M4A1 シャーマン 75mm砲搭載 前期型
「M4A1 シャーマン 75mm砲搭載 前期型 (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-'45 Series No.6048 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の中戦車「M4A1」の「75mm砲搭載型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●航空機用の星型エンジンを搭載した「M4A1」の「75mm砲搭載型」を再現、鋳造製の丸みを帯びた砲塔及び車体と短砲身の主砲を組み合わせた、「M4中戦車」シリーズの典型的な一形態を再現した内容となっています
●本キットの「M4A1」は
・ 前方ハッチを縦置にした「前期型車体」で、直視バイザーのない後期生産車両
・ 追加装甲は未装着
・ 装填手ハッチが無く、後部を斜にした「前期砲塔」
・ 主砲は「M3 75mm戦車砲」
・ 砲塔左側面には「排莢ハッチ」が付く
・ 防盾の幅が狭い「M34砲架」を装備
・ 防盾は、砲身基部の装甲ガードが付いたタイプ
・ 同軸機銃は防盾を装着
・ キューポラには機銃を装備していない
・ デファレンシャルカバーは、先端部分が尖っていない「ワンピースタイプ」
・ 「VVSSサスペンション」はリターンローラーの支持架が平行となる「中期型」(標準型)
・ 起動輪は、肉抜き穴が付いた「初期型」
・ 誘導輪、転輪は「スポークタイプ」
・ 履帯は、ラバーシェブロンタイプの「T48」履帯を装着
という仕様の、「M4A1」の「75mm砲搭載型」を再現しています
【 「M4A1 シャーマン 75mm砲搭載 前期型」のキット概要 】
●パーツの細分化を進める前のドラゴン社のフォーマットに沿って、パーツ数を抑えた内容
●乗員ハッチは開閉状態を選択可能
●ライトガードはプラスチック製パーツで再現
●吸気口の異物混入防止ネットを再現したエッチングパーツが付属
●履帯は、ラバーシェブロンタイプの「T48」履帯、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式
●塗装例はアメリカ軍仕様3種、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属
【 「M4A1 75mm砲搭載型」について 】
●「M4中戦車」シリーズは、大量生産を実現するために4種のエンジンと、それに合わせた5種の車体が用意され、この組み合わせから「M4」「M4A1」「M4A2」「M4A3」「M4A4」の型式に分類することができます
●「M4」と「M4A1」は、同じ「ライト R-975-C1 星形空冷9気筒エンジン」を搭載、「M4A1」は大型の溶接設備を持たない工場向けの鋳造車体、「M4」は溶接車体となっている点が異なります
●「M4A1」は、「M4中戦車」シリーズの中では最も生産開始が早く、生産を始めた頃に北アフリカ戦線で枢軸軍と死闘を繰り広げ、新型戦車の投入を待ちわびていたイギリス軍へ優先的に供与が行われました
●このため、アルジェリアに上陸したアメリカ軍の戦車部隊は、軽戦車「M3」と中戦車「M3」が主体となってしまい、これはドイツ軍相手に苦戦する要因の一つとなっています
●「カセリーヌ峠の戦い」によって大打撃を受けたアメリカ軍は、新たに「M4A1」を配備するなど体制を整えて反撃を開始、兵力に勝る連合軍はチュニジア戦に勝利しアフリカ大陸から枢軸軍を追い出すことに成功します
●その後、戦場は「シシリー島」、そして「イタリア半島」へ移って行きますが、「シシリー戦」が行われていた1943年の中頃になると、「M4中戦車」シリーズは部隊への必要数を充足できるようになり、戦訓を採り入れた「後期型車体」へと生産が移行します
●「後期型車体」の生産が始まる際、生産体制を見直した結果「M4A4」は生産を終了、他の型式では前方ハッチを大型化して、前部の張り出しのない(「M4A1」は張り出しが小さくなる)形状に改められています
●ただ、この「後期型車体」への移行は、全型式に対して一斉に行ったわけではなく、実施時期がまちまちであったことから、湿式弾庫やそれに伴う追加装甲の有無に見られるような仕様の違いがありました
●「M4A1」の「後期型車体」の生産は1944年1月からとなり、従来の「75mm搭載型」は生産を終了、代わって「76mm砲搭載型」が生産されています
●しかし、極少数ながら「後期型車体」の「75mm砲搭載型」も生産が行われたようで、その戦場写真が存在しています
・ この「後期型車体」の「75mm砲搭載型」は、正確には「前期型車体」の最終生産分となるようです
●この「後期型車体」の生産開始以後も従来の「前期型車体」はそのまま運用が行われ、「M4中戦車」シリーズ全体では初期型となる「M4A1 75mm砲搭載型」も戦車部隊の主力として終戦まで活躍しています
●ただ、「M4A1」の鋳造車体は、避弾経始に優れた形状となっており、「M4」の「後期型車体」となる「コンポジットハル型」にも採り入れられましたが、乗員からは「狭い」という指摘もあり、評価の分かれる型式となっています
【 「M4A1 シャーマン 75mm砲搭載 前期型」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の中戦車「M4A1」の「75mm砲搭載型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン社がパーツの細分化を進める以前のフォーマットに従って製品化したキットで、パーツ上に施されたモールドを主体としたディテール再現によりパーツ数を抑え、付属のエッチングパーツも最小限に絞った内容となっています
●「M4A1 75mm砲搭載型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構しています
【 砲 塔 】
●後部を斜めにした「75mm砲搭載型」の「前期型」砲塔を再現、砲塔や防盾の表面にはメリハリのある彫刻で鋳造肌を再現しています
●「M3 75mm戦車砲」の砲身は、左右に分割したパーツで再現
・ 「防盾」は一体成型のパーツで再現
・ 「同軸機銃」は、防盾を含めた一体成型のパーツで再現しています
・ 「防盾」は、上下に可動させることができます
●砲塔は、実車の分割に沿ったラインで上下に分割したパーツで再現
・ 「排莢ハッチ」部分は別パーツ化
・ 「吊り下げフック」を別パーツ化して再現、「直接照準器」「アンテナマウント」などはパーツ上にモールド化して再現しています
●車長キューポラは一体成型のパーツで再現
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
【 車体上部 】
●鋳造製の丸みを帯びた「M4A1」の車体形状を再現、表面の鋳造肌を強弱を付けたモールドで再現しています
●車体上部はエンジンデッキ部分除き、一体成型のパーツで再現
・ 「操縦手ハッチ」「前方機銃手ハッチ」は別パーツ化しており、開閉状態を選択することができます
・ 「前照灯」は一体成型のパーツで再現
・ 「尾灯」は、前後に分割したパーツで再現
・ 「前照灯」「尾灯」の「ライトガード」はプラスチック製パーツで再現しています
・ 「前部フェンダー」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「前方機銃」「ベンチレーター」「吊り下げフック」などを別パーツ化しています
●エンジンデッキ部は「M4A1」としてのエンジングリルのないフラットな状態を再現
・ エンジンデッキは、点検ハッチ部分で3分割したパーツで再現
・ 「燃料給油口」は別パーツ化しています
・ エンジンデッキ左右に設けられた「吸気口」はそれぞれ一体成型のパーツで再現、前部の異物混入防止ネットを再現したエッチングパーツが付属しています
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
【 車体下部 】
●車体下部は、特徴的な「VVSSサスペンション」を装備した「M4A1」の足周りを再現、デファレンシャルカバーには鋳造肌や刻印をモールドで再現しています
●車体下部は、底面と側面部とが一体成型となったパーツに、デファレンシャルカバー、後部パネルを取り付けて作製します
・ 「デファレンシャルカバー」は一体成型のパーツで再現、上部のボルト止め部分は別パーツ化しています
・ 後部パネルは1パーツで再現
・ 「エアフィルター」は角型のタイプをセット、5パーツに分割して再現しています
・ 「起動輪」は、表・裏方向に5分割したパーツで構成
・ 「転輪」「誘導輪」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
●「VVSSサスペンション」は、表・裏に分割したパーツ構成で、「転輪」「ボギー」「垂直バネ」「リターンローラー」を挟んで作製します
・ 上部の「スキッド」は別パーツ化しています
【 履 帯 】
●履帯は、シェブロン状の滑り止めパターンを付けたラバーシェブロンタイプの「T48」履帯を再現しています
・ 履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材(DS素材)によるベルト式となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「M4シャーマン戦車用履帯 T48型 (可動式)」がこれに対応しています
●吸気口の異物混入防止ネットを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「M4A1 75mm砲搭載型」の塗装とマーキング 】
●「M4A1 75mm砲搭載型」のマーキングとして、アメリカ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第1機甲師団 (チュニジア/1943年)
・ 第603軽戦車中隊 (マヌス島・アドミラルティ諸島 / 1944年)
・ 第1機甲師団 (イタリア / 1944年)
●説明書の塗装例に基づく、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
【 「M4A1 シャーマン 75mm砲搭載 前期型」のパッケージ内容 】
・ M4A1 75mm砲搭載型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1