M1A1 エイブラムス 1991
「M1A1 エイブラムス 1991 (プラモデル) (ライ フィールド モデル 1/35 AFV No.RM-5006 )」です
●現用アメリカ軍の主力戦車「M1A1 エイブラムス」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●主砲を「120mm滑腔砲」へと換装したタイプで、「湾岸戦争」時において華々しい活躍を見せた「M1A1 エイブラムス」を再現、現行の「M1A2 SEP」や「TUSK1」などとは異なる、「M1 エイブラムス」シリーズ本来のプレーンな姿を再現した内容となっています
●ライフィールドモデル社製「アメリカ M1A2 SEP エイブラムス TUSK 1/ TUSK 2 /M1A1 TUSK (3in1)」をベースとして、「TUSK」用の装備のランナーを省き、履帯を新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「M1A1 エイブラムス 1991」のキット概要 】
●細分化したプラスチックパーツと、エッチング、クリアパーツを交えたパーツ構成で、ディテール再現に重きを置いた内容
●これまで各社から発売された「M1 エイブラムス」シリーズのキットを下敷きにしながら、モールドのブラッシュアップやより踏み込んだパーツの細分化によりクオリティの向上を図っているのが特徴
●各乗員用ハッチは開閉状態を選択可能
●ペリスコープ、前照灯のガラス部などを再現したクリアパーツが付属
●吸気口の異物混入防止ネット、砲塔バスケットのメッシュなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、表面に六角形状ののパッドを付けた「M1」用のダブルピン履帯、上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は履板1枚ずつに分割したプラスチックパーツを繋いで作製する一部連結式
●塗装例はアメリカ軍仕様3種、シェブロンマーク、車両番号などを再現したデカールが付属
【 「M1A1 エイブラムス」について 】
●戦後のアメリカ戦車の開発は、第2次世界大戦後期に誕生した重戦車「M26」が設計ベースとなっており、これは1960年代後半に開発された「M50」シリーズも変わりませんでした
●ただ、このような第2次世界大戦時の戦車をベースとした設計のままでは、戦後の戦車技術の発展を反映した他国の戦車の性能に追従することが難しくなり、新世代の戦車を全くの新設計で開発することを目指した「MBT70計画」が西ドイツとの共同で進められることになります
●しかし、この「MBT70計画」は、様々な機能を詰め込み過ぎて生産コストが増大、さらに主砲には「152mmガンランチャー」の搭載を主張するアメリカと、「120mm滑腔砲」の搭載を主張する西ドイツとの戦車思想の溝が埋まらず、結局「MBT70計画」は破綻してしまいます
●アメリカ軍は、この「MBT70計画」の行き詰まりを見越して、事前に「XM815計画」という代替案を進めており、この「XM815計画」に「MBT70計画」で試した技術を採り入れ、戦後第3世代戦車として1981年に制式化されたのが「M1 エイブラムス」です
●当初この「M1 エイブラムス」は「120mm滑腔砲」を搭載する予定でしたが、砲の開発が間に合わず、止む無く「M68A1 105mmライフル砲」を搭載、「M256 120mm滑腔砲」の開発が完了すると同時に主砲をこの砲へと換装したタイプとして1985年に登場したのが「M1A1 エイブラムス」です
・ 従来の「105mmライフル砲」搭載の「M1」も、砲を換装して「M1A1」仕様になっています
●「M1A1 エイブラムス」は、高度な射撃統制装置と組み合わされた「M256 120mm滑腔砲」の攻撃力と優れた防御力、そして高い機動性能により、西ドイツの「レオパルト 2」と並んで西側諸国の主力戦車の双璧的存在となります
●ところが、ライバルであるドイツ製の「レオパルト 2」が従来型エンジンの燃費の良さなどを評価され、海外セールスが好調なのに対し、燃費の悪いガスタービンエンジンの「M1A1 エイブラムス」は、なかなか輸出の受注が伸びず、その結果から性能自体も優れていないという誤った認識までも持たれるようになってしまいます
●しかし、「M1A1 エイブラムス」は、1991年の「湾岸戦争」で実戦投入され実力を如何なく発揮、稼働率も極めて高く、砂や埃に弱いという巷のガスタービンエンジンへの不信感を払拭しました
●特に顕著だったのが、「M1A1」の圧倒的な攻撃力と強靭な防御力で、「M256 120mm滑腔砲」は遠距離から防御陣地に潜む「T-72」を陣地ごと破壊し、正面装甲は「T-72」の主砲で貫くことが難しく、将兵から絶大な信頼を得ることとなりました
●この実戦での活躍により「M1A1 エイブラムス」の評価は急上昇、中東地域の国々を中心に導入が進められるようになります
●「M1A1 エイブラムス」の登場以後、技術面では飽和状態と見られていた戦後第3世代戦車でしたが、インターネットの普及とともに目覚ましい発展をしたコンピューター技術や「C4I」という情報処理能力を積極的に採り入れた「M1A2」「M1A2 SEP」へと改良が進むことになります
●さらに、「9.11」をきっかけに、戦線後方にいてもいつ攻撃を受けるかわからない市街地紛争の機会が多くなり、正規軍同士の戦闘を考慮するだけでなく、正面以外の防御力の脆弱さをも補なう必要があるため、「TUSK1」「TUSK2」という改造キットの装備も行われるようになりました
●このように「M1 エイブラムス」シリーズは、最先端の技術の導入と時代に沿った装備を逐次採り入れ、現在においても最先端かつ最強の主力戦車として君臨し続けているのです
【 「M1A1 エイブラムス 1991」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の主力戦車「M1A1 エイブラムス」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したプラスチックパーツと、エッチング、クリアパーツを交えたパーツ構成で、「M1A1 エイブラムス」のディテール再現に重きを置いた内容となっています
●パーツ構成、エッチングパーツ、一部連結式履帯などの諸点で、これまで発売された「M1 エイブラムス」シリーズの各キットを下敷きとしながら、よりモールドのクオリティを向上させ、パーツの細分化を進めたキットとなっています
●「M1A1 エイブラムス」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●台形状になった「M1A1 エイブラムス」の砲塔形状を再現、溶接跡を強弱を付けたモールドで再現しており、表面には独特の滑り止めを繊細なモールドで再現しています
●「M256 120mm滑腔砲」の砲身は、前後方向に5分割したパーツで再現
・ 砲身先端の「センサー」は別パーツ化
・ 「防盾」は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「同軸機銃」は先端部分を開口しており、内側のフィンはモールドで再現しています
・ 「防盾」は、完成後も上下に可動させることが可能です
●砲塔は上下に分割したパーツ構成
・ 「装填手ハッチ」は別パーツ化しており、開閉状態を選択できます
・ 「装填手ハッチ」のターレットに装備する「M240機関銃」は、銃架を含めて11パーツで再現
・ 「砲手用サイト」の「扉」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「砲手用サイト」のガラス部はクリアパーツで再現
・ 上部の「配線カバー」は別パーツ化して再現
・ 「砲塔バスケット」は、上下に分割したパーツで再現
・ 「砲塔バスケット」下部のメッシュを再現したエッチングパーツが付属
・ 「スモークディスチャージャー」は基部と本体との2パーツに分割して再現、各発煙弾は個別にパーツ化しており、装填の有無を選択できます
・ 側面の「雑具箱」は、前後及び天板の3パーツで再現
●車長キューポラは一体成型のパーツで再現
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「ペリスコープ」はクリアパーツで再現
・ 「M2重機関銃」は、左右に分割した機関部、銃身、上部の蓋、コッキングハンドルの5パーツに分割して再現
・ 「銃身」の銃口は開口しており、機関部の「放熱筒」は各放熱口をヌケた状態で開口しています
【 車体上部 】
●各溶接跡やフック、パネルラインなどを強弱を付けたモールドを施して車体上部を再現、パーツ表面には独特の滑り止めを繊細なモールドで再現しています
●車体上部は一体成型のパーツで再現、「前部フェンダー」「エンジンデッキ」などは別パーツとなっています
・ 「操縦手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「操縦手ハッチ」の「ペリスコープ」はクリアパーツで再現
・ 後部の吸気口の異物混入防止ネットはエッチングパーツで再現
・ 「前部フェンダー」の跳ね上げ用のポールを別パーツ化して再現
・ 「前照灯」は3パーツに分割して再現(1個単位)、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ 「サイドスカート」は前後方向に4分割したパーツで再現、上部のボルトのプレートはエッチングパーツで再現しています
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ状に一体成型になったパーツで再現
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化、「トーションバー」を取り付けて作製することができます
・ 「起動輪」は形状が異なる2種をセット、選択して使用することができます
・ 「起動輪」は、表・裏、そして表面の歯の部分の3パーツに分割して再現
・ 「転輪」は、表・裏に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツ化しています
・ 後部パネルの「排気グリル」は、各グリルごとに分割した3パーツで再現
・ 表面のグレーチング部は別パーツ化しています
・ 「尾灯」はクリアパーツで再現
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分に六角形状のパッドを付けた「M1 エイブラムス」用のダブルピン履帯を再現しています
・ 履帯は、プラスチック製パーツによる一部連結式履帯となっています
・ 履帯は、上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は履板1枚ずつに分割したパーツで構成、これをリング状に繋ぎ合せて作製します
・ 「センターガイド」は別パーツ化しています
●ペリスコープ、砲手サイトのガラス部、前照灯のガラス部などを再現したクリアパーツが付属
●吸気口の異物混入防止ネット、砲塔バスケットのメッシュなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「M1A1 エイブラムス」の塗装とマーキング 】
●「M1A1 エイブラムス」のマーキングとして、アメリカ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 海兵隊 第2戦車大隊 (湾岸戦争時 / 1991年2月)
・ 第1機甲師団 (湾岸戦争時 / 1991年1月)
・ 第1騎兵師団 (湾岸戦争時 / 1991年2月)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、シェブロンマーク、パーソナルマークなどを再現したデカールが付属しています
【 「M1A1 エイブラムス 1991」のパッケージ内容 】
・ M1A1 エイブラムス ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型