八九式 12.7cm 高角砲 (上部カバー付)
「八九式 12.7cm 高角砲 (上部カバー付) (プラモデル) (ファインモールド 1/700 ナノ・ドレッド シリーズ No.WA031 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の「89式 12.7cm連装高角砲」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●全体を覆うシールドが無い一般的なタイプである「A1型」で、駐退機上部をカバーで覆ったタイプを再現しています
●「89式 12.7cm連装高角砲 A1型」の上部にカバーが付いたタイプを4基セットしています
●ファインモールド社「ナノ・ドレッドシリーズ」のフォーマットを踏襲して、プラスチックパーツの成型技術の限界に挑戦、レーザー加工によるハイディテールな彫刻を施した高い精度を持つディテールアップパーツセット
●既存のウォーターラインシリーズ等、1/700スケールの艦船モデルキットへと取り付け、より実感溢れるモデルの作製を可能にするディテールアップパーツです
【 「89式 12.7cm連装高角砲」について 】
●日本海軍は昭和の初期までは単装式の「3年式 8cm高角砲」を使用していましたが、航空機の性能の向上は顕著であり、それに合わせた高性能の高角砲の開発が行なわれました
●この結果、1932年に制式化されたのが「89式 12.7cm高角砲」で、航空機に対処するために発射速度を向上、目標への追従性を向上させるべく全体に軽量化を図っているのが特徴です
●そして、高角砲としての最大の評価ポイントである信管の調整は、砲弾の装填時に自動的にセットされるようになっているのが特徴で、この機能を活かした高い発射速度と、航空機に対する弾幕効果は、高い対空迎撃能力を発揮しています
・ 当時の高角砲は、砲弾を敵航空機に直撃(これは極めて難しい)させるのではなく、航空機周囲に弾幕を張ることが目的で、その弾片により航空機に被害を与え、最終的に撃墜、もしくは爆撃、雷撃の阻止を行っていました
・ このため、信管の調整は非常に重要な要素であり、射撃指揮所からの敵航空機の高度や距離の情報によって信管の調整を行い、砲弾がその航空機の周囲で起爆するようになっていました
●この「89式 12.7cm高角砲」は、対空迎撃能力が高く評価され、各種艦艇に装備、太平洋戦争時における日本海軍の主力高角砲となりました
・ 「89式 12.7cm高角砲」はより高い射撃速度と厚い弾幕効果を得るために連装式になっている場合が多く、単装の状態で装備しているのは小型艦が中心となります
・ 「89式 12.7cm連装高角砲」は、砲架や照準席部分にカバーを付けたのが基本タイプとなる「A1型」で、後に全体をシールドで覆った「A1型改」や「A1型改2」が登場しています
・ また「A1型」は最近まで同じ仕様になっているものと思われていましたが、研究によって駐退機上部をカバーで覆ったタイプもあったこと、意外と多くの艦艇に搭載されていたことが判明し、本キットではこの上部にカバーが付いたタイプを再現しています
●また、「89式 12.7cm高角砲」は高い発射速度を活かして海上戦闘にも威力を発揮、両用砲としても活用されており、戦争後期に就役した「松型駆逐艦」などには、主砲兼高角砲として装備されています
【 「八九式 12.7cm 高角砲 (上部カバー付)」のキット内容について 】
●この「89式 12.7cm連装高角砲 A1型」の上部にカバーが付いたタイプを再現したプラスチックモデル組立てキットです
●上部にカバーが付いたタイプは、左側の操作室のシャッター形状が今までの「A1型」と異なりますので、精密な彫刻でその形状を再現しています
●1/700のスケールの日本海軍の艦船モデルのディテールアップに使用することで、より細かなディテールを持つモデルの製作への大いなる助けとなることでしょう
・ ただし、高角砲のみが細かなディテールとなっているのは少々違和感を感じますので、ファインモールド社製「九六式 25mm 三連装機銃」「九六式 25mm 連装機銃」などと併せて使用すると、より効果的になると思います
●「89式 12.7cm連装高角砲」は、砲身部と砲架シールド部の2ブロックで構成しています
●砲身部は連装状に一体成型となったパーツで再現
・ 砲身上部の駐退複座装置及びカバーは別パーツ化して再現しています
・ 砲身部は任意の角度で固定することができます
●砲架シールド部は、砲側の側面パネルのみを別パーツ化して再現
・ 砲架シールド表面には梯子などのディテールを繊細かつシャープなモールドで再現していますす
・ 後面の開口部も再現
・ 砲架シールドの照準口は開口した状態で再現しています
・ 下部の台座部分は別パーツ化して再現しています
【 「八九式 12.7cm 高角砲 (上部カバー付)」のパッケージ内容 】
・ 89式 12.7cm連装高角砲 A1型 上部カバー付きタイプ ×4
【 「八九式 12.7cm 高角砲 (上部カバー付)」の対応艦艇 】
・ 戦艦 「比叡」
・ 航空母艦 「蒼龍」「翔鶴」「瑞鶴」「祥鳳」「瑞鳳」「千代田」
・ 軽巡洋艦 「北上」(回天搭載時)、「五十鈴」(防空巡洋艦時)
・ 練習巡洋艦 「香椎」
・ 水上機母艦 「千歳」「千代田」「瑞穂」「秋津洲」
・ 工作艦 「明石」
・ 敷設艦 「津軽」
など
●製品素材 : ABS
●2016年 完全新金型
●取り付け・塗装方法
・ パーツの切り離しにはプラモデル用精密ニッパーもしくはデザインナイフなどをご利用下さい
・ パーツの取り付けには、少量のプラスチックモデル用接着剤を底部に塗布した上、ピンセットを用いて取り付けます
・ 塗装は、精密なディテールを活かすためエアブラシを用いた吹き付け塗装をお薦めします
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【 「1/700スケール プラスチックパーツ ナノ・ドレッド シリーズ」について 】
・ 1/700スケールの艦船モデルは、縮尺が小さいため、細部の表現にはエッチングパーツが適しています
・ しかし、エッチングパーツは金属板を加工したものであり、立体物の造形としては厚みが不足するというのも事実です
・ また、エッチングパーツの加工には高度なテクニックが必要であり、これを補い手軽に精度の高いディテールアップを行うための解答とも言えるのがファインモールド社の「ナノ・ドレッドシリーズ」です
・ このシリーズは、艦船に搭載された艤装類をプラスチックパーツ(ABS)で再現、同社が所有する3次元レーザー彫刻機による金型への微細加工と、ナノテク領域を扱う工業用プラスチック部品開発・製造会社の協力とによって実現し、プラスチックパーツの成型技術の限界に挑戦するディテールで、艦船モデルの細部を表現する究極のディテールアップパーツキットなのです