県香取基地)
・ 第352航空隊 第4分隊所属機 「352-213」 (長崎県大村基地)
・ 第352航空隊 第4分隊所属機 「352-216」 (長崎県大村基地)
の8種のマーキング例が説明書内に記載されており、いずれか1種を選択して再現することが可能です
●説明書のマーキング例に基づく、国籍マーク、機体番号、機体表示、識別帯などを再現したデカールが付属しています
・ 機体番号用の白地バラ数字のデカールも付属していますので、任意の機体番号を再現することも可能です
【 「月光 21型 B-29 邀撃戦」のパッケージ内容 】
・ 日本海軍 夜間戦闘機 月光 ×1
・ 金属製銃身(真鍮棒) ×4本
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 シリーズ編成替えによる価格変更
【 「夜間戦闘機 月光」について 】
●1930年代後半、エンジンを1基装備した単発戦闘機よりも、エンジンを2基装備した双発戦闘機の方が、高速性と航続距離の向上を図れるという思想が広まり、各国では双発戦闘機の開発が活発化します
●1938年の日本海軍では、そのような世界的な流れと日中戦争における陸上攻撃機の損害の大きさを鑑み、陸上攻撃機に随伴できる双発戦闘機の開発を「中島飛行機」に指示、これによって登場したのが「13試双発陸上戦闘機」です
●本来この「13試双発陸上戦闘機」は戦闘機として運用する予定でしたが、単発戦闘機と比べて運動性能に劣り、胴体後部に装備した遠隔操作の後部機銃も操作性に難があり、日本海軍は偵察機として転用することを決定、「2式陸上偵察機」として制式化します
●1943年、南方のラバウルに展開していた台南航空隊(後の第251航空隊)は、アメリカ軍の重爆撃機による爆撃に悩まされており、同航空隊の司令「小園安名」中佐は「2式陸上偵察機」の胴体中央部から上方に向けて斜銃を取り付けることを考案(斜め銃)、試験的に製作された機体は夜間迎撃の際、目覚しい戦果を挙げました
●この戦果を評価した日本海軍は、斜銃を装備した「2式陸上偵察機」を夜間戦闘機「月光」として制式化、以後「月光」は日本海軍の夜間迎撃戦の主力となります
●1944年7月、サイパン島がアメリカ軍に占領されると、日本本土は「B-29」の爆撃に曝されるようになり、「月光」は夜間迎撃戦に奮戦します
●「B-29」と比べると「月光」は性能的に劣る機体で、機体数も十分とは言えませんでしたが、それでも迎撃戦において数多くの「B-29」を撃墜、撃破する戦果を挙げたのでした