SU-122 初期生産型
「SU-122 初期生産型 (プラモデル) (ミニアート 1/35 WW2 ミリタリーミニチュア No.35181 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の自走砲「SU-122」の「初期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「T-34」をベースとしたソ連軍初の本格的な自走砲「SU-122」を再現、「T-34」譲りの傾斜装甲を多用し、駐退復座装置の装甲カバーが大きく突き出した、迫力あるフォルムを再現した内容となっています
●ミニアート社製「SU-122 初期生産型 フルインテリア」をベースとして、「初期型」を再現するために、戦闘室天板などを新規パーツへと変更、車体内部パーツを大幅に省いたバリエーションキットです
・ 「SU-122 初期生産型 フルインテリア」ではエンジンルームを含めて車体内部を詳細に再現していましたが、本キットでは乗員ハッチから見える範囲程度に抑えています
・ 「極初期型」を再現した「SU-122 初期生産型 フルインテリア」とは、戦闘室天板の視察口部分の形状や、「初期型」になると駐退器カバー前面に追加装甲を装着しているなど、細部の仕様が異なっています
【 「SU-122 初期生産型」のキット概要 】
●細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で、細部再現に重きを置いた内容
●ただし、エッチングパーツで再現している部分をモールドで再現したパーツも付属、組みやすさにもある程度配慮
●乗員ハッチから見える範囲の戦闘室内部を再現
●各乗員用ハッチは開閉状態を選択可能
●前照灯のガラス部などを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルの異物混入防止ネットなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は「M42履帯」、履板1枚1枚をはめ込んで繋げるプラスチック製の連結可動式
●塗装例はソ連軍仕様4種、国籍マークや車体番号などを再現したデカールが付属
【 「SU-122 自走砲」について 】
●ソ連軍は1920年代後半から、戦車戦力の整備を推し進め、1930年代の中頃には世界一の戦車保有台数を有する戦車大国となりました
●また、ソ連軍はロシア帝政時代から砲兵火力を重視しており、戦車数を確保した1930年代中頃から大口径の砲を搭載した火力支援用の戦車の研究と開発を行っています
●この火力支援用の戦車として、機甲科が管轄する「AT(砲戦車)」と、砲兵科が管轄する「SU(自走砲)」の2車種があり、軽戦車「T-26」や「BT戦車」をベースとした「AT」や「SU」が製造されました
●ただし、軽戦車をベースとしたこれらの「AT」や「SU」には、大口径の火砲と言っても「76mm砲」クラスの砲しか搭載することができず、実用面でもあまり高い評価は得られなかったため、どの車両も少数生産に終わっています
●1941年、独ソ戦が開戦すると、独ソ両軍はそれぞれ相手国の装備を積極的に研究、ソ連軍が最も深い関心を寄せたのがドイツ軍の「3号突撃砲」でした
●「3号突撃砲」は、砲塔を撤去して戦闘室を設置、そこに直接火砲を装備することで、車高を低く抑えながら戦車よりも大きな口径の火砲を搭載することが可能で、また、生産コストは戦車よりも低いという長所がありました
●実戦において「3号突撃砲」と対峙したソ連軍は、「突撃砲」の有用性を認め、自軍の自走砲の研究をさらに進めます
・ 1930年代から続けてきた研究も下敷きにして、ソ連軍は極めて短期間で自走砲を開発、量産化することに成功しています
●「SU-122」は、1942年10月に正式な開発命令が下り、その1ヵ月後の11月には早くも試作車が完成、制式採用され、1942年末には量産を始めます
●「SU-122」は、「T-34」の車体をベースに、「M-30 122mm榴弾砲」を車載化した「M-30S 122mm榴弾砲」を搭載、分離装薬による発射速度の遅さや、遠距離における命中精度の低さなどの欠点はありましたが、大きな火力を有していました
●最前線に投入される自走砲であるものの、最大装甲厚は45mmしかなく、充分な防御力を持っていませんでしたが、傾斜装甲を多用した車体構造は、装甲厚以上の防御力を備えていました
●また、「SU-122」は「T-34」譲りの高い機動力を有していたため、ドイツ軍にとって侮りがたい相手となりました
●「SU-122」の生産開始から3ヵ月後の1943年3月には、より大口径の火砲を搭載した「SU-152」の生産を開始、極めて強力な火砲を搭載する「SU-152」の登場により「SU-122」は影が薄くなってしまったのも事実です
●もっとも「SU-122」は、「SU-152」よりも生産コストが低くて、運用も行いやすく、また、機動性も高いことから、汎用性に優れた自走砲として高い評価を獲得、1000両以上が生産されたと言われ、ソ連軍の勝利に大きく貢献したのです
【 「SU-122 初期生産型」のキット内容について 】
●このソ連軍の自走砲「SU-122」の「初期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で、「SU-122」の細部再現に重きを置いた内容となっています
●戦闘室内部を再現、詳細に内部を再現した「SU-122 初期生産型 フルインテリア」よりも概略化していますが、乗員ハッチから見える範囲を過不足なく再現しています
●「SU-122」は、「砲」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 】
●「M-30S 122mm榴弾砲」の砲身は一体成型のパーツで再現
・ 「駐退復座装置カバー」は、左右に分割したパーツで再現、前面パネルは別パーツです
・前面パネルに装着する「追加装甲」は独立したパーツで再現
・ 「防盾」は一体成型のパーツで再現
【 車体上部 】
●車体上部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「操縦手ハッチ」「上部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ベンチレーター」「ペリスコープ」「アンテナマウント」などを別パーツ化して再現
・ 天板の視察装置は天板パーツに一体成型化、「視察ハッチ」は別パーツ化しています
・ 「前照灯」は本体とガラス部に分割したパーツで再現、ガラス部はクリアパーツとなっています
・ 「前照灯」の取り付け基部はエッチングパーツで再現
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ フェンダー上の「グローサー」は、1枚ずつ個別にパーツ化、固定バンドはエッチングパーツで再現
●エンジンデッキは、各ブロックごとにパーツ化して再現
・ 側面のエンジングリルは別パーツ化しています
・ 後部のエンジングリルはプラパーツと、グリル部のみをエッチングパーツで再現したパーツとをセット、選択して使用します
・ 「予備燃料タンク」は上下に分割したパーツで再現、「把手」は別パーツとなっています
・ 「予備燃料タンク」は、固定バンドを一体成型化したパーツと、固定バンドをエッチングパーツで再現するパーツの2種をセット、選択して使用します
●戦闘室内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 各座席
・ ペリスコープ
・ 砲尾
・ 砲架
・ 照準器
・ 操作ハンドル
・ クリスティーサスペンション
など
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化
・ 「起動輪」は前後に分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツとなっています
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は、内蔵させるリング状のパーツのみを接着することで、可動させることができます
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分にワッフル状の滑り止めパターンが付いた「T-34」用の「M42」履帯を再現しています
・ 履帯は、1枚ずつに分割した連結可動式となっています
・ 各履板には、ダボとダボ穴が付いており、パチパチを嵌め込むことで繋いで行きます
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「T34用履帯 M42型 (可動式)」がこれに対応しています
●前照灯のガラス部やペリスコープなどを再現したクリアパーツが付属
●予備燃料タンクやグローサーの固定バンド、エンジングリルの異物混入防止ネットなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「SU-122 自走砲」の塗装とマーキング 】
●「SU-122」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる4種類の塗装例がカラーで説明書に記載されています
・ パーソナルネーム 「Frunze」 (ブリヤンスク方面 / 1943年夏)
・ 第4戦車軍 (ブリヤンスク方面 / 1943年8月)
・ スローガン 「Death to Hitler」 (スヴェルドロフスク / 1943年)
・ 第1434自走砲連隊 「909」 (レニングラード / 1943年12月)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号、パーソナルネーム、スローガンなどを再現したデカールが付属しています
【 「SU-122 初期生産型」のパッケージ内容 】
・ SU-122 自走砲 初期型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型