ロシア ZSU-57-2 対空自走砲 スパルカ
「ロシア ZSU-57-2 対空自走砲 スパルカ (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05559 )」です
●冷戦時代初期に登場した、ソ連軍の対空自走砲「ZSU-57-2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●大口径、57mm機関砲を2門搭載した火力をもって、対空戦闘よりも対地攻撃に活躍した対空自走砲「ZSU-57-2」を再現、「T-54」をベースとした車体に長砲身砲を装備した、迫力あるフォルムを再現した内容となっています
【 「ロシア ZSU-57-2 対空自走砲 スパルカ」のキット概要 】
●トランペッター社のスタンダードなフォーマット、車体の主要部は一体成型化したパーツ、ディテールに関しては細分化したパーツとエッチングを交えて再現
●機関砲や砲架、そして床面一杯に並んだ砲弾など、オープントップ式の砲塔内部も詳細に再現
●砲身は任意の角度での固定可能
●操縦手ハッチは開閉状態を選択可能
●エンジングリルの異物混入防止ネット、バスケットのメッシュなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は「T-54/55」用のシングルピン履帯、履板1枚ごとに分割したプラスチック製の接着連結式
●塗装例はソ連軍仕様などの3種、車両番号などを再現したデカールが付属
【 「ZSU-57-2 対空戦車」について 】
●第2次世界大戦時のドイツ軍は様々な口径の機関砲を開発し、対空用兵器として運用しましたが、より強力な機関砲として大戦末期に開発を進めていたのが「Gerat58 55mm機関砲」です (Greatのaはウムラウト付)
●この「Gerat58 55mm機関砲」の開発はかなり進んでいましたが、結局大戦中に間に合わず、これをソ連軍が引き継ぎ発展型として完成させたのが「S-60 57mm機関砲」です
●この「S-60 57mm機関砲」は優れた性能を持ち、東側諸国で広く運用、特に「ベトナム戦争」時には北ベトナム軍が多用し、アメリカ軍のヘリコプターにとって最大の脅威となりました
●ソ連軍では1950年代に「S-60 57mm機関砲」の自走化を進め、「T-54」を車体ベースとした対空自走砲として1955年に誕生したのが「ZSU-57-2」です
●対空自走砲「ZSU-57-2」は、砲塔に2門の「S-60 57mm機関砲」を搭載、機関砲自体が大きく、視界も確保する必要があるため砲塔はオープントップとなっています
●1950年代当時は、地上兵器ではまだレーダーと砲とをリンクさせる技術が確立していなかったため、「ZSU-57-2」はレーダーを装備しておらず、目視で照準を行っていました
●車体は「T-54」を利用していましたが、装甲厚は115mmに増し、転輪も1組を減らし、片側4組となりました
●この「ZSU-57-2」は、当時としては極めて強力な対空自走砲でしたが、ジェット機に対抗するには目視照準では追いつくことができず、さらに大型の機関砲を2門装備したことから、砲塔の旋回スピードが遅いという欠点もあります
●さらに、1960年代に入ると対空砲自体がレーダーとリンクさせた射撃機能を持つようになり、「ZSU-57-2」は機能的に旧式化、後継の「ZSU-23-4」が登場すると「ZSU-57-2」は急速に退役させられていきます
●しかし、「S-60 57mm機関砲」がベトナム戦争で活躍したように、ローテク兵器である「ZSU-57-2」を運用したい国々は世界中に存在していました
●特に、「ZSU-57-2」が装備する「S-60 57mm機関砲」は、大口径弾による破壊力の大きさと、高い初速、そして「APDS弾」を使用した場合は1000mの距離で100mm厚程度の装甲板を撃ち抜く装甲貫通能力をも持ち、ジェット機には対抗できなくても回転翼機や対地目標には絶大な効果を発揮することができました
●ソ連軍から退役した「ZSU-57-2」は、世界中の各国に広く供与もしくは輸出が行われ、アフガニスタンやユーゴスラビアなどでは本来の対空戦闘ではなく、対地戦闘で活躍、中小国を中心に現在においても第一線での運用が続いているのです
【 「ロシア ZSU-57-2 対空自走砲 スパルカ」のキット内容について 】
●このソ連軍の対空自走砲「ZSU-57-2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●砲塔や車体の主要部分には一体成型のパーツを多用しながらも、車体上の細かなディテールは細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で、対空自走砲「ZSU-57-2」を再現した内容となっています
●砲塔内部を再現、機関砲や砲架の複雑な構造だけではなく、砲塔床面のラック上にズラリと並んだ多くの砲弾も再現しています
●「ZSU-57-2」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●大口径の機関砲を2門装備した、巨大ながらオープントップ式の「ZSU-57-2」の砲塔を再現、溶接跡やパネルライン、表面上のボルトなどを強弱を付けたモールドで再現しています
●「S-60 57mm機関砲」の砲身は、一体成型のパーツで再現、砲口は開口しています
・ マズルブレーキの側面の穴は凹んだ状態となっており、ドリルでヌケた状態に開口して完成させます
・ 機関部は、「揺架」を含めて左右に分割したパーツと先端部の3パーツで再現
・ 「防盾」は一体成型のパーツで再現しています
・ 「砲弾トレー」も一体成型のパーツで再現
・ 「砲架」は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「砲架」上部の「照準装置」は、25個に分割したパーツで複雑な構造を再現
・ 「操作ハンドル」などをパーツ化して再現
●砲塔は、上下に分割したパーツで再現
・ 砲塔各部の「吊り下げフック」「手摺り」を別パーツ化、「フック」はエッチングパーツで再現しています
・ 「アンテナマウント」は砲塔パーツ上のモールドで再現、「アンテナ」は一体成型のパーツで再現しています
・ 「砲塔バスケット」は一体成型のパーツで再現
・ 砲塔内部の「ラック」はエッチングパーツで再現
・ 「座席」は各3パーツで再現
・ 「砲塔旋回装置」や「旋回ハンドル」などを別パーツ化して再現
・ 砲塔内部の「砲弾ラック」は、ベースと固定フレームで再現しており、4発分を一体成型した砲弾パーツを挟み込んで作製します
・ 後部の「バスケット」は、フレーム部分はプラスチック製パーツ、メッシュはエッチングパーツで再現しています
【 車体上部 】
●「T-54」をベースとしながも仕様の異なる「ZSU-57-2」の車体上部レイアウトを再現、装甲厚の変化により変更された溶接跡の位置や大きさ、エンジンデッキ部分の各ボルトやパネルラインなどを強弱を付けたモールドで再現しています
●車体上部は、フェンダーを含めて一体成型のパーツで再現
・ 「操縦手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ペリスコープ」は、ペリスコープ本体と蓋の2パーツで再現
・ 「前部マッドフラップ」の「ヒンジ」はモールドにて再現、「跳ね上げフレーム」は別パーツ化して再現しています
・ 「フェンダー支持架」は個別にパーツ化しています
・ 「前照灯」は、前後に分割したパーツで再現
・ 「前照灯」の「ライトガード」は、左右のフレームのパーツに中央フレームを取り付けて作製します
・ 「赤外線ライト」は前後に分割したパーツで再現
・ 「赤外線ライト」の保護カバーは、各パネルを貼り合わせて作製します
・ 「補助燃料タンク」「雑具箱」は上下に分割したパーツで再現
・ 「車幅灯」「牽引フック」などを別パーツ化して再現
・ エンジングリルは枠の部分はプラスチック製パーツ、異物混入防止ネットはエッチングパーツで再現しています
・ 「車載工具類」は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の金属製ワイヤーを使用して作製します
・ 車体後部に装備する、軟弱地脱出用の「丸太」が付属
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化しています
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現、「転輪」のハブキャップは別パーツとなっっています
【 履 帯 】
●履帯は、表面部分に5つの凹みがある「T-54/55」及び「T-62」用のシングルピン式履帯を再現しています
・ 履帯は、履板1枚ずつで分割したプラスチック製の接着連結式となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「T55戦車用履帯 (可動式)」がこれに対応しています
●エンジングリルの異物混入防止ネット、バスケットのメッシュ、砲塔のフックなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「ZSU-57-2」の塗装とマーキング 】
●「ZSU-57-2」のマーキングとして、3種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、親衛マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「ソビエト軍 ZSU-57-2 対空自走砲 スパルカ」の完成時のサイズ
・ 全長 : 286.6mm
・ 全幅 : 95mm
●全パーツ数 : 540点以上
【 「ソビエト軍 ZSU-57-2 対空自走砲 スパルカ」のパッケージ内容 】
・ ZSU-57-2 対空自走砲 ×1
・ エッチングシート ×1
・ 銅製ワイヤー ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2016年 完全新金型 (履帯を除く)