アメリカの航空母艦 日本空母とアメリカ空母:その技術的差異
「アメリカの航空母艦 日本空母とアメリカ空母:その技術的差異 (本) (大日本絵画 船舶関連書籍 No.23193 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ海軍の航空母艦を、各部位ごとにクローズアップしたイラストを交えて解説した資料集です
●日本海軍と死闘を繰り広げながらも資料に恵まれていなかったアメリカ海軍の航空母艦を部位と細部ごとに分けて詳しく解説、イラストを交えることで分かりやすく、そして構造などを多角的に把握することができ、アメリカ海軍の航空母艦の総括的な資料として役立つ内容となっています
【 「アメリカの航空母艦 日本空母とアメリカ空母:その技術的差異」の概要 】
●第1次世界大戦後、アメリカ海軍と日本海軍とは同じように軍備の整備と拡張を行い、その道程も似ていました
●両海軍は、世界的に見ても特異な海軍であり、第2次世界大戦時には世界で最も強力な空母機動部隊を備えるようになりました
●ただ、航空母艦は1920年代の初め頃から水上戦力に加わるようになった新しい艦種であり、世界の各国の海軍ではかなり手探りの状態で建造及び運用が進められていました
●航空母艦の保有数がもっとも多かったのはイギリス海軍でしたが、ヨーロッパ方面では航空母艦を集中して運用する必然性がほとんどなく、航空母艦は艦隊に随伴して、艦隊に航空戦力を加える役割に終始しています
●これに対し、アメリカ海軍と日本海軍は航空母艦をこのような補助艦艇として捉えるのではなく、1930年代中頃からは独立運用を前提とした戦力として捉え、航空母艦の建造を優先するようになり、アメリカ海軍では「ヨークタウン級」、日本海軍では「蒼龍型」で航空母艦の雛形を完成、この2種の航空母艦は他国の海軍では真似の出来ない、極めて強力な艦となりました
●その後、アメリカ海軍は「エセックス級」、日本海軍は「翔鶴型」を建造、これらの艦は「ヨークタウン級」「蒼龍型」の拡大発展型に相当し、第2次世界大戦時の航空母艦としての一つの完成形に到達しています
●もちろん、このようなアメリカ海軍と日本海軍の航空母艦の発展は、互いに情報をやり取りしていた訳ではなく、独自の技術と実際の運用の蓄積から生み出されたもので、航空母艦の運用面での思想は似ていたものの、実際の構造はかなり異なっているのも事実です
●日本人にとって、日本海軍が建造した航空母艦に関する資料は多数存在し、それも最新の考証によって謎が一つずつ明かされるようになりました
●それに対して、アメリカ海軍の航空母艦に関しては、国内の資料は極めて乏しく、特に細かな仕様に関しては、余程に詳しい人で無い限り、分からないのが現状です
●本書「アメリカの航空母艦 日本空母とアメリカ空母:その技術的差異」は、このアメリカ海軍の航空母艦を詳細に解説、各航空母艦の構造や細部の仕様をイラストを交えて詳しく、そして分かりやすく解剖しています
●収録している艦は、正規空母だけではなく、小空母や護衛空母も掲載
●アメリカの航空母艦各艦を部位ごとに分けて詳しく解説、構造や仕様の変遷もしっかりと押さえています
●兵装では、両用砲や高角砲、機銃だけではなく、アメリカ海軍艦艇特有のレーダーや、射撃指揮装置などの電子装備も収録、レーダーに関しては「CXAM-1」や「SC-1」など各タイプごとに分けて解説しています
●日本海軍の航空母艦と熾烈な戦いを行いながらも、その詳細が今一つ分からなかったアメリカ海軍の航空母艦、一つ一つのパーツの意味を知り、その機能を把握できる資料として、艦船模型を作る際には欠かせない必携の一冊となっています
【 「アメリカの航空母艦 日本空母とアメリカ空母:その技術的差異」の内容目次 】
■はじめに
・ 本書について
・ 航空母艦前史
・ 艦種記号と艦番号
■空母のタイプ別プロフィル
・ ラングレイ
・ レキシントン級
・ レンジャー
・ ヨークタウン級
・ ワスプ
・ エセックス級
・ インデペンデンス級
・ ロングアイランド、チャージャー、ボーグ級 / プリンスウィリアム級
・ サンガモン級
・ カサブランカ級
・ コメンスメントベイ級
・ サイパン級
・ ミッドウェイ級
■航空母艦の建造過程による分類と建造後の改造
・ 最初から空母として建造されたもの
・ 主力艦から改造されたもの
・ 巡洋艦からの改造されたもの
・ 補助艦艇からの改造されたもの
・ 貨物船からの改造されたもの
■船体
●アメリカ空母の特徴(日本空母との比較)
・ バルバスバウ
・ 開放格納庫
・ ギャラリーデッキ
・ 直立煙突
・ 大型艦橋構造物
・ カタパルト
・ 水圧式エレベーター
・ 舷外エレベーター
・ 揚爆弾筒(爆弾用エレベーター)
●船体形状
・ ラングレイの船体
・ レキシントン級の船体
・ レンジャーの船体
・ ヨークタウン級の船体
・ ワスプの船体
・ エセックス級の船体
・ インデペンデンス級の船体
・ ボーグ級/チャージャー/プリンスウィリアムの船体
・ サンガモン級の船体
・ カサブランカ級の船体
●構造上の特徴
・ 直線の多用
・ 工事の簡易化
●ガソリンタンク
・ レキシントン級のガソリンタンク
・ レンジャーのガソリンタンク
・ ヨークタウン級、ワスプの ガソリンタンク
・ エセックス級のガソリンタンク
・ 舷外ガソリンタンク
・ ガソリン給油ステーション
・ 日英空母のガソリンタンク
●防御
・ 戦艦・巡洋戦艦改造空母の水雷防御
・ レンジャー、ワスプの水雷防御
・ ヨークタウン級の水雷防御
・ エセックス級の水雷防御
・ 直接防御
・ 重量比較
●ダメージコントロール
・ 消火装置
・ 泡沫消火器
・ 二酸化炭素発生装置
・ 応急処理 (ダメージコントロール)
・ 弾薬庫と爆弾用エレベーター
●アメリカ空母の迷彩
・ 総論
・ 開戦時の迷彩塗装
・ 1942年前半の塗装
・ 1942年後半の塗装
・ 1943年の塗装
・ 1943年6月の訓令
・ 1944年の塗装
・ エセックス級の塗装
・ インデペンデンス級の塗装
・ ボーグ級の塗装
・ カサブランカ級の塗装
・ サンガモン級の塗装
・ コメンスメントベイ級の塗装
・ 1945年3月の塗装
■甲板
●甲板
・ 前部甲板
・ 後部甲板
・ 甲板艤装品
●飛行甲板
・ 飛行甲板の構造
・ 木甲板
・ ギャラリーデッキ
・ キャットウォーク
・ 支柱
・ 搭乗員控室
・ 各空母の飛行甲板詳細
●エレベーター
・ 空母のエレベーター
・ 米空母のエレベーター
・ エセックス級の舷外エレベーター
・ ワスプの舷外エレベーター
・ 日本空母のエレベーター
・ 英空母のリフト
●飛行甲板の諸装置
・ 遮風柵
・ 係止装置
・ カタパルト
・ 着艦制動索
・ 滑走制止索
・ 墜落防止装置
・ 着艦誘導
・ 飛行機用舷外張り出し
●飛行甲板の塗装とマーキング
・ 飛行甲板の塗装
・ 艦名表記
・ 艦番号
・ ガイドライン
●格納庫
■艦橋
●アメリカの空母の艦橋
●艦橋の種類
・ レキシントン級の艦橋
・ レンジャーの艦橋
・ ヨークタウン級の艦橋
・ ワスプの艦橋
・ エセックス級の艦橋
・ インデペンデンス級の艦橋
・ 護衛空母の艦橋
●CIC(Combat Information Center)
■推進機関とボイラー
●推進機関
・ レキシントン級の推進機関
・ レンジャーの推進機関
・ ヨークタウン級の推進機関
・ ワスプの推進機関
・ エセックス級の推進機関
・ 護衛空母の推進機関
●ボイラー
・ 機関配置
・ レキシントン級の機関配置
・ レンジャーの機関配置
・ ヨークタウン級の機関配置
・ ワスプの機関配置
・ エセックス級の機関配置
・ インデペンデンス/サイパン級の機関配置
・ 護衛空母の機関配置
●煙突
・ 缶室給気路
●推進軸と舵
■通信・電子兵器
●マスト
・ 信号マスト
・ 無線マスト
・ レーダープラットホーム
●電子兵器
・ 開発
・ 対空見張り用レーダー
・ 対水上見張り用レーダー
・ 射撃用レーダー
・ IFF(敵味方識別)アンテナ
・ Ecm/ESM (electronic counter measure/electronic support measure)
■対空火器と火器管制
●日米の対空火器
●平射砲
・ 20.3cm砲
・ 12.7cm平射砲
●高角砲
・ 12.7cm 25口径 単装砲
・ 12.7cm 38口径砲
●機銃
・ 28mm4連装・12.7mm単装機銃
・ 20mm単装機銃
・ 40mm機銃
・ 実戦における対空火力比較
●高射装置
●機銃射撃装置
■艦載艇
●空母に搭載した艦載艇の種類
・ モーターボート
・ モーターランチ
・ 艦載艇の格納要領
・ 救命筏、フローターズネット
■艦上機
●戦闘機
・ ブリュースター F2A-3 バッファロー
・ グラマン F4F-4(FM) ワイルドキャット
・ グラマン F6F ヘルキャット
・ ヴォート F4U-4 コルセア
●攻撃機
・ ダグラス TBD-1 デバステーター
・ ダグラス SBD-5 ドーントレス
・ グラマン TBF/M アベンジャー
・ カーチス SB2C-5 ヘルダイバー
■ヨークタウンの被害検証
・ 第1次攻撃隊による被害
・ 第2次攻撃隊による被害
・ 潜水艦伊168による被害
【 「アメリカの航空母艦 日本空母とアメリカ空母:その技術的差異」の奥付 】
●版型 : A4版 / ソフトカバー
●全160ページ
●著者 : 平野鉄雄
●発行日 : 2016年9月22日
●ISBNコード : 9784499231930