Sd.Kfz.122 2号D型 火炎放射戦車 フラミンゴ w/UEトレーラー
「Sd.Kfz.122 2号D型 火炎放射戦車 フラミンゴ w/UEトレーラー (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35090 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の火炎放射戦車「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「2号戦車D/E型」をベースにしたドイツ軍初の本格的な火炎放射戦車である「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」を再現、「2号戦車D/E型」用の砲塔に替えてオリジナルの小型銃塔を搭載し、車体両前方左右に火炎放射器を装備した、独特のフォルムを再現した内容となっています
●ブロンコモデル社製「ドイツ 2号快速戦車 D1型 (Sd.Kfz.121)」をベースに、「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」を再現するために、車体上部、銃塔などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「火炎放射戦車 Sd.Kfz.122 フラミンゴ」について 】
●火炎放射器は、第1次世界大戦時頃から各国の軍隊で使用が始まり、至近距離での戦いとなる塹壕戦や陣地戦、市街戦などで威力を発揮しました
●ただし、個人携行用の火炎放射器は、必然的に重量が限られてしまうため、コンパクトな設計となっており、射程距離が短いのと、噴射回数が少ないことが欠点となっていました
●また、火炎放射器は引火性の高い燃料を大量に装備するため、射手が被弾すると味方部隊に大きな損害が生じるという危険性も含んでいます
●火炎放射器を車載化した場合には重量による制約が少ないことから大きな装置とすることが可能で、これにより射程の延長と搭載燃料の拡大を図ることができました
●上記のように、火炎放射器は防御面で問題を持っており、一定の装甲防御力を持つ「戦車」に搭載することが望ましく、このことから1930年代初め頃から各国では火炎放射戦車の開発を積極的に行っていました
●しかし、ドイツ軍は本格的な戦車開発を1935年の再軍備化後から行ったため、戦車自体の開発に追われ、火炎放射戦車の開発までなかなか手が回らない状況でした
●一方、ドイツ軍では「2号戦車」を偵察用戦車と位置付けしていましたが、機動性能は他の戦車と同等程度であり、より軽快な機動性能を持つ戦車が望まれます
●そこで登場したのが「2号戦車D/E型」でしたが、この戦車はエンジンは従来の「2号戦車」と同じで、トランスミッションのギア比だけで最高速度を上げた車両であり、不整地における機動性能の向上には至りませんでした
●このため「2号戦車D/E型」は本来の偵察任務に特化した車両とは言えない存在となり、各種特殊車輌のベースとして活用されることになります
●「2号戦車D/E型」の最初の活用例として1940年1月に登場したのが炎放射戦車の「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」です
●「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」は「2号戦車D/E型」から砲塔を撤去して小型の銃塔へと変更、フェンダーの前部に遠隔操作式の火炎放射器を装備し、火炎放射用の燃料は車内に、フェンダー上には放射用の加圧窒素タンクを搭載していました
●通常の発煙装置の他に、フェンダー後部には発炎弾発射機を搭載し、敵との接近戦となる火炎放射時の煙幕展開に用いられました
●「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」は、「2号戦車D/E型」からの改造が43両、新規に生産した車両が112両の合計155両を生産、1941年の独ソ戦から実戦に投入が行われています
●しかし、「2号戦車D/E型」をベースとした「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」は、最大装甲が「30mm」厚しかないことから防御力に乏しく、敵に近接して火炎放射を行うには適さないものでした
●また、独ソ戦初期では戦い自体が機動戦となり、戦線が膠着すると火力戦を呈するようになったために、「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」が活躍する機会は少なく、1942年初頭になると「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」は第一線から引き揚げられ、その車体は自走砲へと流用が行われたのでした
【 「Sd.Kfz.122 2号D型 火炎放射戦車 フラミンゴ w/UEトレーラー」のキット内容について 】
●このドイツ軍の火炎放射戦車「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●実車へのリサーチに基づき、ブロンコモデル社ならではの細部に渡るディテール表現を施して、火炎放射戦車「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」を再現、細分化したパーツとエッチングパーツを交えた構成で、ディテール再現に重きを置いた内容となっています
●炎放射戦車「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」が牽引する「UEトレーラー」(フランス軍からの捕獲車両)とドラム缶などの豊富なアクセサリーパーツが付属しています
●「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」は、「銃塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 銃 塔 】
●「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」用の小型の面構成の銃塔形状を再現、各部の溶接跡を繊細なモールドで再現しています
●「銃塔」は上下に分割したパーツで再現
・ 「上部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ペリスコープ」はクリアパーツで再現しています
・ 「視察クラッペ」は別パーツ化しており、開閉状態を選択することができます
・ 前部の「装甲バイザー」はバイザー本体と基部の各2パーツで構成
●銃塔に装備する「MG34機関銃」は、本体と機関部の蓋の2パーツで構成
・ スライド金型を使用して機関銃の銃口を開口しています
・ 「機銃マウント」は前後方向に4分割したパーツで再現
・ 「弾薬嚢」は、本体と蓋の2パーツで構成
【 車体上部 】
●フェンダー上に遠隔式の火炎放射器とタンクを備えた「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」の車体上部レイアウトを再現、軽戦車をベースとした細かな構造を繊細なモールドで再現しています
●「車体上部」は、「前部」「戦闘室」「エンジングリル部」「左右のフェンダー」の5ブロックで構成しています
●「前部」は、一体成型のパーツで再現
・ 前部の「点検ハッチ兼乗降ハッチ」を別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「前照灯」は前後に分割したパーツで再現、前部は通常のガラス部を再現したクリアパーツと管制スリットが付いたパーツとを選択することができます
●「戦闘室」は、前面板と天板で構成、側面は車体下部に一体成型化しています
・ 前面の「視察バイザー」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 視察バイザーの「雨除け」はプラパーツで再現
・ 上部の「フック」はベース部分を天板にモールドで再現、フック本体は別パーツ化しています
●「エンジングリル」は一体成型のパーツで再現
・ 側面の「吸気口」の整流板は別パーツ化して再現しています
・ 各「点検ハッチ」を別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「牽引ワイヤー」用の固定具はプラパーツで再現
●「フェンダー」は、フェンダー本体と前後の内側部分の3パーツで構成
・ 後部の「マッドフラップ」は別パーツ化、取り付けステーは付属のエッチングで再現しています
・ 「フェンダー」上の「放射用タンク」は左右と前後に分割した4パーツで構成、これに外側のパネルを取り付けて作製します
・ 「フェンダー」の「発煙弾発射機」は1本ずつ個別にパーツ化、発射機のベースへと取り付けます
●「火炎放射器」はノズル部分が短い「前期型」と、ノズル部分が2段状となった「後期型」をセット、選択して作製することができます
・ 「火炎放射器」は、左右に分割したターレットに放射器、天板を取り付けて作製します
・ 放射器は上下に可動させることができます
【 車体下部 】
●「「2号戦車D/E型」となる前後に延長した車体下部レイアウトと、独特のプレスパターンの転輪を持つ足周りを再現、転輪、サスペンションなどを細分化したパーツで再現しています
●「車体下部」は各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「サスペンションアーム」「ダンパー」類は別パーツ化しています
・ 「転輪」はホイール部とゴム部とに分割しており、前後2枚とハブキャップとを合わせて1組の転輪を作製します
・ 「起動輪」は前後に分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」は前後に分割したパーツで再現、「ハブキャップ」は別パーツ化して再現しています
●車体後部の「デフレクター」は、デフレクター本体とエッチングパーツによる左右の整風板の3パーツで再現しています
●「排気管」は、排気管本体と先端部の2パーツで構成、先端部の前端はスライド金型を使用して開口しています
・ 「排気管カバー」は付属のエッチングで再現しています
【 履 帯 】
●「履帯」は、「2号戦車D/E型」用のシングルピン式履帯を再現しています
・ 「履帯」は1枚ずつに分割した連結可動式履帯で再現
・ この履帯には、モデルカステン製「2号D型戦車用 初期型履帯 (可動式)」が対応しています
【 UEトレーラー 】
●「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」が牽引する「UEトレーラー」が付属しています
●「UEトレーラー」は、「カーゴ部分」に「シャーシ」「フェンダー」などを取り付けて作製します
・ 「カーゴ部分」は各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「カーゴ部分」の下部には牽引装置を一体成型化しています
・ 「シャーシ」は、左右の「リーフサスペンション」、軸、前後のフレームの5パーツで構成
・ 「ボギー」は前後に分割したパーツで再現、「転輪」を挟んで作製します
・ 「フェンダー」は左右それぞれ一体成型のパーツで再現、裏側のフェンダー支持架と側面のフレームは付属のエッチングで再現しています
●「履帯」は、一部連結式履帯で再現しています
・ 「履帯」の上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は3枚ずつに分割したパーツで構成
・ 「履帯」の上部は転輪による弛みを再現しています
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属、ジェリカンはエッチングパーツによる固定具もセットしていますので、「Sd.Kfz.122 フラミンゴ」の車体へと取り付けることができます
・ ドラム缶2種 ×各2(蓋の部分の刻印は4種)
・ ジェリカン(後期型) ×9
・ ジェリカン(初期型) ×1
・ ジェリカン(5個が並んだ状態) ×2
・ 給油ポンプ ×1
●前照灯のガラス部、ペリスコープを再現するクリアパーツが付属
●マッドフラップのステー、デフレクターの整風板、ジェリカンのプレス部などを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「Sd.Kfz.122 2号D型 火炎放射戦車 フラミンゴ」の塗装とマーキング 】
●「Sd.Kfz.122 2号D型 火炎放射戦車 フラミンゴ」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる6種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第100火炎放射戦車大隊 (北西ヨーロッパ / 1940年~1941年)
・ 第100火炎放射戦車大隊 (ロシア / 1941年)
・ 第101火炎放射戦車大隊 (ロシア / 1941年)
・ 第100火炎放射戦車大隊 (ロシア / 1941年)
・ 第100火炎放射戦車大隊 (ロシア / 1941年)
・ 第100火炎放射戦車大隊 (ロシア / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、戦術マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
【 「Sd.Kfz.122 2号D型 火炎放射戦車 フラミンゴ w/UEトレーラー」のパッケージ内容 】
・ 火炎放射戦車 Sd.Kfz.122 フラミンゴ ×1
・ UEトレーラー ×1
・ アクセサリーパーツ 一式
・ エッチングシート ×2
・ 紐 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 一部新金型