SU-85 Mod.1943 中期生産型 フルインテリア
「SU-85 Mod.1943 中期生産型 フルインテリア (プラモデル) (ミニアート 1/35 WW2 ミリタリーミニチュア No.35187 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の自走砲「SU-85」の「中期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ドイツ軍の重量級戦闘車両に対抗するため、「SU-122」をベースに「85mm砲」を搭載した「SU-85」の「中期型」を再現、 ドイツ軍の駆逐戦車を彷彿させるマッシブなフォルムを再現した内容となっています
●ミニアート社製「SU-122 初期生産型 フルインテリア」をベースとして、「SU-85」を再現するために、主砲、砲尾、戦闘室、内装の一部を新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「SU-85 Mod.1943 中期生産型 フルインテリア」のキット概要 】
●細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で、細部再現に重きを置いた内容
●ただし、エッチングパーツで再現している部分をモールドで再現したパーツも付属、組みやすさにもある程度配慮
●エンジンルームを含めた車体内部を詳細に再現
●各乗員用ハッチは開閉状態を選択可能
●前照灯のガラス部などを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルの異物混入防止ネットなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は「M42履帯」、履板1枚1枚をはめ込んで繋げるプラスチック製の連結可動式
●塗装例はソ連軍仕様2種、車両番号やパーソナルネームなどを再現したデカールが付属
【 「SU-85」について 】
●独ソ戦が開戦すると、ドイツ軍とソ連軍の新鋭戦車同士による激戦が繰り広げられ、両軍は戦車能力の向上に尽力することになります
●ソ連軍は緒戦において多くの戦車を失いましたが、「T-34」や「KV-1」などの革新的な戦車は優勢なドイツ軍相手に善戦、戦力が整い、乗員のレベルも向上すると、これらの戦車はドイツ軍にとって極めて厄介な脅威となりました
●「T-34」や「KV-1」は、運用面では様々な問題点を抱えていましたが、スペック上ではドイツ軍戦車を凌駕しており、大戦中期まで個々の性能の優位は揺るぎませんでした
●1942年末、ドイツ軍は重戦車「タイガー1」を実戦に投入、戦車キラーとして猛威を奮っていた88mm高射砲を車載化した主砲「KwK36 88mm戦車砲」を装備した「タイガー1」はソ連軍戦車をアウトレンジで撃破することが可能でした
●また、「タイガー1」の前面装甲厚は100mmと強靭な防御力を誇り、ソ連軍の「T-34」や「KV-1」が装備する76.2mm砲では余程の近距離でなければ装甲を貫通することができませんでした
●自軍の戦車を遥かに凌駕する性能を持つ「タイガー1」の出現に、ソ連軍は危機感を高め、当時開発したばかりの自走砲「SU-122」に救いを求めることになります
●「SU-122」は大口径の榴弾砲が持つ炸薬の大きさで、たとえ装甲を貫通できなくとも命中すれば大きな損害を与えることができましたが、短砲身で低初速の榴弾砲は、弾道性能の点から見ると戦車戦に不向きで、交戦距離が遠くなればなるほど、彼我の能力の差が開く一方となります
●そこでソ連軍は、初速が速く、装甲貫通能力も高い「52K 85mm高射砲」に着目、車載化した「D-5T 85mm戦車砲」を開発し、これを「SU-122」の車体に装備した「SU-85」を開発します
●もっとも、「D-5T 85mm戦車砲」はそのままでは「SU-122」の車体に載せることができず、新型の砲架や車体の改修、そして「D-5T 85mm戦車砲」の重戦車「KV-85」への搭載など「SU-85」の戦力化に手間取り、実戦への投入は1943年9月からとなりました
●「SU-85」が搭載した「D-5T 85mm戦車砲」は、ドイツ軍の「KwK36 88mm戦車砲」の能力には及びませんでしたが、装甲貫通能力は従来の76.2mm砲よりも大きく向上、対戦車戦闘で大きな働きを見せました
●1944年に入ると「T-34」自体に「D-5T 85mm戦車砲」や「ZiS-53 85mm戦車砲」を搭載した「T-34/85」が登場、同じ威力を持った戦車が主力になることで、「SU-85」の存在意義がは徐々に薄れていきます
●1944年7月には「SU-85」の生産は一旦終了になりますが、後継の「SU-100」の主砲の供給が間に合わず、「SU-100」の車体に「D-5T 85mm戦車砲」を搭載した「SU-85M」の生産が行われています
●「SU-85」はソ連軍の分類では自走砲になりますが、実質的には駆逐戦車として用いられ、ドイツ軍の重量級の戦闘車両相手に活躍を果たしたのです
【 「SU-85 Mod.1943 中期生産型 フルインテリア」のキット内容について 】
●このソ連軍の自走砲「SU-85」の「中期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で、「SU-85」の細部再現に重きを置いた内容となっています
・ 「SU-85」は「T-34」と同様に、車体外側のディテールはあまり多くなく、キットのパーツは車体外側よりも車体内部の方が多くを占めていることから、車体内部の再現に重きを置いた内容とも言えます
●エンジンルームを含めて車体内部を詳細に再現、戦闘室周囲の各砲弾ラックや搭載する砲弾、通話ターミナルなどの細かな装備なども付属しており、立体資料として「SU-85」の内部構造を楽しむことができます
●「SU-85」は、「砲」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 】
●「D-5T 85mm戦車砲」の砲身は一体成型のパーツで再現、砲口を開口しています
・ 「防盾」は一体成型のパーツで再現、「吊り下げリング」は別パーツ化しています
【 車体上部 】
●車体上部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「操縦手ハッチ」「上部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ベンチレーター」「ペリスコープ」「アンテナマウント」などを別パーツ化して再現
・ 「前照灯」は本体とガラス部に分割したパーツで再現、ガラス部はクリアパーツとなっています
・ 「前照灯」の取り付け基部はエッチングパーツで再現
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ フェンダー上の「グローサー」は、1枚ずつ個別にパーツ化、固定バンドはエッチングパーツで再現
●エンジンデッキは、各ブロックごとにパーツ化して再現
・ 側面のエンジングリルは別パーツ化しています
・ 後部のエンジングリルはプラパーツと、グリル部のみをエッチングパーツで再現したパーツとをセット、選択して使用します
・ 「予備燃料タンク」は上下に分割したパーツで再現、「把手」は別パーツとなっています
・ 「予備燃料タンク」は、固定バンドを一体成型化したパーツと、固定バンドをエッチングパーツで再現するパーツの2種をセット、選択して使用します
●車体内部を詳細に再現、以下のパーツで構成しています
・ 操縦席
・ 操行レバー
・ 変速レバー
・ 各種ペダル
・ メーターパネル
・ 各砲弾ラック
・ 砲弾 ×48
・ 戦闘室の各座席
・ ベンチレーター
・ 通話ターミナル
・ ペリスコープ
・ サブマシンガンのマガジンラック
・ サブマシンガンのマガジン ×8
・ 砲尾
・ 砲架
・ 防危板
・ 照準器
・ 操作ハンドル
・ クリスティーサスペンション
・ 隔壁
・ エンジンルームのフレーム構造
・ エンジン
・ ラジエター
・ トランスミッション
・ 最終減速器
・ 動力伝達装置
・ エアフィルター
・ 燃料タンク
など
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化
・ 「起動輪」は前後に分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツとなっています
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は、内蔵させるリング状のパーツのみを接着することで、可動させることができます
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分にワッフル状の滑り止めパターンが付いた「T-34」用の「M42」履帯を再現しています
・ 履帯は、1枚ずつに分割した連結可動式となっています
・ 各履板には、ダボとダボ穴が付いており、パチパチをはめ込むことで繋いで行きます
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「T34用履帯 M42型 (可動式)」がこれに対応しています
●前照灯のガラス部やペリスコープなどを再現したクリアパーツが付属
●予備燃料タンクやグローサーの固定バンド、エンジングリルの異物混入防止ネットなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「SU-85 自走砲」の塗装とマーキング 】
●「SU-85」のマーキングとして、ソ連軍仕様となる2種類の塗装例がカラーで説明書に記載されています
・ 所属不明 「214」 (1943年~1944年冬季)
・ 第1チェコスロバキア機甲旅団 (1943年~1944年)
●説明書の塗装例に基づく、車両番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
【 「SU-85 Mod.1943 中期生産型 フルインテリア」のパッケージ内容 】
・ SU-85 自走砲 中期型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型