ドイツ Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最終生産型 (マジックトラック仕様 特別版)
「ドイツ Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最終生産型 (マジックトラック仕様 特別版) (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-'45 Series No.6647MT )」です
●第2次世界大戦後期におけるドイツ軍の突撃砲「4号突撃砲」の「最後期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●「3号突撃砲G型」の穴埋めとして登場しながらも、成功作となり終戦時まで生産、運用された「4号突撃砲」の「最後期型」を再現、低いシルエットに「75mm砲」を搭載、そしてザウコプフ防盾、リモコン機銃を装備した特徴的なフォルムを再現した内容となっています
●本キットの「4号突撃砲」は
・ 縦置きの排気管を装備(偏向ノズルを装着した状態も製作可能)
・ 上部転輪は片側3組
・ 牽引ホールドは、側面装甲板から伸びたタイプ
・ ブレーキ点検ハッチの通気口用の装甲カバーを廃止
・ 上部にリモコン機銃を装備
・ シュルツェンはエッジ部分が丸みを帯び、上部のみで固定する方法に変更
という仕様となる、いわゆる「最後期型」を再現しています
●サイバーホビー社製「ドイツ Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最終生産型」に、接着連結式履帯「マジックトラック」を追加した限定バージョンです
・ 「ドイツ Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最終生産型」にセットされているDS素材のベルト式履帯も付属しています
【 「Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最後期型」について 】
●第2次世界大戦の初期、歩兵支援用として戦場に登場した「3号突撃砲」は、低いシルエットと強力な火力、そして厚い装甲で対戦車戦闘にも活躍、次第に本来の歩兵支援よりも対戦車戦闘を主任務とするようになっていきました
●「3号突撃砲F型」からは長砲身の「75mm砲 StuK40」を装備、対戦車能力を大きく向上させた「3号突撃砲」シリーズは戦車キラーとしてドイツ軍にとって欠かせない存在へと成長しました
●大戦中期になると連合軍機による爆撃が本格化、1943年9月には「3号突撃砲」の最終生産工場の「アルケット」社が爆撃により大きな被害を受け、当時生産していた「3号突撃砲G型」は大きく生産数を落としてしまいます
●この頃の「3号突撃砲G型」はドイツ軍の機甲戦力の重要な一翼を担っていたため、「3号突撃砲G型」の供給不足はドイツ軍に大きな衝撃を与え、その代替車両の模索が行われることとなりました
●代替車両の一つとして早々に計画が持ち上がったのが、「4号戦車」の車体に「3号突撃砲G型」の戦闘室を装着するというもので、当時「4号戦車」は主力戦車としてフル生産が行われており、「3号突撃砲」の車体となった「3号戦車」と「4号戦車」とは元々規格やパーツなどが統一化されていたため、実情に沿った現実的な計画として実行に移されることになります
●この計画は順調に進み、「4号突撃砲」として1943年9月の爆撃からわずか3ヶ月後の1943年末からは量産車の生産を開始しています
●「4号突撃砲」は、「4号戦車G型」の車体と「3号突撃砲G型」の戦闘室を結合、「4号戦車」の車体は「3号戦車」よりも長いために、戦闘室前面形状がフラットな「3号突撃砲G型」とは異なり、「4号突撃砲」では操縦席部分が前に突き出した形状となっています
●「4号突撃砲」の前面装甲は「80mm」にもなり、性能的には「3号突撃砲G型」とほぼ同等の能力を示しました
●もっとも、「4号突撃砲」とは別に開発が進められ、「4号突撃砲」の生産開始直後に登場した「4号駆逐戦車」では突撃砲をより対戦車戦闘に特化、避弾経始を考慮した車体形状で「4号突撃砲」よりも厚い防御力を有していましたが、「4号突撃砲」は既存の生産ラインがそのまま使用できるために生産性が高いという長所を持っていました
●部隊配備された「4号突撃砲」は、性能的には「3号突撃砲G型」と同等ながらも余裕を持った構造で将兵から高い評価を獲得、このため「3号突撃砲G型」の生産が回復した後も平行して生産が行われ、突撃砲部隊を初め、戦車部隊にも戦車の代わりとして配備されています
●「4号突撃砲」は代替兵器ながらも、1945年4月という終戦間際まで生産を継続、大戦末期においてはベルリン前面に展開する突撃砲部隊の主力車両としても用いられ、ドイツ軍最後の機甲兵力の一つとして奮戦したのでした
●なお、「4号突撃砲」は、ベースとなった「4号戦車」自体の型式の変遷と、戦訓、生産性の観点から細かな仕様変更が度々行われており、最後期型では、車体前後の牽引ホールドが車体側面板から伸びるプレート状に、上部の機銃を車内から操作できるリモコン機銃に、そして排気管が従来の横置き式から縦型へと変更(より最後期では偏向ノズルが付く)されているのが主な特徴となっています
【 「ドイツ Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最終生産型 (マジックトラック仕様 特別版)」のキット内容について 】
●このドイツ軍の突撃砲「4号突撃砲」の「最後期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ドラゴン社のディテール表現力により「4号突撃砲」の「最後期型」を再現、同社「4号戦車」シリーズのフォーマットに従い、細分化したパーツ構成で同車のディテール再現に重きを置いた内容となっています
●「4号突撃砲 最後期型」は、「戦闘室」「車体前部」「エンジンデッキ」「車体下部」「左右フェンダー」「左右シュルツェン」の8ブロックで構成しています
【 戦闘室 】
●戦闘室は「3号突撃砲G型」をベースとした「4号突撃砲」としての基本構造とディテールとを再現、車長キューポラ、リモコン機銃の構造を初め、天板部のネジ穴などのディテールを再現しています
●「48口径 75mm砲 StuK40」の砲身は、本体部分を一体成型のパーツで再現、先端部のマズルブレーキは3分割のパーツで、内部構造を再現しています
・ 「マズルブレーキ」は形状が若干異なる2種をセット、選択して使用します
・ 「ザウコプフ防盾」は一体成型のパーツで再現しています
・ 砲身後部は、「砲尾」「砲架」「照準装置」などを細かなパーツ分割により再現しています
・ 砲身は完成後も上下に可動させることができます
●戦闘室は、前面と天板、操縦席部分を除き一体成型のパーツで再現
・ 操縦席部分はボックス状に一体成型となったパーツで再現、装甲板の厚みも再現しています
・ 「操縦手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態が選択できます
・ 「ペリスコープ」はペリスコープ本体と上部のカバーとで構成、ペリスコープ本体はクリアパーツで再現しています
・ 「装填手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態が選択できます
・ 「Sマイン発射機」を別パーツ化しています
・ 戦闘室内部のスポンソン部に装備された「無線機」が付属
・ 簡易型の「トラベリングロック」は3パーツで構成
・ 側面の「予備履帯」は、列ごとに一体成型されたパーツと、ラックのみのパーツとをセット、選択して使用します
●車長キューポラは、本体と上部リング部、そして内側のエッチングパーツの3個のパーツで構成しています
・ 「ペリスコープ」は、クリアパーツにて再現
・ 「砲隊鏡」を再現したパーツが付属
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態が選択できます
・ また、「車長ハッチ」に存在する「砲隊鏡用の小ハッチ」も別パーツ化、開閉状態を選択できます
●リモコン機銃は、機銃本体、防盾、機銃架も含めて9パーツで構成しています
・ 装備する「MG34機関銃」は通常型を再現
【 車体前部 】
●車体前部は、一体成型のパーツで再現
・ 「点検用ハッチ」は別パーツ化、開閉状態が選択可能です
・ 「点検ハッチ」の「把手」は、コの字状とL字状の2種のパーツをセット、選択して使用します
・ 「予備履帯固定具」はプラパーツとエッチングパーツとをセット、選択して使用します
【 エンジンデッキ 】
●エンジンデッキは、本体と後部パネル、側面の吸気口とで構成しています
・ 側面には吸気口の蓋を固定するフックをモールドにて再現
【 フェンダー 】
●フェンダーは、フェンダー本体と前後のマッドフラップとの3パーツで構成
・ フェンダー裏面の支持架の一部も再現
・ 「吸気口の蓋」はエッチングパーツで再現しています
●フェンダー上の車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ 「車間表示灯」は箱型タイプと棒状タイプとをセット、選択して使用します
【 車体下部 】
●車体下部は、「4号突撃砲 最後期型」として牽引ホールドが側面板に一体成型となった状態を再現、3個タイプとなる上部転輪も再現しています
●車体下部はバスタブ式に一体成型となったパーツで再現
・ 前部パネルと後部パネルは別パーツとなっています
・ 「排気管」は各3パーツで構成、排気管内部にはフィンを再現しています
・ 「排気管」の上部に付く「偏向ノズル」のパーツをセット、装着の有無を選択できます
・ 各「サスペンションユニット」は4パーツで構成(全8ユニット)
・ 「上部転輪」は、鋼製タイプとなっており、3種類から選択します
・ 「誘導輪」は、パイプ式と鋳造式をセット、選択して使用します
・ 「下部転輪」は、前後に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツです
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分に「ハの字」の滑り止めパターンが付いた、「4号戦車」用の「後期型履帯」を再現しています
・ 履帯は、接着連結式履帯と、接着及び塗装が可能なDS素材によるベルト式履帯が付属、選択して使用します
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「3/4号戦車 後期型用履帯 (タイプA) (可動式)」がこれに対応しています
【 シュルツェン 】
●シュルツェンは、「4号突撃砲」の「最後期型」に見られた、エッジ部分を切り取った簡素な作りとなるタイプを再現、シュルツェン架は薄く成型しています
●シュルツェンはアルミ製パーツで再現
・ シュルツェンの固定具はパイプ状のプラパーツとエッチングパーツとで再現
●シュルツェン架は、縦方向のフレームと、車体とを繋ぐ横方向のステーとで構成
・ 各ステーは一体成型のパーツで再現
●砲隊鏡、ペリスコープなどを再現したクリアパーツが付属
●シュルツェン固定具、誘導輪の内側、キューポラの内部板、予備履帯固定具などを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「4号突撃砲 最後期型」の塗装とマーキング 】
●「4号突撃砲 最後期型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (東部戦線 / 1944年)
・ 所属不明 (西部戦線 / 1944年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「ドイツ Sd.Kfz.167 4号突撃砲 最終生産型 (マジックトラック仕様 特別版)」のパッケージ内容 】
・ 4号突撃砲 最後期型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ アルミシート ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●スポット生産品