GAZ-03-30 アンビュランス
「GAZ-03-30 アンビュランス (プラモデル) (ミニアート 1/35 WW2 ミリタリーミニチュア No.35160 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の野戦救急車「GAZ-03-30」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●軍用バス「GAZ-03-30」ベースの野戦救急車「GAZ-03-30」を再現、2列目以降の座席を撤去してベッドを配置、いかにも応急的にレイアウトした車両を再現した内容となっています
●「GAZ-AA」の派生型「GAZ-03-30(バス)」をベースとした野戦救急車型を再現しています
・ 「GAZ-AA」をベースとしたタイプとして野戦救急車「GAZ-55」が存在しますが、この野戦救急車「GAZ-03-30」はバスのボディをそのまま利用した車両です
●ミニアート社製「GAZ-03-30 Mod.1938」をベースに、野戦救急車「GAZ-03-30」を再現するために、座席の一部を省き、ベッドなどの新規パーツを追加したバリエーションキットです
【 「GAZ-03-30 野戦救急車」について 】
●1920年代のソビエト連邦は、ロシア革命後の混乱も影響して、アメリカやヨーロッパ諸国で起きたモータリゼーションの波に乗り遅れ、また、民間企業がないため自動車産業自体も存在しない状態となっていました
●しかし、広大な国土を持つソ連にとって自動車は輸送手段としてとても重要なものであり、当時関係が良好だったアメリカへと救いを求め、1929年にソ連とアメリカの「フォード・モーター」社との間で「ゴーリキー自動車工場(GAZ)」を設立します
●もちろん、ソ連独自に自動車を開発・生産する能力はなく、設備をアメリカから輸入し、生産車も自動車は「フォード・モーター」社の「フォード A」、トラックでは同社の「フォード AA」をコピー生産する方式を採っています
●「フォード AA」のGAZ版が「GAZ-AA」で、このトラックは大戦中に旧式化しながらも第2次世界大戦終わりまで生産が続けられ、ソ連軍の貴重なトラックとして広く運用が行われました
・ また、この「GAZ-AA」をベースとしたバス「GAZ-03-30」も開発され、16席の座席を持つこのバスは1950年代まで生産を継続、庶民の足として長い間親しまれています
●このバスの例にも見られるように、積載力のあるトラックは「物資」を輸送するだけでなく、「人」の移動手段としても頻繁に用いられており、兵士の移動にまつわるところには必ずといっていいほど「トラック」を見かけることができます
●前線までの限定的な運搬に限らず、戦場において負傷者を素早く収容、後送するのは戦争継続のために欠かせないことであり、各国の軍隊ではトラックをベースにした野戦救急車を積極的に開発、運用しました
●ソ連軍でも、各種野戦救急車を開発、「GAZ-AA」ベースの野戦救急車型が「GAZ-55」です
●この「GAZ-55」は、乗用車ベースに近いキャビン形状を持ち、野戦救急車としての収容力は満足いくものではありませんでした
●そこで、ソ連軍は広いキャビンを備えた「GAZ-03-30(バス)」に注目、この「GAZ-03-30」をそのまま利用した「GAZ-03-30 野戦救急車」を開発します
・ 野戦救急車「GAZ-03-30」の最前部にはドライバー用の座席を1席、その後ろの乗客用の座席1列を残して2列目以降を撤去、空いたスペースの両側にベッドを設置し収容スペースを確保、「GAZ-55」よりも多くの兵員を収容することができました
●野戦救急車「GAZ-03-30」は、余裕をもった兵員収容力を活かして負傷兵の介護に活躍、ソ連軍を陰で支えた車両の一つとして欠かせない存在となったのです
【 「GAZ-03-30 アンビュランス」のキット内容について 】
●このソ連軍の野戦救急車「GAZ-03-30」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツ構成とエッチングパーツにより、野戦救急車「GAZ-03-30」の細部再現に重きを置いた内容となっています
●野戦救急車「GAZ-03-30」は、「ボンネット」「キャビン」「エンジン」「シャーシ」の4ブロックで構成しています
【 ボンネット 】
●1920年代の設計をそのまま引き継いだクラシカルなボンネット形状を再現、側面のスリットは開口した状態となっており、フロントグリルは繊細なモールドでメッシュ状のパターンを再現しています
●ボンネットは、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ ボンネットは実車の構造に沿ったパーツ分割になっており、中央部から側面パネルを展開した状態とすることができます
・ 側面の「把手」「固定フック」などを別パーツ化
・ 「前部フェンダー」は、左右それぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「前照灯」は、本体とガラス部の2パーツで構成、ガラス部はクリアパーツで再現しています
【 キャビン 】
●「GAZ-03-30 軍用バス」をそのまま利用したキャビン形状を再現、前席を運転席のみとし後部にベッドを配置した車内のレイアウトも再現しています
●キャビンは各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「前部ドア」と「後部ドア」は別パーツ化しており、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 各「ウィンド」はクリアパーツで再現しています(後部ウィンドを含む)
●前部ウィンドは、枠の部分を成型色パーツ、ウィンド本体はクリアパーツで再現しています
・ ウィンド本体は開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 「ワイパー」は、動力部分を再現したプラパーツと、ブレード部分を再現したエッチングパーツで構成
・ ウィンド上部にバス用の行先表示板がそのまま残っている状態を再現、表示板のプレートと両脇に設置されたライトはクリアパーツで再現しています
●キャビン内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 運転席
・ メーターパネル
・ 各種レバー、ペダル
・ ハンドル
・ 後部座席(最前列のみ)
・ ベッド
・ 担架
・ 室内灯(クリアーパーツ)
など
【 エンジン 】
●エンジンは19パーツで構成、エンジン本体、「クラッチ」「トランスミッション」「冷却ファン」などを細かく再現しています
【 シャーシ 】
●細分化したパーツ構成でシャーシ構造を詳細に再現、タイヤは輪切り状に7分割したパーツ構成でトレッドパターンまでも再現しています
●シャーシのメインフレームは、縦方向のフレームと横方向のフレームとを組み合わせて作製します
・ 「リーフサスペンション」は一体成型のパーツで再現
・ 「デファレンシャル」はそれぞれ6パーツで再現しています
・ 前部の「ステアリングゲージ」は5パーツで再現
・ 前輪のステアリングは直進方向に固定した状態となっています
●タイヤは、ホイール部とタイヤゴムの部分とに分割したパーツ構成
・ タイヤゴムの部分は輪切り状に7分割しており、複雑な形状のトレッドパターンを再現しています
●各ウィンドと前照灯のガラス部、行先表示板などを再現するクリアパーツが付属
●ワイパー、ナンバープレートなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「GAZ-03-30 野戦救急車」の塗装とマーキング 】
●「GAZ-03-30」のマーキングとして、4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ ドイツ空軍捕獲車両 (東部戦線 / 1942年~1943年)
・ ソ連軍所属車両 (1941年~1943年)
・ ソ連軍所属車両 (ハルハ河 / 1939年夏)
・ ソ連軍所属車両 (1941年~1942年)
●説明書の塗装例に基づく、赤十字マーク、戦術マーク、車両番号、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
【 「GAZ-03-30 アンビュランス」のパッケージ内容 】
・ GAZ-03-30 野戦救急車 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型