ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載 高射自走砲
「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載 高射自走砲 (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35174 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の対空自走砲「Pz.Sfl.4c」の「88mm高射砲 Flak37搭載型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●強力な対空自走砲として開発が行われながらも試作のみに終わった「Pz.Sfl.4c」を再現、ハーフトラックに似た足周りを持ち、砲を覆うように起倒式の装甲板を装備した特徴的なフォルムを再現した内容となっています
●ブロンコモデル社製「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak41搭載 高射自走砲」をベースとして、「88mm高射砲 Flak37搭載型」を再現するために、砲をドラゴン社製「ドイツ 88mm砲 Flak37 (3in1 コンバーチブル)」のパーツへと変更したバリエーションキットです
【 「Pz.Sfl.4c 88mm高射砲 Flak37搭載型 (フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載型)」について 】
●ドイツ軍は1935年に「88mm高射砲 Flak18」を制式採用、同砲は高射砲として高い初速と発射速度を持つ優秀な砲でしたが、対戦車戦闘や間接射撃などにも用いることができる両用砲という一面も持っていました
●この「88mm高射砲 Flak18」(後には改良型である「88mm高射砲 Flak36/37」も登場)をそのまま高射砲のみに運用することは用兵上の観点から適当ではなく、早い時期から自走化も進められ、「12tハーフトラック」や「18tハーフトラック」をベースとした自走砲が登場します
●一方、フランスのマジノ要塞攻略用として、上記のようなハーフトラックベースではなく専用の車台を持つ自走砲「Pz.Sfl.4c」(「高射砲搭載特殊車台4c」)の開発も進みました
●ただし、フランスの降伏により、当初の要塞攻略用の目的はなくなり、対戦車自走砲へと変更が行われています
●これらの要求に応じるために開発は遅れ、1942年12月に「Pz.Sfl.4c」の試作1号車が完成、同車は当初の計画である「88mm高射砲 Flak37」を搭載しました
・ 「Pz.Sfl.4c」自体は、「4c」という名称が示すように「4号戦車」のコンポーネントを利用していましたが、車体自体は全くの新設計であり、転輪もハーフトラックに似たプレス型の転輪を使用しています
・ エンジンも「ホイッシュレッケ」と同じ「マイバッハ HL90」を搭載、通常の「4号戦車」よりも機動性に優れていました
・ 車体の上部には、「88mm高射砲 Flak37」をそのままの状態で搭載、側面と後面には起倒式の装甲板を装備しており、走行時には立てた状態、射撃時には半開状態と全開状態の2つの形態を取ることができました
●「Pz.Sfl.4c」は、試作車として3両を製作する予定でしたが、試作車輌が完成する頃には同車の必要性は低いとされ開発の進行は低調になってしまいます
・ 「88mm高射砲 Flak37」は砲自体のシルエットが高く、それをさらに車台の上に搭載した「Pz.Sfl.4c」の試作1号車はひじょうに背の高い車両となり、対戦車自走砲としては不適となったものと思われます
・ また、この頃には「71口径 88mm対戦車砲 Pak43」を搭載した対戦車自走砲「ホルニッセ」が登場しており、「Pz.Sfl.4c」の存在意義自体が疑わしいものとなっていました
●しかし、1944年1月、戦車部隊に随伴できる対空自走砲として同車の必要性が唱えられるようになり、「Pz.Sfl.4c」の試作2号車が完成します
●この2号車では搭載砲を「88mm高射砲 Flak41」へと換装、1号車よりも遥かに強力な攻撃力を持っていました
●しかし、この「Pz.Sfl.4c」も開発の遅延により、結局その後の生産は行われることなく、試作1号車、2号車の2両のみの完成に留まっています
・ 資料によっては生産数は3両としているものもあります
・ 1号車は、イタリア戦線で実戦配備が行われたようですが、2号車のその後については現時点では分かっていません
【 「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載 高射自走砲」のキット内容について 】
●このドイツ軍の対空自走砲「Pz.Sfl.4c」の「88mm高射砲 Flak37搭載型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ブロンコ社のディテール表現力と高い成型技術で「Pz.Sfl.4c 88mm高射砲 Flak37搭載型」を再現、細分化したパーツ構成により、砲の構造、車体の構成、起倒式装甲板の細部などを詳細に再現しており、同車のフォルムを捉えながらそのディテールを高いレベルで再現した内容となっています
・ 細分化したパーツ構成、エッチングパーツ、そして履帯は連結可動式のためかなりのボリュームあるパーツ数となってしますので、中級者以上のユーザーを対象としたキットとなります
●「Pz.Sfl.4c 88mm高射砲 Flak37搭載型」は、「砲」「車体上部」「操縦室」「車体下部」の4ブロックで構成しています
【 砲 】
●「88mm高射砲 Flak37」は細分化したパーツ構成でメカニカルな構造を再現しています
●「88mm高射砲 Flak37」の砲身は、先端部分を一体成型のパーツ、中央から後部が左右に分割したパーツで再現、これに中央のリング部を取り付けて作製します
・ 砲尾は上下に分割したパーツで再現
・ 閉鎖器は3パーツで構成、開閉状態を選択することができます
・ 砲身は前後に可動させることができます
●揺架は左右に分割したパーツで再現
・ 揺架内側にはリベットなどのディテールをモールドで再現、その薄さも再現しています
・ 揺架上部の駐退複座装置は左右に分割したパーツ構成となります
●砲架は、左右及び中央部の3ブロックで構成、砲身と揺架を挟んで各ブロックを接着します
・ 砲架の左右ブロックは、防盾を装備する状態と、防盾を装備しない状態とが付属、選択して使用します
・ 平衡器は、長いタイプと短いタイプとをセット、選択して使用します
・ 平衡器は左右に分割したパーツで再現、砲の動きに合わせた可動とすることができます
・ 砲架に装備する、照準器、照準手席、信管調整装置、信管調整手席、操作ハンドル、メーター式弾道計算機などを別パーツ化して再現しています
・ 信管調整装置は、カバーが付いた状態と、砲弾を入れるためにカバーを外した状態との2種のパーツが付属、選択して使用します
・ メーター式弾道計算機及び信管調整装置のメーター部は成型色パーツとクリアーパーツの2種が付属、選択して使用します
●防盾は一体成型のパーツで再現
・ 照準用の防盾は別パーツで、開閉状態を選択できます
・ 防盾は装着の有無を選択できます
【 車体上部 】
●車体上部は、戦闘室部分の広いスペースとパネル構造、起倒式の装甲板の細部などを再現しています
●車体上部は、フェンダー、車体後部のグレーチング部も含めて一体成型のパーツで再現
・ 砲の円形架台と、周囲の部分は別パーツとなっています
・ グレーチング部分のメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
●車載工具類は、工具と固定具とに分割したパーツ構成となっています
・ 固定具はエッチングパーツで、蝶ネジ部分はプラパーツとなります
●各起倒式装甲板は前後に分割したパーツで再現、スライド金型を使用して装甲板断面部分のディテールを再現しています
・ 装甲板は、全開状態と立てた状態とを選択できます
・ 装甲板裏面に装備する、「モーゼル Kar98k ライフル」(×8)、背嚢(×8)が付属
・ ライフルの固定具はエッチングパーツです
【 操縦室 】
●操縦室は、前後方向に3分割したパーツで再現
・ 上部のハッチは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 各クラッペも別パーツ化しており、前方のクラッペのガラス部はクリアパーツで再現しています
【 車体下部 】
●車体下部は、内部のトーションバーも再現、複雑な足周り、「4号戦車」譲りの牽引ピントルなどを再現しています
●車体下部は、後部上面も含めてバスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ サスペンションアームは別パーツとなっており、トーションバー部分も一体成型により再現
・ 転輪はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 起動輪は前後に分割したパーツ構成、誘導輪は前後方向に4分割したパーツで再現しています
・ 排気管はステー部分も含めて一体成型のパーツで再現、先端部は開口した状態となっています
・ 前部の牽引ピントルは各5パーツで構成、脱落防止用のチェーンを再現するエッチングパーツが付属しています
【 履 帯 】
●履帯は1枚ずつに分割した連結可動式履帯をセット
・ 各履帯(履板)の両側をピンで固定する方式です
・ 履帯の形状は「Pz.Sfl.4c」オリジナルのタイプを再現しています
・ 履帯を作製するための治具が付属しています
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属しています
・ R36 測遠器 ×1
・ 測遠器収納箱 ×1
・ 砲弾 ×6
・ 空薬莢 ×6
・ モーゼル Kar98k ライフル ×8
・ 背嚢 ×8
・ 巻いたシート ×1
●視察クラッペの防弾ガラス、弾道計算機のメーター部分などを再現するクリアパーツが付属
●車載工具類の固定具、グレーチング部のメッシュ、各部の脱落防止用チェーンなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載型」の塗装とマーキング 】
●「フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第26戦車師団 第304自走高射砲大隊 (イタリア / 1944年)
・ 3色迷彩パターン
・ 性能試験時のダークイエロー単色塗装
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、戦術マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak37搭載 高射自走砲」のパッケージ内容 】
・ 自走高射砲 Pz.Sfl.4c 88mm高射砲 Flak37搭載型 ×1
・ アクセサリーパーツ 一式
・ エッチングシート ×1
・ 紐 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 パッケージ内容変更アイテム(ブロンコモデル社製「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak41搭載 高射自走砲」をベースとして、砲をドラゴン社製「ドイツ 88mm砲 Flak37 (3in1 コンバーチブル)」のパーツへと変更したバリエーションキット)