日本海軍 工作艦 明石 エッチング付
「日本海軍 工作艦 明石 エッチング付 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W037E )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍の「工作艦 明石」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。
●帝国海軍を支え、艦艇の設備維持に努めて帝国海軍の戦力維持に尽力した「工作艦 明石」を再現、大型艦でありながら水平甲板の艦形、クレーンを多く装備した上部構造、必要最小限の武装など、特殊な工作艦ならではの独特な艦影を再現した内容となっています。
●ピットロード製「日本海軍 工作艦 明石」にディテールアップ用のエッチングパーツ「日本海軍 工作艦 明石用」をセットしたスペシャルバージョンです。
●「日本海軍 工作艦 明石」と「日本海軍 工作艦 明石用」とを別々に購入するよりも価格面でお買い得なセットとなっています。
【 日本海軍 工作艦 明石 エッチング付 (ピットロード 1/700 スカイウェーブ Wシリーズ W037E) プラモデルの内容について 】
●帝国海軍の工作艦「明石」を再現したプラスチックモデル組立てキットです。
●太平洋戦争時の中~小型艦艇を中心に、ウォーターラインシリーズでは立体化されにくい艦艇を積極的にキット化し、連合艦隊のラインナップの空白を埋めてきたピットロード社が、1/700スケールに沿ったメリハリあるディテールで「工作艦 明石」を再現、独特な艦形、工作艦特有の複雑な上部構造などを再現した内容となっています。
●また、付属のエッチングパーツは、プラスチックパーツでは再現が難しく物足りないと思う部分にポイントを絞って再現した内容となっており、少々物足りなく感じるかもしれませんが、このエッチングを使用するだけで「工作艦 明石」に充分見ごたえのあるディテールアップを施すことが可能な内容となっています。
●「工作艦 明石」の艦体喫水線までを再現したウォーターラインモデルとなっています。
「工作艦 明石」の船体の構成
●「明石」の船体は、上甲板と喫水線ラインまでの船体胴体とを一体成型化して再現。
・ 艦首部分の滑り止めパターン部は別パーツ化しています
・ 前部構造物と後部構造物も、船体に一体成型化して再現しています
●船体胴体部は、喫水線部分までを再現しています。
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています
●上甲板パーツには、前部構造物、後部構造物、高角砲台座などの基本構造の他、リノリウム押さえ、滑り止め、ボラード、アンカーチェーン、ボート架台などのディテールを変化をつけた凹凸あるモールドで再現しています。
●上甲板上の「艦橋部」「高角砲部」「煙突部」「中央構造物」「クレーン部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます。
「工作艦 明石」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋の主要部分は、4パーツで構成、トップの測距儀は別パーツとなっています
・ 艦橋窓、艦橋下部の舷窓、扉などのディテールは繊細なモールドで再現しています
・ 艦橋後部の機銃スポンソン、マスト、クレーン部用の張り出し部は別パーツ化して再現
・ 側部の測距儀(×2)、25mm連装機銃(×2)が付属
●メインマスト、後檣
・ メインマストと後檣は三脚檣型、トップは単檣型となっており、それぞれ上下に分割したパーツで構成しています
・ メインマスト中央部に装備する「90cm 探照灯」は別パーツ化して再現
● 第1煙突・第2煙突
・ 煙突トップ部は別パーツ化、煙突本体部分は左右に分割したパーツで再現しています
●中央構造物
・ 中央構造物は各パネルを箱組み状に張り合わせて組み立てます
・ 側面には舷窓、扉を繊細なモールドで再現しています
・ 上部に装備する「パラベーン」(×4)は別パーツ化して再現
●高角砲「40口径 89年式 12.7cm連装高角砲 A1型」 ×2
・ 高角砲は連装状に一体成型した砲身部と、砲架部の2つに分割したパーツで再現しています
●25mm連装機銃 ×2(艦橋後部)
・ 機銃は、連装状に一体成型した銃身部と機銃架の2つに分割したパーツで再現しています
●クレーン部
・ 各クレーンは左右に分割したパーツで再現、支柱、吊り下げ部を挟み込むように組み上げます
・ クレーンパーツ側面にはトラス構造を凹凸を交えたモールドで再現しています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 17m内火艇 ×1
・ 30t運貨船 ×1
・ 11m内火艇 ×2
・ 9m内火艇 ×1
・ 12m内火ランチ ×3
・ 9mカッター ×2
・ 12m通船 ×1
・ 12m潜水用伝馬船 ×1
・ 6m通船 ×1
●このほか
・ 方位測定器
・ 各種ダビッド
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨及び副錨
などを別パーツ化して再現しています
【 「日本海軍 工作艦 明石 エッチング付 (ピットロード 1/700 スカイウェーブ Wシリーズ W037E)」に付属のエッチングパーツ 】
●「工作艦 明石」の特徴となる上甲板に装備された各種の大型クレーンなど、プラスチック製パーツでは再現が難しい船体上の細かなディテール類を表現したエッチングパーツセットです。
●クレーンなどはプラスチックパーツと重複するパーツとなりますが、お好みに応じて選択してご利用下さい。
●エッチングで再現しているディテールアップパーツの内容は
・ 前部 中央 10t クレーン
・ 前部 左右 5t クレーン
・ 中央部 23t クレーン
・ 後部 10t クレーン
・ 各クレーンのワイヤー
・ ヤードアーム
・ 梯子
・クレーンの軸となる0.3mm径の真鍮線
など、となっています
その他付属物
●艦首の日章旗、艦尾の軍艦旗、「あかし」の艦名などを再現したデカールが付属しています
●「工作艦 明石」 完成時の全長 : 227mm
●スポット生産品
【 「日本海軍 工作艦 明石 エッチング付 (ピットロード 1/700 スカイウェーブ Wシリーズ W037E)」のパッケージ内容 】
・ 工作艦 明石 ×1
・ エッチングシート (真鍮製) ×1
・ 真鍮線 ×1
・ デカールシート ×1
・ 工作艦 明石 組立説明書 ×1
・ エッチング 取付説明書 ×1
【 工作艦「明石」について 】
●工作艦とは、洋上に停泊して他艦の修理・改造を行う艦艇で、列強国の海軍が保有していました。
●この工作艦は、前線後方の停泊地に進出、戦いなどで損傷した艦を修理し、海軍戦力を維持する役割を持ち、特に太平洋を眼前に控えて戦域が広大になる日本、アメリカでは必要不可欠な艦でした。
・当時で一番広い戦域を持っていたのはイギリス海軍でしたが、修理可能な港湾を世界各地に持っていたため、工作艦の必要性はそれほど高いものとして評価されていませんでした。
●帝国海軍では、「朝日」「関東」などの工作艦を保有していましたが、旧式艦や商船を改造したものであり、将来予想される戦争開戦の可能性から本格的な専用艦の新造を計画します。
●ただし、来たるべき艦隊戦用の攻撃艦艇が優先的とされ、このような補助艦艇の建造は、予算の都合上なかなか実現せず、ようやく1934年に了承されて1937年に起工、10000tクラスの「工作艦 明石」と命名され1939年に竣工します。
●「工作艦 明石」の艦型は艦首から艦尾まで同一甲板となる水平甲板型を採用し、作業効率を考慮したものとなっています。
●また、当時の最新式の工作機材を導入、艦内には内地の海軍工廠にすら配備していない144台のドイツ製工作機械が設置されていました。
●その艦内には、「組立」「焼入」「鋳造」「溶接」「銅工」「木工」「兵器」「電気」等の各種工場、工具室、青写真室なども配置され、世界でも一級の能力を有していました。
●そして、海軍の乗員の他に、民間人や軍属の熟練工が乗り込み、その能力を発揮、まさに「移動式の海軍工廠」となっていました。
●太平洋戦争が開戦すると、「明石」はパラオ、ダバオなどの南方に派遣されて、各種艦艇の修理に奔走します。
●1942年7月、ガダルカナル島にアメリカ軍が上陸すると、ソロモン海域が日米の最前線となり、1942年8月、同艦はその後方に位置する最大の海軍拠点トラック島に配備されました。
●ソロモン海域での消耗戦によって多くの艦が傷付き、トラック島へと帰還しました。
●「明石」は、それらの艦を修理、その修理によって戦線に復帰した艦は極めて多く、同艦の存在は絶対に欠かせない艦として評価されます。
・修理の際は、修理艦が「明石」に横付けされますが、最盛期には4、5隻が並ぶことがありました
・修理の作業量は膨大なものとなり、乗組員は不休で作業に当たらなくてはならず、トラック島に上陸することもままなりませんでした。
●また、停泊地での修理が不可能な程のダメージを受けた艦は、同艦によって応急修理を受け、内地へと送られています。
●ソロモン海域での戦況が不利になり、同海域の島がアメリカ軍に占領されるとトラック島は最前線へと変化します。
●1944年2月、大量のアメリカ軍艦載機がトラック島へと飛来、空襲により帝国海軍の最重要拠点だった同島はほぼその機能を失ってしまいます。
●「明石」も、この空襲により大破するダメージを受け、パラオへと回航されました。
●1944年3月、そのパラオにおいて再びアメリカ軍艦載機の空襲を受け、大破着底し、その生涯を閉じています。