9K330 トール 自走対空ミサイルシステム
「9K330 トール 自走対空ミサイルシステム (プラモデル) (パンダホビー 1/35 AFVキット No.PH35008 )」です
●現用ロシア軍の短距離地対空ミサイルシステム「9K330 トール」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●艦艇と同じ垂直発射システム(VLS)を搭載した短距離地対空ミサイルシステム「9K330 トール」を再現、大型の車体に捜索レーダーと誘導レーダーをも備えた、迫力あるフォルムを再現した内容となっています
●パンダホビー社製「ロシア陸軍 2S6M ツングースカ 自走対空砲」をベースとして、「9K330 トール」を再現するために、車体上部、砲塔、履帯などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「9K330 トール 自走対空ミサイルシステム」のキット概要 】
●車体の基本構造部は一体成型を多用しながらも、細分化したパーツ構成とエッチングパーツにより対空車両としての細かな構造の再現に重きを置いた内容
●各レーダーは任意の角度で固定することが可能
●垂直発射システムの蓋は閉じた状態
●前照灯や尾灯のガラス部などを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルの異物混入防止ネットやレーダーのメッシュ、車体上部のグレーチングなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、「GM-569A」用のシングルピン履帯、履板1枚ずつに分割したプラスチック製パーツによる接着連結式
●塗装例はロシア軍仕様2種、車体番号などを再現したデカールが付属
【 「9K330 トール 短距離防空ミサイルシステム」について 】
●冷戦時代、絶大な空軍力を持つアメリカと対峙したソ連は防空網の整備に傾注し、様々な地対空ミサイルを開発、運用していました
●1970年代初頭、ソ連軍は地上部隊に随伴し防空任務を担う車両として「9K33 オサー(NATO名 「SA-8 ゲッコー」)」を開発、この「9K33 オサー」は、小型車両の割にはレーダーの探知距離と搭載するミサイルの射程が長く、ソ連軍のみならず東側諸国や親ソ国家で広く運用されました
●しかし、その後の電子機器の性能向上は目覚しいものがあり、1970年代末頃から「9K33 オサー」の後継車両の開発が始まり、1980年代末に登場したのが「9K330 トール」です
●「9K330 トール」は、同時期に開発された対空車両「2K22 ツングースカ」と同一の汎用車体「GM-569A」をベースにし、車体上部に旋回砲塔(砲を装備していないので正しい名称ではありません)を搭載、この砲塔の前部に誘導レーダー、後方に捜索レーダーを装備しています
●「9K330 トール」の最大の特徴が、艦艇と同じ垂直発射システム(VLS)を搭載したことで、ミサイルは発射機から高度20mまで打ち出され、上空でロケットモーターが点火し、目標に向かって飛翔を始めます
・ この垂直発射システムは、自身のレーダーに影響を与え難いことや、ミサイル本体の変更が容易などといった利点があり、「9K330 トール」には砲塔中央部にミサイルを4発格納したコンテナを2基搭載しています
●「9K330 トール」は優れた防空能力を持ち、1991年から部隊配備が始まりましたが、高度な電子装備とミサイルを搭載した「9K330 トール」は高コストな車両でもあり、「9K33 オサー」を更新する程の台数を生産できないのが現状です
●このため、ロシア軍の車載型の短距離地対空ミサイルは、「9K33 オサー」と「9K330 トール」シリーズという2種の車両による体制が続くものと見られ、性能面から「9K330 トール」は防空の要となる役割を与えられているのです
【 「9K330 トール 自走対空ミサイルシステム」のキット内容について 】
●このロシア軍の短距離地対空ミサイルシステム「9K330 トール」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●車体の主要部はスライド金型を使用した一体成型のパーツ、細部は細分化したパーツとエッチングにより構成、「9K330 トール」の基本フォルムを捉えながら、大型のレーダーやセンサー類を備えた現用の対空車両らしい、細かな構造の再現に重きを置いた内容となっています
●「9K330 トール」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●斜めに削ぎ取ったような「9K330 トール」の独特の砲塔形状を再現、側面のパネル状の構造や張り出し部のプレスラインなどをメリハリのあるモールドで再現しています
●砲塔は上下に分割したパーツで構成、これに各面ごとにパーツ化されたパネル状のパーツを貼り付けて作製します
・ 側面の張り出し部は、前後に分割したパーツで再現、後面のメッシュはエッチングパーツで再現しています
・ 「垂直発射システム」は、ベースと前後の「蓋」の3パーツで構成、「蓋」は閉じた状態となります
●誘導レーダーは、前後及び上下に分割した4パーツで再現
・ レーダー基部は左右に分割したパーツで再現、センサー類は別パーツとなっています
●捜索レーダーは、トラス状となった各パネルを貼り合せて作製、レーダーのメッシュ部分はエッチングパーツで再現します
・ レーダーの基部は8パーツに分割して再現
・ 捜索レーダー後方の籠状の構造物は一体成型のパーツで再現
【 車体上部 】
●中央部分を上方に拡大した「9K330 トール」の車体上部レイアウトを再現、ロシア車両らしいプレスラインや各部のグリルなどを強弱を付けたモールドで再現しています
●車体上部は一体成型のパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています
・ 「前部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 操縦手用の「視察ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 側面の各「ハッチ」部分は開口しており、「ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 前部のグリル状の構造物は上下に分割したパーツで再現、側面のグリルはエッチングパーツで再現します
・ 構造物のフレームは、フレーム状となった各パネルを貼り合せて作製します
・ 「前照灯」は、本体とガラス部に分割したパーツで再現、ガラス部はクリアパーツとなります
・ 車体天板の左右のグレーチング部はプラスチック製パーツで再現、前部のグレーチング部はエッチングパーツで再現しています
・ 各エンジングリルの異物混入防止ネットを再現したエッチングパーツが付属
・ 「サイドフェンダー」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラスチック製パーツ、ワイヤー本体は付属の金属製ワイヤーを使用して作製します
・ 「牽引ワイヤー」の固定具はエッチングパーツで再現しています
●後部パネルは一体成型のパーツで再現
・ 「尾灯」は、本体とガラス部に分割したパーツで再現、ガラス部はクリアパーツとなります
・ 「車載工具類」は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化して再現
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現
【 履 帯 】
●履帯は、表面に3つの凹みが付いた「GM-569A」用のシングルピン履帯を再現しています
・ 履帯は、履板1枚ずつに分割したプラスチック製パーツによる接着連結式履帯となっています
・ 各履板は、履板本体とセンターガイドの2パーツに分割して再現しています
●前照灯や尾灯のガラス部などを再現したクリアパーツが付属
●エンジングリルの異物混入防止ネットや牽引ワイヤーの固定具、レーダーのメッシュ、車体上部のグレーチングなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「9K330 トール」の塗装とマーキング 】
●「9K330 トール」のマーキングとして、ロシア軍仕様となる2種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、車体番号などを再現したデカールが付属しています
【 「9K330 トール 自走対空ミサイルシステム」のパッケージ内容 】
・ 9K330 トール ×1
・ 金属製ワイヤー ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2016年 一部新金型