日本駆逐艦 陽炎 1941
「日本駆逐艦 陽炎 1941 (プラモデル) (アオシマ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.442 )」です
●帝国海軍と命運を共にし、アメリカ艦隊と死闘を繰り広げた「甲型駆逐艦」の代表的存在である「陽炎型駆逐艦」のネームシップである「陽炎」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●帝国海軍が駆逐艦の理想の姿として建造した「陽炎型駆逐艦」の1番艦「陽炎」を再現、主砲を背負い式に配置し、強力な魚雷兵装を装備した勇猛なシルエットを表現した内容となっています
【 「陽炎型駆逐艦」について 】
●1920年代前半、帝国海軍は従来の駆逐艦とは全く異なる駆逐艦となる「特型駆逐艦」(「吹雪型駆逐艦」)を建造します
●この「特型駆逐艦」は前型となる「睦月型駆逐艦」と比べて主砲、魚雷の装備が1.5倍という高い攻撃力を持ち、速度性能も35ノット強という高速性を誇り、その出現に各国の海軍は強い衝撃を受けることとなります
●しかし、ロンドン軍縮条約により駆逐艦に関しても保有制限を受けるようになった帝国海軍は、大型の「特型駆逐艦」のような駆逐艦を大量に建造することができなくなり、より小型の駆逐艦へと建造をシフトしました
●ところが、小型の駆逐艦は当然のことながら「特型駆逐艦」と同等の兵装を装備することはできず、設計や技術向上などで指向錯誤を繰り返すものの、帝国海軍が理想とした駆逐艦としての性能を持たせることはできませんでした
●「陽炎型駆逐艦」は、建造時期の関係から軍縮条約の制約を受けることなく建造された大型の駆逐艦で、武装、速力、航続距離等を高いレベルでバランスさせた帝国海軍艦隊型駆逐艦の決定版とも呼べる艦でした
●「夕鶴事件」「第4艦隊事件」の教訓を踏まえて復元性能の向上を測り、前型の「朝潮型」を上回る航続距離の延長が盛り込まれ、「特型駆逐艦」と同程度の兵装を装備、速力は海軍の要求をやや下回ったものの、ほぼ当初の計画どおりの性能を盛り込むことに成功、来るべき艦隊決戦において強力な雷撃力を発揮し活躍する事が想定されていました
●ネームシップたる「陽炎」を始めとして、「陽炎型駆逐艦」は「秋雲」を含む全19艦が1939年から1941年にかけて順次竣工された後、開戦から終戦に至るまで常に第一線で奮戦したのです
・ 「秋雲」は「夕雲型駆逐艦」とされていましたが、最近の資料により「陽炎型駆逐艦」に分類されています
・ また「陽炎型駆逐艦」、「夕雲型駆逐艦」を合わせて「甲型駆逐艦」と総称されています
【 「駆逐艦 陽炎」について 】
●「陽炎」は「陽炎型駆逐艦」の1番艦として1939年11月に竣工しました
●太平洋戦争では、「第1航空艦隊」(南雲機動部隊)の護衛として「第18駆逐隊」に所属、真珠湾奇襲攻撃、ポートダーウィン攻撃、セイロン沖海戦などに参加しました
●一大海戦となった1942年6月のミッドウェー海戦にも攻略部隊(上陸部隊)の護衛として随伴、その後、ガダルカナル島への輸送任務に数多く従事し、第3次ソロモン海戦、ルンガ沖海戦等などに参加しました
●1943年1月にはガダルカナル撤収作戦に従事、次いでムンダ輸送作戦に参加中、1943年5月にクラ湾にて触雷後、米海軍機によって撃沈されてしまいました
【 「日本駆逐艦 陽炎 1941」のキット内容について 】
●この「駆逐艦 陽炎」を再現したプラスチックモデル組み立てキットです
●シャープなモールドとスケール感に沿った抑えたパーツ構成により「陽炎」を再現、ディテールに拘りながらもコレクション性も考慮した艦船モデルとしてバランスがとれた内容となっています
●「陽炎型駆逐艦」は太平洋戦争中に対空兵装を中心に改装が行われており、キットは対空兵装が強化される前の1941年の状態(1941年から1943年までの姿)が再現されています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「陽炎」は、上甲板及び船体部の上下分割のパーツで構成されています
・ 艦体部は一体成型のパーツで構成され、喫水線部分までが再現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●上甲板は船首部分が別パーツとなっています
・ 甲板上には、リノリウム押さえ、滑り止め、魚雷運搬用レール、リールなどがモールドで再現されています
・ 後部の予備魚雷格納庫を含む後部構造物が甲板部分に一体成型されています
・ 船尾には爆雷装填台が一体成型で表現
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「魚雷発射管」「煙突部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「陽炎」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋部分は、前部、側面、艦橋底面、艦橋窓を含む天板、測距儀などに分割されたパーツ構成となっています
・ 艦橋下部の舷窓、扉などのディテールがモールドで再現されています
●メインマスト、後檣
・ メインマストと後檣は三脚檣型となっています
● 第1煙突・第2煙突
・ 煙突トップ部は別パーツ化され、本体部分は左右2分割式です
・ 蒸気捨管、缶通風筒、排気筒は別パーツ化されています
●探照灯台座、及び探照灯
●前部予備魚雷格納庫(左右)
●主砲塔部「50口径 3年式 12.7cm連装砲 C型」 ×3 (「小型艇兵装セット」ランナー)
・ 砲塔は本体部分と砲身部分との分割式で、砲身部分は連装状態に一体成型されています
・ 砲身部分には防水カバーが表現されています
●4連装魚雷発射管 「92式 61cm 4連装魚雷発射管」 ×2 (「小型艇兵装セット」ランナー)
●「25mm連装機銃」 ×2 (「小型艇兵装セット」ランナー)
●内火艇、カッター及びボートダビッド(「小型艇兵装セット」ランナー)
・ 7.5m内火艇 ×2
・ 7.5mカッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 錨
・ 方位測定器
・ 爆雷投射器
・ パラベーン
・ 前部・後部スキッドビーム
・ 艦尾旗竿
などがセットされています
●艦尾の海軍旗(直線タイプと、なびいているタイプの2種)再現したシールが付属
●静岡模型教材協同組合「小艦艇兵装セット」のランナー1枚が付属、主砲、機銃、魚雷発射管などは同ランナーのパーツを使用します
<セット内容>
・ 89式 12.7cm連装高角砲 ×1
・ 3年式 12.7cm単装砲 ×1
・ 3年式 12.7cm連装砲 B型 ×3
・ 3年式 12.7cm連装砲 C/D型 ×3
・ 14cm単装砲 (潜水艦用) ×2
・ 10cm高角砲 (潜水艦用) ×2
・ 8センチ高角砲 ×2
・ 96式 25mm3連装機銃 ×5
・ 96式 25mm連装機銃 ×3
・ 92式 4連装魚雷発射管 ×2
・ 90式 3連装魚雷発射管 ×2
・ 12年式 3連装魚雷発射管 ×3
・ 70cm探照灯 ×1
・ 94式爆雷投射器 ×2
・ パラベーン ×2
・ 10m特型運貨船 ×1
・ 7m内火艇 ×2
・ 7mカッター ×2
・ 13号電探(A) ×1
・ 13号電探(B) ×1
・ 22号電探 ×1
・ 方位探知機アンテナ ×1
・ 2式水上戦闘機 ×1
・ 零式小型水上偵察機 ×1
・ 水上戦闘機 強風 ×1
・ 特殊攻撃機 晴嵐 ×1
・ ラジアルダビッド ×4
・ クォートラントダビッド ×8
・ アンカー(小) ×2
・ 小煙突 ×1
・ 水上偵察機など用の日の丸デカールが付属
●2004年 付属の「小型艇兵装セット」のランナーを除き完全新金型