ソビエト KV-7 自走砲 Mod.1941
「ソビエト KV-7 自走砲 Mod.1941 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.09503 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の試作自走砲「KV-7」の「ヴァリアント 1」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●主砲1門に副砲2門というユニークな武装を備えた試作自走砲「KV-7」の「ヴァリアント 1」を再現、「KV-1」の車体に3門の砲を並列に配置した、特異な姿を再現した内容となっています
●トランペッター社製「ソビエト軍 KV-1重戦車 1941年型」をベースに、「KV-7」を再現するために砲塔を省き、車体上部、フェンダー、戦闘室などを新規パーツに変更したバリエーションキットです
【 「ソビエト KV-7 自走砲 Mod.1941」のキット概要 】
●トランペッター製KVシリーズを踏襲して、ディテール再現を重視しながらも全体的にパーツ数を抑え、作りやすに配慮したパーツ構成
●主砲及び副砲の砲身は、一体成型のパーツで再現
●砲塔上部ハッチは開閉状態を選択可能
●前照灯のガラス部や尾灯はクリアパーツで再現
●履帯は「KV」用の重量型履帯を再現、前後の曲線部を1枚ずつに分割した一部連結式
●塗装例はソ連軍仕様1種
【 「KV-7 試作自走砲」について 】
●独ソ戦では、ドイツ軍、ソ連軍共に積極的に敵側の兵器に対する研究が行われ、その後の自軍の兵器開発にフィードバックさせるという方法が採られました
●ソ連軍が深く関心を寄せたのがドイツ軍の「突撃砲」であり、これは後に「SU-122」や「SU-85」などの自走砲として具現化しています
●「突撃砲」の最大の特徴が、砲塔を撤去して戦闘室に直接砲を載せることで、戦車よりも低コストながらより大きな砲を搭載することが可能というもので、これは装甲戦闘車両を多く必要とし、火力を重視するというソ連軍のドクトリンに沿うものでした
●1941年後期、ソ連軍は重戦車「KV-1」をベースとした「突撃砲」タイプの自走砲の開発を開始します
●ただし、当時搭載可能な戦車砲は、「KV-1」と同じ「ZiS-5 76mm戦車砲」しか存在しておらず、ソ連軍は火力の向上として、「ZiS-5 76mm戦車砲」1門と副砲として「20K 45mm戦車砲」を2門搭載したタイプと、「ZiS-5 76mm戦車砲」を2門搭載したタイプの2両を試作しました
●この試作車両は「KV-7」と制式名称を与えられ、副砲を搭載したタイプは「ヴァリアント 1」、主砲を2門装備したタイプは「ヴァリアント 2」と呼ばれています
●しかし、「KV-7」のような多砲身車両は、照準及び装填の煩雑さと重量の増加を招くだけであり、テストの結果も芳しくなく、実用性が低いとして量産は見送られました
●「KV-7」は、多砲塔戦車と共に夢見られた、多砲身戦車という戦車の一形態を具現化した車両でしたが、実用面をクリアすることができず、試作段階で終焉を迎えたのでした
【 「ソビエト KV-7 自走砲 Mod.1941」のキット内容について 】
●このソ連軍の試作自走砲「KV-7」の「ヴァリアント 1」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●トランペッター社の「KV-1」シリーズのフォーマットを踏襲して「KV-7」を再現、一体成型のパーツを多用しパーツ数を抑え、パーツ上に施したモールドを主体として「KV-7」のディテールを再現、同社のキットの中では作りやすさに配慮した内容となっています
・ トランペッター社の「KV-1」シリーズは、ディテール表現、作りやすさ、雰囲気など、同社のキットの中でも最良なものですが、当キットもその流れを汲んだ内容となっています
●「KV-7 ヴァリアント1」は、「戦闘室」「車体」の2ブロックで構成しています
【 戦闘室 】
●切り立った装甲板で囲んだ「KV-7」の戦闘室形状を再現、装甲板の切断面の荒れなどをモールドで再現しています
●「ZiS-5 76mm戦車砲」の砲身は、一体成型のパーツで再現、砲口を開口しています
・ 副砲の「20K 45mm戦車砲」の砲身も一体成型のパーツで再現、砲口を開口しています
・ 「防盾」は、前後方向に4分割したパーツで再現、「防盾」は固定した状態となります
●戦闘室は一体成型のパーツで再現しています
・ 「上部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ペリスコープ」を別パーツ化して再現
・ 「後部機銃」は、銃身、防盾、マウントの3パーツで再現
【 車 体 】
●「KV-1」をベースに車体中央部に戦闘室を設けた「KV-7」の車体レイアウトを再現、溶接跡や表面のボルトなどのディテールをエッジの立ったモールドで再現しています
●車体は、バスタブ状に一体成型となった車体下部パーツに、側面と後部パネル、車体上部の各パネル、フェンダーなどを取り付けて作製します
・ エンジンデッキの各「点検ハッチ」は別パーツ化しています
・ 車体前部の追加装甲はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「前方機銃」は、銃身、防盾、マウントの3パーツで再現
・ 「前照灯」は、本体とガラス部の2パーツで再現、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ 「吸気グリル」は独立したパーツで再現、異物混入防止ネットは繊細なモールドで再現しています
・ 「尾灯」はクリアパーツで再現
●フェンダーはそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
・ 「フェンダー支持架」を別パーツ化
・ フェンダー上の「雑具箱」は一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して側面などのディテールをモールドで再現しています
・ 「予備燃料タンク」は4パーツに分割したパーツで再現
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分をプラパーツ、ワイヤー本体は付属の銅製ワイヤーで作製します
●「KV-1」と同じ構造の走行装置を再現しています
・ 「サスペンションアーム」「ダンパー」を別パーツ化
・ 「起動輪」は、前後方向に4分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現
【 履 帯 】
●履帯は、各履板にセンターガイドが付いた「KV」用の「重量型履帯」を再現しています
・ 履帯は、一部連結式となっており、上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつに分割したパーツで構成しています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「KV-1/2型戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
●前照灯のガラス部や尾灯を再現したクリアパーツが付属
【 「KV-7 ヴァリアント 1」の塗装 】
●カラー塗装図には、「KV-7 ヴァリアント 1」のソ連軍仕様となる1種類の塗装例が記載されています
●「ソビエト KV-7 自走砲 Mod.1941」の完成時のサイズ
・ 全長 : 197mm
●パーツ数 : 250点以上
【 「ソビエト KV-7 自走砲 Mod.1941」のパッケージ内容 】
・ KV-7 ヴァリアント 1 試作自走砲 ×1
・ 銅製ワイヤー ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2016年 一部新金型