Pz.Kpfw.6 タイガー 2 Ausf.B ポルシェ砲塔
「Pz.Kpfw.6 タイガー 2 Ausf.B ポルシェ砲塔 (プラモデル) (ズベズダ 1/35 ミリタリー No.3616 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の重戦車「Sd.kfz.182 キングタイガー」の「ポルシェ砲塔型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「キングタイガー」の初期生産タイプとなる「ポルシェ砲塔型」を再現、曲面で構成した砲塔と直線的な車体を組み合わせた優美なフォルムを再現した内容となっています
●本キットで再現している「キングタイガー」は
・ 生産50両目までの「ポルシェ砲塔」
・ ワンピースタイプの砲身
・ 砲塔の予備履帯ラックは装着の有無を選択可能
・ 照準口は単眼タイプと双眼タイプとを選択可能
・ 起動輪は通常の9枚歯タイプ
・ 排気管も通常のタイプ
という仕様となる、極初期生産車両を除く、1944年6月までに生産された車両を再現しています
●ドラゴン社製「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔」をベースに、エッチングパーツを省き、デカールを変更、パーツの一部を再構成したものです
・ 「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔」とは、一部のランナーのパーツ配置が異なりますが、パーツ自体は基本的に同一のものになっています
【 「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔型」について 】
●ドイツ軍は、独ソ戦の開戦前の1941年5月に重戦車「タイガー 1」の開発を開始、この「タイガー 1」の開発は「ポルシェ」社と「ヘンシェル」社の2社による競合という方式を採りました
●また、「タイガー 1」の開発開始と同時に、より重武装、重装甲となる重戦車「キングタイガー」の開発も進められ、これは当初「ポルシェ」社が担当しています
●「ポルシェ」社では、「タイガー 1」の試作車両として「VK.45.01(P)」を製作、この「VK.45.01(P)」は「キングタイガー」の開発ベースにもなりました
●「VK.45.02(P)」は、大重量に対応可能な変速機能を持たせるため、エンジンで発電し、その電力でモーターを回転させて走行するという「VK.45.01(P)」と同じハイブリッド方式の駆動装置をもっていました
●しかし、「VK.45.01(P)」は、このハイブリッド方式の駆動装置がアダとなり、機動性能に難があるとして「タイガー 1」の採用競争で破れてしまい、この結果を受けて「VK.45.02(P)」の開発も中止になってしまいます
●一方、「ヘンシェル」社では「タイガー 1」の後継車両として「VK.45.01(H)」のコンポーネントを流用した「VK.45.03」を開発、これが後の「キングタイガー」の車体へと発展することになります
●「VK.45.02(P)」は、車体の開発とは別に「クルップ」社によって砲塔の開発、生産が行われており、「VK.45.02(P)」の開発中止の決定前にすでに砲塔を50基製造していました
●この砲塔を有効活用する形で、「キングタイガー」の生産50両目までには「ポルシェ砲塔」が搭載されました
・ 上記のように、この砲塔は「クルップ」社が開発したもので、通称名として「ポルシェ砲塔」と呼ばれています
●この「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、実際に車輌を見た「ヒトラー」にして「世界一美しい戦車」と言わしめましたが、曲面で構成した砲塔は量産向きではなく、さらに砲塔前面部分の曲線形状に被弾した際、跳弾して車体上面部への損害(「ショットトラップ」)を引き起こしやすいという指摘もあり、「クルップ」社では新たに前面部分を直線形状に変更した「ヘンシェル型砲塔」を開発、生産51両目からはこの「ヘンシェル型砲塔」を搭載しています
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、部隊編成の関係から「第503重戦車大隊」「第506重戦車大隊」「第316無線操縦戦車中隊」などに分散配備され、「ノルマンディ戦」頃から実戦に参加、極めて強力な火力と重装甲で連合軍戦車に対して圧倒的な強さを発揮しました
●ただし、「ノルマンディ戦」では制空権が完全に連合軍が掌握していたため徐々に消耗、残存した車両は「アルンヘム戦」や「ハンガリー戦」などに参加し、相変わらぬ強力さを誇示しました
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、生産数が50両と少なく、当初は「ノルマンディ戦」での大消耗戦という洗礼を受けてしまいますが、曲面で構成した砲塔と直線的な車体というフォルムは、ドイツ戦車の中で異彩を放ち、最強の重戦車である「キングタイガー」の一形態として強烈な印象を残しているのです
【 「Pz.Kpfw.6 タイガー 2 Ausf.B ポルシェ砲塔」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重戦車「キングタイガー ポルシェ砲塔型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン社製「Sd.Kfz.182 キングタイガー ポルシェ砲塔」をベースとしたキットで、同社がパーツの細分化を進める前に製品化したことから、パーツ数を抑え、1/35スケールとしてはスタンダードなパーツ構成とモールドを主体としたディテール表現で、「キングタイガー ポルシェ砲塔型」を再現した内容となっています
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●曲線で構成した「キングタイガー ポルシェ砲塔型」の独特の砲塔形状を再現、スライド金型を使用して、前面の照準口は実車の構造に合わせて、段差が付いた状態で開口しています
●「71口径 88mm戦車砲 KwK43」の砲身は、マズルブレーキを含めて左右に分割したパーツで構成
・ 砲身は「ワンピース型」を再現しています
・ 「砲尾」も再現、「防危板」「駐退複座装置」などを別パーツ化しています
・ 「防盾」は、本体と装甲スリーブ先端部などの3パーツで構成
・ 防盾(砲身)は完成後も上下に可動させることができます
●砲塔は上下に分割したパーツ構成、左側面のピストルポート部分は別パーツ化しています
・ 「装填手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 上部に存在する「Sマイン発射器」も別パーツ化、発射口の蓋は開いた状態となっています
・ 後部の「エスケープハッチ」は裏側のディテールをパーツ化して再現、開閉状態を選択できます
・ 「予備履帯装着ラック」を再現したパーツが付属、「予備履帯装着ラック」及び「予備履帯」の装着の有無を選択できます
●車長キューポラは3パーツで再現
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
【 車体上部 】
●「キングタイガー ポルシェ砲塔型」の車体上部レイアウトを再現、各パネルの溶接跡、点検ハッチ等のボルト穴などを強弱を付けたモールドで再現しています
●車体上部は、一体成型のパーツで再現、砲塔リング部は別パーツとなっています
・ 前方機銃のマウント部、操縦手用のペリスコープ部分は別パーツにて再現
・ 「操縦手ハッチ」「前方機銃手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 車体前部の「ペリスコープ」及び「ペリスコープガード」を個別にパーツ化
・ エンジンデッキの「点検ハッチ」は別パーツとなります
・ エンジングリルのメッシュは、付属の軟質素材のメッシュを切り出して作製します
・ 砲塔下部の「手榴弾除け」は、フレーム部分はプラパーツ、メッシュは付属の軟質素材のメッシュを切り出して作製します
・ 「車載工具類」は、パーツ上に固定具を一体成型化しています
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の紐で作製します
●サイドフェンダーは、最前部とサイドフェンダー本体との2パーツで構成
・ フェンダー上には、フェンダーの取り付け穴、フックをモールドで再現しています
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ状に一体成型となったパーツで再現しています
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化して再現
・ 「転輪」は個別にパーツ化し、ハブキャップ部は別パーツとなっています
・ 「起動輪」は通常型の「9枚歯」タイプをセット、前後に分割したパーツで再現しています
・ 「誘導輪」は前後に3分割したパーツで再現
●後部パネルは一体成型のパーツで再現
・ 「車間表示灯」は立体感あるモールドで再現
・ 「排気管」は、下部の部分は前後に分割したパーツ構成で、先端部分は異物防止用の棒が付いた状態で開口しています
・ 排気管の装甲カバーは、角張った形状のタイプをセットしています
【 履 帯 】
●履帯は、9枚歯の起動輪用の「キングタイガー」用の通常履帯「Gg26/800/300」を再現しています
・ 履帯は、1枚ずつに分割した接着連結式履帯となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「ティーガー 2型 戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
【 「キングタイガー ポルシェ砲塔」の塗装とマーキング 】
●「キングタイガー ポルシェ砲塔」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第503重戦車大隊 (ハンガリー / 1944年~1945年)
・ 第503重戦車大隊 (ノルマンディ / 1944年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
【 「Pz.Kpfw.6 タイガー 2 Ausf.B ポルシェ砲塔」のパッケージ内容 】
・ キングタイガー ポルシェ砲塔型 ×1
・ デカールシート ×1
・ 軟質素材製メッシュ ×1枚
・ 紐 ×1
・ 組立て説明書 ×1