ZSU-23-4M/MZ シルカ 対空自走砲
「ZSU-23-4M/MZ シルカ 対空自走砲 (プラモデル) (ホンモデル 1/35 AFV No.H-5001 )」です
●1960年代に開発されたソ連軍の対空自走砲「ZSU-23-4M/MZ シルカ」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●レーダーと連動した機関砲により低空を飛来する敵航空機に対して高い防空能力を誇る「ZSU-23-4M/MZ シルカ」を再現、巨大な砲塔の中央部に4連装の機関砲を装備した、独特のフォルムを再現した内容となっています
●「ZSU-23-4M シルカ」と「ZSU-23-4MZ シルカ」のいずれかを選択して作製することが可能です
【 「ZSU-23-4 シルカ」について 】
●第2次世界大戦時においてドイツ軍の対空自走機関砲に影響を受けたソ連軍は、冷戦体制下における西側の空軍力に対抗するために対空自走砲の開発を積極的に推し進めます
●当初は、目視によって照準を行う「ZSU-57-2」を開発、運用していますしたが、ジェット機の時代では目標を追尾するのもままならない状態となり、レーダーにより照準を行う後継車両の研究・開発を1950年代後半に開始しました
●この開発の結果、1964年に登場した対空自走砲が「ZSU-23-4 シルカ」です
・ 「ZSU-23-4 シルカ」は、水陸両用戦車「PT-76」の車台を使用、しかし、「PT-76」のような水陸両用機能は持っていません
・ 搭載砲には、牽引砲であった連装式の「ZU-23-2」を2門分束ね4門とし、4門あわせて4000発/分という極めて高い発射速度を誇ります
・ 砲塔上部には、照準及び追尾用のレーダー「RPK-2」を装備、このレーダーとリンクすることで「ZSU-23-4 シルカ」は優れた防空能力を発揮します
・ エンジンは280馬力のディーゼルエンジンを搭載、さらに動力供給用に小型のガスタービンエンジンも搭載しており、万が一メインエンジンが停止した状態でも射撃を行うことを可能にしています
●「ZSU-23-4 シルカ」はソ連軍のみならず東側諸国、そして親ソ連国家へと広く配備が行われました
●1973年、第4次中東戦争が勃発、それまでイスラエル空軍は地上軍に対して有効な対地支援を行っていましたが、この戦争ではアラブ側に配備された「ZSU-23-4 シルカ」が対地支援を行うために低空で進入するイスラエル軍機に対して猛威を奮い、その多くを撃墜、もしくは撃破する戦果を挙げます
●また、ソ連軍のアフガニスタン侵攻の際には、「ZSU-23-4 シルカ」は高い発射速度による弾幕射撃によってゲリラ側に大きな被害を与え、最も恐れられる存在となりました
●「ZSU-23-4 シルカ」は、生産開始から度々改修を受けており、「ZSU-23-4M」は1973年に登場した改良型で、射撃管制装置をデジタル化、砲身の冷却装置を改良したことにより、これまで射撃は短時間のみに限られていたのに対して、一定の時間連続して射撃できるようになりました
●そして、1977に登場した「ZSU-23-4MZ」ではレーダーを新型へと変更、既存の「ZSU-23-4M」も多くが「ZSU-23-4MZ」仕様へと改修されています
●このように改良・発展を繰り返す「ZSU-23-4 シルカ」ですが、1基のレーダーで照準、追尾、索敵を行う都合上、単一目標に対応する能力しか持たず、その後に登場した西側の「ゲパルト」や「87式自走高射機関砲」に比べると旧式化が否めないのも事実です
●ソ連軍では「ZSU-23-4 シルカ」の後継として「2K22 ツングースカ」を開発、同車は対空機関砲と対空ミサイルとを搭載し、極めて高い防空能力を有しています
●しかし、 レーダーを増やすことやミサイルを併用することは、その分コストの上昇を招く結果となり、今やこのような最新の対空自走砲は主力戦車よりも調達コストが遙かに高い車両となってしまっています
●このため、「ZSU-23-4 シルカ」は一定の防空能力を擁する対空車両として継続運用が行われており、今後暫くの間その地位は揺るがないものと考えられているのです
【 「ZSU-23-4M/MZ シルカ 対空自走砲」のキット内容について 】
●このソ連軍の対空自走砲「ZSU-23-4M/MZ シルカ」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●新興メーカーながら冷戦後の公開情報や湾岸戦争で西側に捕獲された実車を調査して、豊富な情報に基づき「ZSU-23-4M/MZ シルカ」再現、パーツの細分化によりディテールを追求しながらも、スライド金型を使用した一体成型化やパーツ上に施された凹凸のモールドによる細部再現を軸として、現用車両らしい細やかで複雑な構造を再現した内容となっています
●「ZSU-23-4M シルカ」と「ZSU-23-4MZ シルカ」とを選択して作製することができます
・ 両車の違いは、レーダーの形状が変化している点のみとなります
●「ZSU-23-4 M/MZ シルカ」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●微妙な曲線形状となり側部にスポンソンを設けた「ZSU-23-4M/MZ シルカ」の砲塔形状を再現、ボルト、パネルライン、プレスラインなどを繊細かつ強弱を付けたモールドで再現しています
●「23mm機関砲 AZP-85」の砲身は一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して砲口を開口しています
・ 機関部は3パーツで構成
・ 冷却水用のパイプは1本ずつ個別にパーツ化
・ 砲身は任意の位置に固定できます
●砲塔は、上下に分割したパーツで構成
・ 機関砲の給弾装置を再現
・ 「給弾用ハッチ」は別パーツ化しており、ハッチを開いて給弾装置装置が見えている状態とすることができます
・ 側部のスポンソンは別パーツにて再現
・ 砲塔上部及び後部の「収納箱」は上下に分割したパーツで構成、ヒンジ類はエッチングパーツで再現します
・ 「光学照準器」はクリアパーツで再現、照準器の蓋は別パーツ化しており、開閉状態を選択できます
●車長キューポラは上下に分割したパーツで再現
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ペリスコープ」はクリアパーツで再現します
・ 「サーチライト」は3パーツで構成、閉じた状態となります
●レーダーは、前後方向に3分割、もしくは4分割したパーツで再現、別ブロック化したアーム部へと取り付けて完成させます
・ レーダーは、「ZSU-23-4 M」用と「ZSU-23-4 MZ」用の2種をセット、選択して作製します
・ アーム部は12パーツで構成
【 車体上部 】
●側面部分に多くのハッチを設けた「ZSU-23-4M/MZ シルカ」の車体上部レイアウトを再現、表面のボルト、特徴的なプレスラインなどを強弱を付けたモールドで再現しています
●車体上部は、一体成型のパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています
・ 側面の各ハッチは別パーツ化
・ 「操縦手ハッチ」は、内部構造も含めて8パーツで構成、開閉状態を選択できます
・ 操縦手用の「ペリスコープ」はクリアパーツで再現
・ 「エンジングリルカバー」は別パーツ化、車体上部にモールドしている「エンジングリル」と重ねることで立体的な構造を再現しています
・ 「エンジングリル」及び「後部グリル」のメッシュはエッチングパーツで再現
・ 前後の「フェンダー」はそれぞれ独立したパーツで再現、「マッドフラップ」を一体成型化しています
・ 「前照灯」は前後に分割したパーツで再現、前部のガラス部はクリアパーツで再現しています
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ 軟弱地脱出用の「丸太」は左右に分割したパーツで再現、固定具はプラパーツとなります
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の金属製ワイヤーで作製します
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ 「サスペンションアーム」は別パーツとなっています
・ 「ダンパー」は個別にパーツ化
・ 「起動輪」は前後方向に4分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで構成
【 履 帯 】
●履帯は、裏側のガイドが2枚となる「ZSU-23-4 シルカ」用のシングルピン履帯を再現しています
・ 履帯は、1枚ずつに分割した接着連結式にて再現
・ 各履板は、本体と裏側のガイド2枚の3パーツで構成
●エンジングリルのメッシュ、各部のヒンジなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「ZSU-23-4M/MZ シルカ」の塗装とマーキング 】
●「ZSU-23-4M/MZ シルカ」のマーキングとして、6種類の塗装例がカラー塗装図に記載されています
・ イラク軍所属車両
・ イラク軍所属車両
・ ソ連軍所属車両
・ 東ドイツ軍所属車両
・ ソ連軍所属車両
・ ロシア軍所属車両
●カラー塗装図の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
【 「ZSU-23-4M/MZ シルカ 対空自走砲」のパッケージ内容 】
・ ZSU-23-4 M/MZ シルカ(「ZSU-23-4 M シルカ」と「ZSU-23-4 MZ シルカ」とを選択可能) ×1
・ エッチングシート ×1
・ 銅製ワイヤー ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 完全新金型