ドイツ ライントホター R-2 地対空ミサイル
「ドイツ ライントホター R-2 地対空ミサイル (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35050 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の地対空ミサイル「ライントホター R2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●当時のドイツの科学技術を結集して開発された無線誘導式の地対空ミサイル「ライントホター R2」を再現、地上からの発射形態として「Flak41 88mm高射砲」の砲架に載せた姿を再現した内容となっています
●ブロンコモデル社製「ドイツ ラインボーテ 長距離対地ロケット発射機 (R.H.Z.61/9)」をベースに、「ライントホター R2」を再現するために、ミサイル本体などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「ドイツ ライントホター R-2 地対空ミサイル」のキット概要 】
●ミサイルと専用の発射台はパーツ数を抑えた内容
●架台となる「Flak41 88mm高射砲」の砲架は、細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で細部再現に重きを置いて再現
●防盾は開閉状態を選択可能
●防盾の照準口の蓋も開閉状態を選択可能
●発射台は、輸送時の水平状態と、発射時の仰角を付けた状態とを選択して作製
●「信管調整装置」「弾道計算機」のメーターはデカールで再現
●ミサイルのフィンの基部、防盾の照準口の蓋などを再現したエッチングパーツが付属
●塗装例は、ドイツ軍仕様3種
●ブロンコモデル社製「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak41搭載 高射自走砲」に積載した状態を作製するためのアタッチメントのパーツが付属
【 「ドイツ ライントホター R-2 地対空ミサイル」のキット内容について 】
●ドイツ軍が試験的に運用した地対空ミサイル「ライントホター R2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ブロンコモデル社のフォーマットに沿って、細分化したパーツとエッチングを交えたパーツ構成で柵部ディテールの再現に重きを置いた内容となっています
・ 新規パーツとなるミサイル本体と発射台は、単純な構造であるためパーツ数は少なくなっていますが、架台の「Flak41 88mm高射砲」の砲架は、細分化したパーツ構成で細かな部分まで詳細に再現しており、本キットの総パーツ数の多くを占めています
●「ライントホター R2」は、「ミサイル」「発射台」「砲架」「脚」の4ブロックで構成しています
【 ミサイル 】
●ミサイルは3層のブロックで構成しており、各ブロックは左右に分割したパーツで再現、各ブロックを連結して完成させます
・ 中央と下部の「エンジンノズル」は個別にパーツ化しています
・ 各ブロックの「フィン」は1枚ずつ個別にパーツ化、フィンの基部のボルト止めのプレートは、エッチングパーツで再現します
●ブロンコモデル社製「ドイツ フラックワーゲン 4c型 8.8cm Flak41搭載 高射自走砲」に「ライントホター R2」を搭載するためのアタッチメントのパーツが付属しています
・ 記録では、「Pz.Sfl.4c」に「ライントホター R2」を搭載した事実は無いようですが、自走対空ミサイルとしての迫力ある姿を楽しむことができるでしょう
【 発射台 】
●発射台は、左右のパネルとパネル間のフレームを組み合わせて作製します
・ 上部のレールは一体成型のパーツで再現、ミサイルの固定ベースは別パーツとなっています
●発射台下部の昇降装置は9パーツに分割して再現、左右から突き出したプレートはエッチングパーツで再現します
・ 発射台は、仰角を付けた発射状態と、水平となった輸送状態とを選択できます
【 砲 架 】
●砲架は、左右及び「ベース」の各ブロックで構成しています
●左右のブロックは、それぞれ左右のパーツに分割、前部パネルは別パーツとなっています
・ 「座席」「操作ハンドル」「配線」などを別パーツ化して再現
・ 「Flak41」としての「信管調整装置」「弾道計算機」「照準器」などは細分化したパーツで再現
・ 「信管調整装置」「弾道計算機」のメーターを再現したデカールが付属
●「ベース」は、前後に分割したパーツで再現、前部及び後部パネルは個別にパーツ化しています
・ 内側の「配線」や「リール」などを別パーツ化して再現
●4枚の構成となる「防盾」は、それぞれ一体成型のパーツで再現、下部の分割部分は別パーツとなります
・ 外側の「防盾」は、展開した状態と畳んだ状態とを選択できます
・ 照準口の「蓋」やその「フレーム」「ヒンジ」はエッチングパーツで再現、開閉状態を選択できます
【 脚 】
●十字状の脚は、本体と左右の脚との各ブロックで構成しています
・ 本体は上下に分割したパーツで再現、
・ 左右の脚は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製、完成後も可動させることができます
・ 「接地パッド」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「杭」は一体成型のパーツで再現、表面の穴をヌケた状態で開口しています
・ 「杭」は、地面に突き刺した状態と脚に取り付けた状態とを選択できます
●ミサイルのフィンの基部、防盾の照準口の蓋、砲架のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「ライントホター R2」の塗装 】
●説明書には「ライントホター R2」のドイツ軍仕様となる2種の塗装例をカラーイラストで記載しています
【 「ドイツ ライントホター R-2 地対空ミサイル」のパッケージ内容 】
・ ライントホター R2 地対空ミサイル (Flak41砲架架台) ×1
・ エッチングシート ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型
【 「ライントホター R2 地対空ミサイル」について 】
●ドイツは世界トップの科学国であり、1930年代中頃からは誘導兵器の開発を始めていました
●誘導兵器の一環として「地対空ミサイル」の研究も進められていましたが、第2次世界大戦が開戦すると、通常兵器の開発が優先され、戦局もドイツ軍有利に傾いていたことから「地対空ミサイル」の必要性もまだ薄く、研究の進行は鈍化します
●1943年になると戦局はドイツ軍劣勢に変わり、ドイツの防空体制を超える大量の爆撃機が飛来して頻繁に爆撃を繰り返し、急遽、ドイツ軍は「地対空ミサイル」の開発を積極的に進め様々なタイプの地対空ミサイルが誕生します
●ただし、開発初期の「地対空ミサイル」は発射テストの段階で失敗することが多く、実戦運用できる精度まで高めることができずに、その多くが開発途中で頓挫することになりました
●兵器メーカー「ラインメタル」社は、1942年から独自に「地対空ミサイル」の研究と開発を進めており、1943年8月から発射テストが行われたのが地対空ミサイル「ライントホター」です
●「ライントホター」は、上昇限度7,000m、最大射程40kmという予定性能を持っており、無線を使って目標へと誘導するシステムを搭載していました
・ 地上からの観測に従い誘導する必要があるため、観測を容易にするために「ライントホター」には燃焼式の発光装置が付けられていました
●「ライントホター」の最初のタイプが「ライントホター R1」で、これをベースとして「ライントホター R2」「ライントホター R3」と改良が進みます
●「ライントホター」シリーズは、「ライントホター R1」の段階で一定の成果を挙げることができましたが、このような高度な技術を持つ誘導式の地対空ミサイルは開発及び生産コストが高く、1945年2月に開発を中止、「ライントホター R3」は未完成となりました
●結果的に「ライントホター」シリーズなどのドイツの地対空ミサイルは戦局に影響を与えることはできませんでしたが、戦後の地対空ミサイル開発のベースとして後世に大きな影響を与えたのです