ドイツ パンター D型 V2 量産試作タイプ
「ドイツ パンター D型 V2 量産試作タイプ (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-'45 Series No.6830 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の中戦車「パンター」の試作車 「VK30.02(M)」の「2号車(V2)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ドイツ軍の傑作中戦車「Sd.Kfz.171 パンター」シリーズの始祖となる試作車 「VK30.02(M) 2号車(V2)」を再現、シングルバッフルタイプのマズルブレーキ、後部の向かって絞った砲塔、形状の異なる起動輪など、後の「パンター」シリーズとは雰囲気の異なる、試作車ならではのシンプルなフォルムを再現した内容となっています
●特殊排気管の装備時、もしくは試作エンジンに換装した状態を再現しているものと思われます
●ドラゴン社製「ドイツ パンター D型 V2 (試作2号車)」をベースとして、排気管やゲベックカステンなどを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「ドイツ パンター D型 V2 量産試作タイプ 」のキット概要 】
●ドラゴンのリサーチ力により、量産型とは異なる仕様の試作車「VK30.02(M)」の「2号車」を詳細に再現
●スマートキットとなるドラゴン/サイバーホビー社の「パンター」シリーズのフォーマットと、車載装備品が付いていない試作車のため、パーツ数を抑えた内容
●ただし、一部のパーツは切り取り作業が必要となることから、中級者以上を対象としたキット
●各乗員ハッチは開閉状態を選択可能
●エンジングリルの異物混入防止ネット(円形部分を除く)を再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、「パンター」用の初期型履帯「Kgs64/660/150」、接着及び塗装が可能な軟質素材(DS)によるベルト式
●塗装例はドイツ軍仕様4種、国籍マークを再現したデカールが付属
【 「VK30.02(M) 2号車」について 】
●ドイツ軍は、1935年の再軍備化によって「1号戦車」~「4号戦車」という4種の戦車の本格的な開発を開始しましたが、1938年に主力戦車としての「3号戦車」と、支援戦車としての「4号戦車」との両方の役割を担う20t級の新型戦車「VK20.01」の開発を始めます
●しかし、この「VK20.01」の開発は遅々として進まず、試作車すら登場しない状態で1941年6月を迎えます
●1941年6月、「独ソ戦」が開戦、怒涛のごとくソ連領内へと突き進むドイツ軍でしたが、ソ連軍の新鋭戦車「T-34」「KV-1」などが立ちはだかり苦戦します
●特に「T-34」には避弾経始に優れた傾斜装甲が多用され、それまで避弾経始という思想が希薄だったドイツの戦車開発陣にとってこの「T-34」のデザインは大きな衝撃を与えることになりました
●この「T-34」との対峙をきっかけに、「VK20.01」計画をスケールアップした30t級の戦車「VK30.02」の開発が始まります
●この「VK30.02」の開発は「ダイムラー・ベンツ」社と「MAN」社の2社による競作となり、「ダイムラー・ベンツ」社の試作車は「VK30.02(D)」、「MAN」社の試作車は「VK30.02(M)」という名称を与えられています
●「ダイムラー・ベンツ」社の試作車「VK30.02(D)」は、「T-34」をそのままコピーしたような形状で、エンジンも「T-34」と同じくディーゼルエンジンを搭載する予定でしたが、このディーゼルエンジンの開発に手間取り、結局採用は見送られます
●「MAN」社の試作車「VK30.02(M)」は紆余曲折を重ねながらも徐々に完成形となり、仕様変更を経て重量も40t級と拡大、1942年9月に「1号車」が完成します
●しかし、この「1号車」へ搭載する砲塔の製造が間に合わず、ダミーの砲塔を載せた状態で走行試験を行いました
●続いて、1942年10月に「VK30.02(M)」の2号車(V2)が完成、この2号車には砲塔を装備し、真の意味での「パンター」の試作車となりました
●「VK30.02(M) 2号車」は、砲塔形状など後の量産型になる「パンターD型」とは細部では異なるものの、基本的には極めて似た外観を持っていました
●「VK30.02(M) 2号車」は、ドイツ軍の戦車部隊の主力となる「Sd.Kfz.171 パンター」シリーズの始祖として、ドイツ戦車史に重要な足跡を残したのでした
【 「ドイツ パンター D型 V2 量産試作タイプ」のキット内容について 】
●このドイツ軍のパンター試作車「VK30.02(M) 2号車(V2)」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン/サイバーホビー社の「Sd.Kfz.171 パンター」シリーズのフォーマットを踏襲しながらも、車載装備品類などを取り付けていない試作車ということもあり、パーツ数を抑えて「VK30.02(M) 2号車(V2)」を再現した内容となっています
・ モールドやパーツの一部を加工する必要がありますので、中級者以上のユーザーを対象としたキットとなります
●「VK30.02(M) 2号車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●「パンターD型」とは異なる、後部を絞った「VK30.02(M) 2号車(V2)」の砲塔形状を再現、キメの細かな梨地状のモールドを施し圧延鋼板の表面も再現しています
●「KwK42 75mm戦車砲」の砲身は左右に分割したパーツ構成で、「マズルブレーキ」は別パーツ化しています(砲身に一体成型化しているダブルバッフルのマズルブレーキを切り取る必要があります)
・ シングルバッフル式の「マズルブレーキ」は前後に分割したパーツで再現
・ 「防盾」は一体成型のパーツで再現、「同軸機銃」は別パーツ化しています
・ 「防盾」は、完成後も上下に可動させることができます
●砲塔は上下及び前後に分割したパーツ構成
・ 「ピストルポート」は開口した状態となっており、「ピストルポート栓」を別パーツ化しています
・ 「ベンチレーター」「吊り下げフック」、側面の「ハッチ」を別パーツ化
・ 「後部ハッチ」も別パーツ化、内部の開閉機構も再現しており、開閉状態を選択することができます
・ 「スモークディスチャージャー」は1本ずつ個別にパーツ化、ベースへと取り付けます
●車長キューポラは5層のパーツで構成
・ 車長ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択できます
【 車体上部 】
●「パンター」シリーズとは異なる、装甲板の噛み合わせのない「VK30.02(M) 2号車(V2)」のフラットな車体形状を再現、前部の点検パネルのライン、ボルト穴などの細部のディテールをシャープなモールドで再現しています
●車体上部は、一体成型のパーツで再現
・ 「操縦手ハッチ」「無線手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「ハッチロック」は、それぞれ3パーツに分割したパーツで再現
・ 操縦手用の「視察ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「ペリスコープ」「ペリスコープガード」はそれぞれ独立したパーツで再現
・ 「ボッシュライト」は前後に分割したパーツで再現
・ 「トラベリングロック」は、砲身を固定した状態と、砲身から外された状態とを選択することが可能です
・ 前方の「機銃ポート」は形状が若干異なる2種をセット、選択して使用します
・ エンジングリルの円形のグリル部分は別パーツ化して再現しています
・ 前後のエンジングリルの異物混入防止ネットはエッチングパーツで再現
●前部フェンダーは左右それぞれ一体成型のパーツで再現、スポンソンの底部も一体成型化しています
・ 前部のマッドフラップの固定具を別パーツ化(マッドフラップは付属していません)
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化
・ 「転輪」は1枚ずつ個別にパーツ化
・ 「起動輪」は前後に分割したパーツで再現しています
・ 「誘導輪」は、前後方向に4分割したパーツで再現
●車体後部パネルは、上下に分割したパーツで再現しています
・ 「排気管」は、トップ、消炎器、排気管基部の3ブロックに分割して再現、トップと排気管基部はそれぞれ一体成型化したパーツ、「消炎器」は前後に分割したパーツで再現しています
・ 「消炎器カバー」は一体成型のパーツで再現、薄く成型しています
・ 縦方向に凹状の補強ラインを入れた「ゲペックカステン」は、上下に分割したパーツで再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分にハの字状の滑り止めパターンが無い「パンター」用の初期型履帯「Kgs64/660/150」を再現
・ 接着及び塗装が可能なDS素材によるベルト式となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「パンター戦車用 履帯 初期型 (可動式)」がこれに対応しています
●エンジングリルの異物混入防止ネット(円形部分を除く)を再現したエッチングパーツが付属しています
【 「VK30.02(M) 2号車」の塗装とマーキング 】
●「VK30.02(M) 2号車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されており、国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ パンター D型 V2 量産試作タイプ」のパッケージ内容 】
・ VK30.02(M) 2号車 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型