ドイツ 3号突撃砲 C/D型 (2in1)
「ドイツ 3号突撃砲 C/D型 (2in1) (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35116 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の突撃砲「Sd.Kfz.142 3号突撃砲 C/D型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●大戦初期は突撃砲大隊の主力車両として、大戦後期には主砲を換装して対戦車戦闘にも投入された「3号突撃砲 C/D型」を再現、大戦初期における本来の姿から大戦末期の長砲身砲を装備した姿までを再現可能な内容となっています
●主砲は、24口径の「StuK37 75mm突撃砲」と、48口径の「StuK40 75mm突撃砲」とを選択することができます
●ブロンコモデル社製「ドイツ 3号突撃砲 D型 アフリカ軍団仕様 エルアラメイン」をベースとして、北アフリカ戦線仕様のパーツを省き、48口径砲の砲身や砲架などを追加したバリエーションキットです
【 「ドイツ 3号突撃砲 C/D型 (2in1)」のキット概要 】
●従来のブロンコモデル社の方向性を一新、細分化したパーツ構成ではなく、パーツ上に施したモールドを主体としたディテール再現や一体成型化したパーツを多用して、同社製キットとしてはパーツ数を抑えた内容
●ブロンコモデル社ならではの繊細なタッチのモールドや細部ディテールの再現は従前のキットを継承
●主砲は、「StuK37 75mm突撃砲」と「StuK40 75mm突撃砲」の2種をセット
●24口径砲の砲身は金属挽き物パーツ
●戦闘室上部のハッチは開閉状態を選択可能
●各ハッチの開口部から見える範囲の戦闘室内部を再現
●前照灯を再現したクリアパーツが付属、前照灯カバーは開閉状態を選択可能
●吸気グリルの異物混入防止ネットやライトガード、誘導輪内側のリムなどを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、滑り止めが付いていない「3/4号戦車」用の「中期型履帯」「後期型履帯」の2種をセット、履板両側からのピンによって繋ぐ、プラスチック製の連結可動式
●塗装例は、大戦初期のドイツ軍仕様2種、大戦末期のドイツ軍仕様1種、国籍マーク、部隊マークなどを再現したデカールが付属
【 「ドイツ 3号突撃砲 C/D型 (2in1)」のキット内容について 】
●ドイツ軍の突撃砲「3号突撃砲 C/D型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●徹底してパーツの細分化を行っていた従来のブロンコモデル社のフォーマットから大きく方向転換、成型力の高さを活かし、パーツ上に施したモールドを主体としたディテール再現と一体成型を多用してパーツ数を抑え、ブロンコモデル社らしいクオリティの高さを維持しながらも組み立てやすさにも配慮した内容となっています
●主砲は、「3号突撃砲 C/D型」本来の24口径の「StuK37 75mm突撃砲」を装備した状態と、大戦末期における48口径の「StuK40 75mm突撃砲」へと換装した状態とを選択できます
●乗員用ハッチだけではなく照準器ハッチも開口部の広い「3号突撃砲 C/D型」のキットとして、砲尾や照準器、各座席などのハッチから見える範囲の戦闘室内部を再現、完成後の見栄えや演出にも配慮しています
●「3号突撃砲 C/D型」は、「戦闘室」「車体前部及びエンジンデッキ」「車体下部」「左右フェンダー」の6ブロックで構成しています
【 戦闘室 】
●前面形状を変更した「3号突撃砲 C/D型」の戦闘室レイアウトを再現、パネルライン、ヒンジなどを強弱を付けたモールドで再現しています
●「StuK37 75mm突撃砲」の砲身は、プラスチック製パーツと金属製挽き物パーツの2種をセット、選択して使用できます
・ プラスチック製パーツと金属製挽き物パーツ共に一体成型のパーツで再現、砲口を開口しており、内側のライフリングを凹凸あるモールドで再現しています
・ 「防盾」は一体成型のパーツ、「装甲スリーブ」は前後方向に3分割したパーツで再現
・ 「防盾」の裏側の「砲架」の構造も再現しています
・ 「防盾」は完成後も上下に可動させることができます
●「StuK40 75mm突撃砲」の砲身は一体成型のパーツで再現、「マズルブレーキ」は別パーツとなっています
・ 「マズルブレーキ」は前後方向に3分割したパーツで再現、内部の仕切り板も再現しています
・ 「ザウコプフ防盾」は一体成型のパーツで再現
・ 「ザウコプフ防盾」は、通常のタイプと同軸機銃用の開口部を設けたタイプの2種をセット、選択して使用します
・ 「ザウコプフ防盾」は、完成後も上下に可動させることができます
●戦闘室は、前面パネルとスポンソンを除いて一体成型のパーツで再現
・ 「操縦手用ビジョンブロック」の「装甲バイザー」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「車長ハッチ」「装填手ハッチ」「照準器ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「砲隊鏡」と取り付け用の「ステー」のパーツが付属、「砲隊鏡」は「収納した状態」と車長ハッチから「出した状態」とを選択することができます
・ 「アンテナ」は、「アンテナマウント」を含めた一体成型のパーツで再現
●戦闘室内部の一部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 砲尾
・ 防危板
・ 砲架(「StuK37 75mm突撃砲」用と「StuK40 75mm突撃砲」用の2種)
・ 照準器
・ 車長席、砲手席
など
【 車体前部及びエンジンデッキ 】
●「3号突撃砲」の初期シリーズとしてフラットで、後方に向かって傾斜が付いたエンジンデッキ形状を再現、各部の溶接跡やハッチのヒンジ、吊り下げフックのベースなどを強弱を付けたモールドで再現しています
●車体前部及びエンジンデッキは一体成型のパーツで再現
・ 各「点検用ハッチ」は別パーツ化して再現、「装甲カバー」は独立したパーツで再現しています
・ 「前照灯」は一体成型のパーツで再現、成型色パーツとクリアパーツとをセットしており、選択して使用します
・ 「前照灯カバー」は、前後及び「蓋」の3パーツに分割して再現、「蓋」は開閉状態を選択できます
・ 「牽引ホールド」は左右に分割したパーツで再現、「牽引ピントル」は一体成型のパーツで再現しています
・ 「吸気グリル」は一体成型のパーツで再現、グリル上の異物混入防止ネットは付属のエッチングパーツで再現します
・ 「アンテナケース」は、ケース本体はプラスチック製パーツ、ステーは付属のエッチングパーツで再現
・ 車体後部の車体の上下を固定するためのプレートは、付属のエッチングパーツで再現、エッチングパーツをL字状に加工して使用します
・ 車体後部の「装甲カバー付き発煙装置」は、ステーを含めて前後に分割したパーツで再現
・ 「牽引ワイヤー」は、アイの部分はプラスチック製パーツ、ワイヤー本体は付属の金属製ワイヤーを使用して作製します
【 フェンダー 】
●前部のマッドフラップの小さな「3号突撃砲 C/D型」のフェンダー構造を再現、表面のドット状の滑り止めパターンを繊細ながらくっきりとしたモールドで再現しています
●左右のフェンダーはそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「フェンダー支持架」は、1本ずつ個別にパーツ化して再現しています
・ 「車載工具類」は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ 「ジャッキ」は4パーツに分割して再現
・ 「車幅灯」は一体成型のパーツ、「ノテックライト」は3パーツに分割して再現
・ 「車幅灯」及び「ノテックライト」の「ライトガード」はエッチングパーツで再現
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化して再現
・ 「起動輪」「転輪」は表・裏に分割したパーツで再現、「起動輪」は中央カバー付きと無しのタイプを選択して作製可能
・ 「誘導輪」表・裏に分割したパーツで構成、内側のリング部分は付属のエッチングパーツで再現します
・ 「排気管」はそれぞれ一体成型のパーツで再現、先端部分は開口した状態となっています
【 履 帯 】
●表面部に滑り止めパターンがなく、センターガイドに肉抜き穴が付いた、40cm幅の「3/4号戦車」用の「中期型履帯 (Kgs61/400/120)」と滑り止めをつけた「後期型履帯 (Kgs61/400/120)」の2種をセット、選択して使用することができます
・ 履帯は履板1枚ずつに分割したプラスチック製の連結可動式となっています
・ 履帯は、左右のピンを差し込むことにより、各履板を繋いで作製します
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「3/4号戦車 中期型用履帯 タイプA (可動式)」もしくは「3/4号戦車 後期型用履帯 (タイプA) (可動式)」がこれに対応しています
●前照灯を再現したクリアパーツが付属
●吸気グリルの異物混入防止ネットやアンテナガード、誘導輪内側のリム、車体後部の固定プレートなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「Sd.Kfz.142 3号突撃砲C/D型」の塗装とマーキング 】
●「3号突撃砲C/D型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属部隊不明 (1944年~1945年)
・ 第186突撃砲大隊 (ロシア / 1942年)
・ 第192突撃砲大隊 (ロシア / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マークを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ 3号突撃砲 C/D型 (2in1)」のパッケージ内容 】
・ Sd.Kfz.142 3号突撃砲C/D型 (短砲身と長砲身とのコンバーチブル) ×1
・ 金属製砲身 ×1
・ エッチングシート ×2
・ 金属製ワイヤー ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型
【 「Sd.Kfz.142 3号突撃砲 C/D型」について 】
●歩兵直協用の戦闘車両として開発された「突撃砲」は、1936年から開発が始まり、「3号戦車」の車体を流用した試作車が1937年に完成、最初の量産型の「3号突撃砲A型」は1940年1月から生産を開始しています
●ただし、「3号突撃砲A型」は少数生産にとどまり、その次のタイプである「3号突撃砲 B型」からほぼ「3号突撃砲」の初期シリーズとしての仕様が定まり、本格的な量産が行われています
●しかし、この「3号突撃砲B型」は、戦闘室前面に設けられていた照準器用の開口部が防御上の欠点となってしまい、戦闘室前面の形状を変更して開口部を塞ぎ、戦闘室の天板にペリスコープ式の照準器を装備したのが「3号突撃砲C型」です
●「3号突撃砲C型」は50両を生産、引き続いて「3号突撃砲D型」は150両を生産、「D型」は車体内部のインターコムを増設しただけの改良に止まり、外観上では区別することができず、「3号突撃砲C/D型」として表記される場合がほとんどです
●「3号突撃砲 B型」と、この「3号突撃砲C/D型」によりドイツ軍は次々と「3号突撃砲」で編成される「突撃砲大隊」を創設、当初「3号突撃砲」は車両ではなく、火砲扱いとなっていたことから、各「突撃砲大隊」は7両~9両という後の「中隊」規模以下の「3号突撃砲」しか装備していませんでしたが、歩兵直協の機甲兵力として絶大な評価を獲得します
●特に大戦初期のドイツ軍は、戦車を戦車師団へと集中配備したことから、各歩兵師団では機甲兵力を保有しておらず、軍直轄の「突撃砲大隊」は戦場の火消し部隊としても活躍、歩兵にとって最も頼りとする存在となりました
●「3号突撃砲」は、歩兵直協だけにとどまらず、当時としては大口径の主砲と低シルエットを活かして対戦車戦闘にも活躍、徐々に「戦車キラー」として認知されるようになり、この後は対戦車戦闘に特化した長砲身砲装備の「F型」、そして「G型」へと発展します
●この長砲身型の「3号突撃砲」の登場以降、従来の短砲身型となる「3号突撃砲A型」~「3号突撃砲E型」は徐々に二線級兵器と格下げになり、主に訓練用の車両として運用が行われました
●大戦後期になると、物量で迫る連合軍に対してドイツ軍は機甲兵力が不足、苦肉の策として短砲身型の「3号突撃砲」をベースに、主砲を「3号突撃砲G型」と同じ48口径の「StuK40 75mm突撃砲」へと換装した改造車両が戦線に投入されています
●本来、48口径の「StuK40 75mm突撃砲」をそのまま短砲身型の「3号突撃砲」へと搭載することは砲の俯角が確保できないという大きな問題点を抱えていましたが、これを無視しなければならない程、ドイツ軍の戦局は逼迫していました
・ 最初の長砲身型の「3号突撃砲F型」は、俯角を確保するために戦闘室上部にコブのような突起を付けています
●もっとも、この長砲身型への改造車両を受領した部隊はまだ良い方で、従来の短砲身型の「3号突撃砲」を用いて実戦へと投入された部隊も少なくありませんでした
●本来ならば、短砲身型の「3号突撃砲」は性能に勝る連合軍の戦車にとても太刀打ちできるものではありませんでしたが、ベテラン兵による巧みな戦術と対戦車榴弾の威力により多くの戦果を挙げたという逸話も残っているのです