T-34/85 第112工場製
「T-34/85 第112工場製 (プラモデル) (アカデミー 1/35 Armors No.13290 )」です
●第2次世界大戦時から朝鮮戦争時におけるソ連製の中戦車「T-34/85」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「T-34/76」の火力向上型として大戦中はもとより戦後においても永らく運用が行われた「T-34/85」を再現、傾斜装甲を多用した車体に大型の砲塔を装備した均整の取れたスタイルを再現した内容となっています
●砲塔後部に2個のベンチレーターを並列配置した「T-34/85」の「1944年型」と、砲塔の前後にベンチレーターを分散配置した「1945年型」とのコンバーチブルキットです
【 「T-34/85」について 】
●ソ連軍では1930年代後半に従来の「BT戦車」に代わる後継車両として「T-34/76」を開発、同車は防御力の強化として傾斜装甲を大幅に採り入れ、主砲も当時の戦車としては強力な「76.2mm戦車砲」を搭載していました
●「T-34/76」は、「BT戦車」の構造を踏襲し車体後部にエンジンとトランスミッションを搭載、このレイアウトは前面装甲を厚くできるメリットを持っており、被弾経始を重視した傾斜装甲も相まって当時の戦車としては極めて強力な防御力を備えていました
●また、サスペンションは「BT戦車」譲りの地形追従能力の高い「クリスティーサスペンション」を採用、幅の広い履帯を装備し機動性能に優れ、「T-34/76」は「走」「攻」「守」に優れた画期的な戦車でした
●しかし、「T-34/76」は2人用の小型砲塔という欠点を持っており、車長、砲手、装填手という役割を2人で行わなければならず、総合的な性能は劣るものの、機能性に優れた3人用の砲塔を採用したドイツ戦車に対して苦戦する結果となってしまいます
●このような欠点をソ連軍の首脳部は掴んでいましたが、1942年頃までは戦況の関係から戦車数の確保を重要視しており、生産の低下を招くことから、改良型の開発は後回しにしていました
●1943年に入り、戦況が落ち着くと、ソ連軍は「T-34/76」の改良に着手、まずは3人用の大型砲塔を搭載した「T-43」が登場します
●しかし、1943年の時点ではドイツ軍は「タイガー 1」や「パンター」といった重量級の戦闘車両を戦場に投入しており、これに対抗するためには既存の「T-34/76」の改良だけではなく、砲火力の向上も求められ、「T-43」をベースとして「85mm戦車砲 ZiS-53」を搭載した「T-34/85」を開発します
・ この「T-34/85」は生産時期による仕様変更から、「85mm戦車砲 ZiS-53」の代わりに「85mm戦車砲 D-5T」を装備、防盾に円形のリング状のパターンが突き出した「1943年型」、「85mm戦車砲 ZiS-53」を搭載して防盾がスッキリとした形状となる「1944年型」、砲塔上部にベンチレーターを前後に配置した「1945年型」の3タイプに区分が行われています
●「T-34/85」は、大戦後期におけるソ連軍の戦車部隊の主力として活躍、特に1944年における大攻勢「バグラチオン作戦」を支える存在となりました
●大戦終結後、「T-34/85」はソ連軍のみならず東側諸国や中東諸国に供給が行われ、各地の紛争や戦争において運用、1950年代における東側の戦車として活躍をみせたのでした
【 「T-34/85 第112工場製」のキット内容について 】
●このソ連軍の中戦車「T-34/85」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●1/35スケールのオーソドックスなパーツ構成で「T-34/85」のフォルムとディテールを再現した内容となっています
●砲塔後部に2個のベンチレーターを並列配置した「T-34/85」の「1944年型」と、砲塔の前後にベンチレーターを分散配置した「1945年型」とを選択して作製することができます
●また、前部フェンダーも丸みを持ったタイプと角型のタイプとを選択することができます
●「T-34/85」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●深めの凹凸モールドで砲塔の鋳造肌を再現しています
●「85mm戦車砲 ZiS-S-53」の砲身は一体成型のパーツで再現、砲口部分は開口した状態となっています
・ 防盾は一体成型のパーツで再現
・ 防盾(砲身)は、完成後も可動させることができます
●砲塔は、実車の分割ラインに合わせた部分で上下に分割したパーツ構成となっています
・ 砲塔は、後部に2個のベンチレーターを並列配置した「1944年型」の砲塔と、前後にベンチレーターを配置した「1945年型」の砲塔の2種をセット、選択して使用することができます
・ 砲塔後部の小型のフックは別パーツ化して再現
・ ペリスコープ、ベンチレーターも別パーツ化
・ 装填手ハッチも別パーツ化しており、開閉状態を選択できます
●車長キューポラは一体成型のパーツで再現、視察口は1個ずつ別パーツ化しています
・ 車長ハッチは、2枚タイプとなる「1944年型」のハッチと、1枚タイプとなる「1945年型」のハッチの2種が付属、砲塔のタイプに合わせて使用します
・ 車長ハッチは、開閉状態を選択することができます
【 車体上部 】
●傾斜装甲を大幅に採り入れ、大きなエンジンデッキ部を持つ「T-34/85」の車体上部レイアウトを再現、前部機銃マウントの鋳造肌や各部の溶接跡などを繊細なモールドで再現しています
●車体上部は、側面フェンダーと一体成型となった車体中央パーツで構成、前部フェンダーとエンジングリル部、後部パネルは別パーツ化しています
・ エンジングリル部は中央部分を開口しており、開口部のメッシュや固定バンド部はエッチングパーツで再現しています
・ エンジングリル内部の整風板もパーツ化して再現しています
・ 前方機銃は、マウント部と防盾、銃身の3パーツで再現
・ 前照灯は、前後に分割したパーツで再現しています
・ 車体側面の手摺りは個別にパーツ化
・ 前部フェンダーは、丸みを持ったタイプと角型のタイプの2種をセット、選択して使用します
●操縦手ハッチは車体とは別パーツ化、内部側のディテールも再現しており、開閉状態を選択できます
・ 操縦手ハッチ上部の装甲カバーは個別にパーツ化、開閉状態が選択できます
●後部パネルは一体成型となったパーツで再現、後部の点検ハッチは別パーツ化しています
・ 点検ハッチを外した部分の後部パネル上のディテールも再現
・ 排気管は先端部が開口処理され、上下の溶接跡も表現されています
●円筒形の予備燃料タンクが5個付属しています
・ 予備燃料タンクは、3個を車体側面部に、2個を車体後部に取り付けます
・ 燃料タンクは、円筒状のパーツと蓋のパーツとで構成
【 車体下部 】
●クリスティーサスペンションと、そのサスペンションによる側面の2重構造になった車体下部を再現しています
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ サスペンションアームは別パーツ化して再現
・ クリスティーサスペンション部は、内側の壁面構造を再現、これにコイルスプリングを再現したパーツを取り付けます
・ 起動輪、誘導輪、転輪は前後に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツ化して再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、一部連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつに分割したパーツで構成
・ 履帯は、表面部にワッフル状のパターンが刻まれた500mm幅の「M42履帯」を再現しており、モデルカステン製「T34用履帯 M42型 (可動式)」がこれに対応しています
●エンジングリルのメッシュなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「T-34/85」の塗装とマーキング 】
●「T-34/85」のマーキングとして、5種類の塗装例が塗装図に記載されています
・ ソ連軍所属 (ベルリン / 1945年5月)
・ ソ連軍所属 (ベルリン / 1945年5月)
・ ソ連軍所属 (ユーゴスラビア / 1945年春)
・ 北朝鮮軍所属 (南朝鮮 / 1950年)
・ 北朝鮮軍所属 (南朝鮮 / 1950年)
●説明書の塗装例に基づく、車体番号、スローガンなどを再現したデカールが付属
【 「T-34/85 第112工場製」のパッケージ内容 】
・ T-34/85(1944年型もしくは1945年型) ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 紐(牽引ワイヤー用) ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ 塗装図(モノクロ) ×1
●2015年 完全新金型