中国軍 ZBD86-B 86B式 歩兵戦闘車
「中国軍 ZBD86-B 86B式 歩兵戦闘車 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05558 )」です
●中国人民解放軍の歩兵戦闘車「86B式 歩兵戦闘車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ソ連軍の歩兵戦闘車「BMP-1」のコピー生産版「86式歩兵戦闘車」をベースとした火力向上型となる「86B式 歩兵戦闘車」を再現、「BMP-1」独特の車体に新設計となる小型砲塔を装備した、マッシブなファルムを再現した内容となっています
●トランペッター社製「ソビエト軍 BMP-1 歩兵戦闘車」をベースに、「ZBD86B式 歩兵戦闘車」を再現するために、砲塔を新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「86B式 歩兵戦闘車 (ZBD86-B)」について 】
●第2次世界大戦後のソ連軍は積極的に装甲兵員輸送車の開発を行い、様々な車両を生み出しましたが、装軌式の装甲兵員輸送車の決定版として1966年に登場したのが「BMP-1」です
●この「BMP-1」はそれまでの装甲兵員輸送車と比べて極めて大きな火力を持ち、乗車する歩兵も戦闘に参加することができるため戦闘能力が高く、歩兵戦闘車(IFV)という新たなカテゴリー創出の先鞭となりました
●第2次世界大戦後のソ連と中国とは同じ共産主義国ということから関係は極めて良好でしたが、政策の違いと共産主義自体の解釈の違いから徐々に関係が悪化、1960年代になると両国の関係は冷え込み、国境紛争が頻発する事態となります
●中国軍の装備は、基本的にソ連からの輸入と、ソ連軍の武器、車両をコピー生産することで強化してきましたが、中ソ関係が悪化したためソ連軍の最新装備を受け取ることができなくなり、中国軍の装備は次第に旧式化していきます
●ただ、中国軍は兵員の多さを最大の武器としていたので、中国軍の首脳部ではあまり問題視をしていませんでしたが、1970年代に発生した中越戦争において最新装備を持つベトナム軍(ベトナム戦争の勝利によりアメリカ軍の装備を多く保有していました)に対して中国軍は苦戦、戦争自体の目的は果たしたものの、戦訓に従い軍の近代化を早急に進めることになります
●ソ連から正規の方法では最新の装備を入手することができない中国は、中東地域を経由してソ連製「BMP-1」を入手、「86式歩兵戦闘車」としてコピー生産を行います
●この「86式歩兵戦闘車」は、「BMP-1」と同じ戦闘能力を持つことから歩兵戦闘車として優秀な性能を示します
●しかし、「BMP-1」自体がアフガニスタン戦などで主砲として装備する「73mm 低圧砲」の威力不足や半埋め込み式の砲塔による主砲の仰角不足などの欠点を露呈してしまい、後継の「BMP-2」では砲塔は若干上に拡大されて主砲も「25mm 機関砲」に変更されました
●この「BMP-1」の欠点は、同時に「86式歩兵戦闘車」の欠点でもあり、中国軍では「86式歩兵戦闘車」をベースとして、オリジナルの砲塔へと変更した「86A式 歩兵戦闘車(ZBD-86)」を開発します
●「86A式 歩兵戦闘車」では露出式に機関砲を装備していましたが、さらに改良型として内蔵式に「30mm機関砲」を装備した砲塔を持つ「86B式 歩兵戦闘車(ZBD-86B)」も開発しました
●この「86B式 歩兵戦闘車」は「86式歩兵戦闘車」シリーズの最新型として配備が進んでおり、中国軍の機械化歩兵部隊の中核車両として運用が行われているのです
・ 「86B式 歩兵戦闘車」という名称では、他に「86式歩兵戦闘車」をベースとして海軍陸戦隊用に前後にフロートを装備した車両が存在していますが、中国軍の装備は謎が多く、どちらが正しいのかは現在のところ不明です
・ 一部の資料では、本キットが再現している車両は「86式歩兵戦闘車 GCTWM砲塔搭載型」という名称となっています
【 「中国軍 ZBD86-B 86B式 歩兵戦闘車」のキット内容について 】
●この中国人民解放軍の「86B式 歩兵戦闘車(ZBD-86B)」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●車体の上部と下部などの基本的な躯体は一体成型のパーツで再現しながら、ディテール表現のために車体各所のパーツを細分化したパーツとエッチングパーツとを交えて「86式B型 歩兵戦闘車」を再現、フェンダーや機関砲基部などの特徴的なプレスラインやプレス構造による転輪、エンジングリルのスリット、表面の溶接跡やボルトなどをメリハリの効いた彫刻により再現した内容となっています
●「86B式 歩兵戦闘車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●「BMP-1」とは全く異なる、面構成で小型の「86B式 歩兵戦闘車」の砲塔形状( GCTWM砲塔)を再現、エッジ部分には溶接跡を繊細なモールドで再現しています
●「30mm機関砲」の砲身は一体成型となっており、砲口部分は開口した状態となっています
・ 防盾は一体成型のパーツで再現、防塵カバーを装着した状態となっています
・ 同軸機銃は防盾に一体成型化して再現しています
●砲塔は上下に分割したパーツで再現
・ 上部ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 照準サイトはシャッターを下ろした状態を再現
・ サーチライトは、本体とガラス部の2パーツで構成、ガラス部は成型色パーツです
・ スモークディスチャージャーは1本ずつ個別にパーツ化、ベース部分へと取り付けて作製します
●対戦車ミサイルは、ミサイルとランチャーの2ブロックで構成
・ ミサイルは前後のブロックで分割しており、それぞれのブロックは上下に分割したパーツで再現、フィンは個別に別パーツ化して再現しています
・ ランチャーは左右に分割したパーツで再現
【 車体上部 】
●車体上部は、「BMP-1」と同じとなる「ZBD86式B型 歩兵戦闘車」の車体レイアウトを再現、エンジングリルのスリット、各部のボルト、溶接跡などを繊細なモールドで再現しています
●車体上部は一体成型となったパーツで再現
・ 前部及び後部ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して組立てることができます
・ 側面のガンポートの蓋は別パーツ化して再現
・ 車体上部のペリスコープはクリアパーツで再現しています
・ 前部のトリムベーンは展開状態と収納状態とを選択して組立てることができます
・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属
・ 前照灯は、本体とのガラス部の2パーツで再現、ガラス部はクリアパーツとなります
【 車体下部 】
●車体下部は、後部パネルも含めてバスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ サスペンションアームは別パーツ化しています
・ 下部転輪は、本体と裏側内部との2パーツで再現
・ 誘導輪は前後に分割したパーツで再現、内側の5枚の仕切り板はエッチングパーツで再現しています
●後部ドアは前後に分割したパーツで再現、これにディテールを再現したパーツを取り付けて作製します
・ 後部ドアは開閉状態を選択して組立てることができます
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつに分割した接着連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、履帯ピンの位置に滑り止めパターンが付いた「BMP-1」用のダブルピン式履帯を再現しています
●前照灯のガラス部、ペリスコープなどを再現したクリアーパーツが付属
●エンジングリルのメッシュ、各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「86B式 歩兵戦闘車」の塗装とマーキング 】
●「86B式 歩兵戦闘車」の中国軍仕様となる2種の塗装例がカラー塗装図に記載されており、塗装例に基づく国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「中国軍 ZBD86-B 86B式 歩兵戦闘車」の完成時のサイズ
・ 全長 : 191mm
・ 全幅 : 85mm
●パーツ数 : 470点以上
【 「中国軍 ZBD86-B 86B式 歩兵戦闘車」のパッケージ内容 】
・ 86式B型歩兵戦闘車 (ZBD86-B) ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型