ソビエト軍 SU-152 重自走砲
「ソビエト軍 SU-152 重自走砲 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.01571 )」です
●第2次世界大戦中期以降におけるソ連軍の重自走砲「SU-152」の「前期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「猛獣ハンター(ズヴェロボイ)」という異名を持ち、ドイツ軍戦車相手に活躍した「SU-152」を再現、低いシルエットに強大な火力を装備した迫力在るフォルムを再現
●トランペッター社製「ソビエト SU-152 重自走砲 後期型 ズヴェロボウイ」をベースとし、「SU-152 前期型」を再現するために戦闘室を新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります【 「SU-152」について 】
●ソ連軍は、多砲塔戦車「T-35」の後継として重戦車「KV-1」を1939年に採用しました
●同年に開始されたフィンランド戦における戦訓から、強力な砲火力を持つ戦車の必要性が高まり、「152mm榴弾砲 M10」を装備した「KV-2」を急遽開発、前線に投入して高い評価を得ることとなりました
●1941年独ソ戦が開始、この戦争ではフィンランド戦のような陣地戦ではなく機動戦が行われ、機動性能が低く、重量の重い砲塔を搭載した「KV-2」は思うような活躍ができず、多くが故障もしくは孤立により撃破されてしまいます
●このため、独ソ戦の開始以降は生産が中止され、対戦車戦に適した「T-34」や「KV-1」などに生産が集中されました
●ただ、その「KV-1」は、大重量と後輪駆動式によるトランスミッションの配置の関係で機動力が低く、戦場に出れば強靭な防御力により無敵の強さを発揮したものの、故障などにより戦場に到達できない事例が多く発生し、現場や用兵側から不満が噴出します
●そこで、装甲を薄くし、無駄なスペースを削った軽量型である「KV-1S」が登場、機動性能は大きく向上し、一定の評価を獲得します
●一方、ドイツ軍の重戦車「タイガー1」の出現と「3号突撃砲」の活躍から、「KV-2」の流れを汲み、突撃砲形式に重砲を搭載する重自走砲の開発も進められ、「KV-1S」の車体を使用した「SU-152」が作られました
●この「SU-152」は、「152mm榴弾砲 ML-20S」を搭載、この砲の装甲貫通能力は2000m以内であれば「タイガー1」の前面装甲を撃ち抜く性能を持っていました
●また、152mmという大口径弾による弾体威力は凄まじく、被弾角度などにより装甲を貫通することができなくても、戦闘能力を喪失してしまう破壊力を持っています
●しかし、この砲は重砲を転用したもので、分離装薬により発射速度は極めて遅く、砲弾自体も20発しか搭載できませんでした
●「SU-152」は、1943年3月より生産が開始され、同年7月の「クルスク戦」から実戦に参加、その重火力によりドイツ軍重戦車「タイガー1」や中戦車「パンター」などを正面から撃破する能力を持つ、当時のソ連軍の唯一の車輌として活躍しました
・ 砲火力は「SU-152」が勝っていましたが、照準装置などの光学機器はドイツ軍の方が遥かに優れていたために、実質的に正面同士の戦闘には厳しいものがありました
【 「ソビエト軍 SU-152 重自走砲」のキット内容について 】
●このソ連軍の重自走砲「SU-152」の「前期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「SU-152」をシャープかつ表情豊かに再現、ソ連軍車輌らしい簡素で「マシーン」そのものを感じさせるフォルム、同車を特徴付ける152mm砲の威圧感、防盾周りの荒々しい鋳造肌などが表現された内容となっています
●「SU-152」の「前期型」では戦闘室天板の周囲パネル部が切り立った形状で上部に突き出し、視野確保のためにペリスコープの位置が切り取られているのが特徴となっています
●トランペッター社の「KV-1」シリーズは、ディテール表現、作り易さ、雰囲気など、同社のキットの中でも最良なものですが、「KV-1S」をベースとした当キットもその流れを汲んだものとなっています
・ 「KV-1S」のキットと比べてエッチングパーツが多くなったために、若干組み難さを感じるかも知れません
●「SU-152 前期型」の本体は、「戦闘室」「車体」「左右フェンダー」の4ブロックで構成されています
●「SU-152 前期型」の車体は、バスタブ式に成型された車体下部パーツに、各パネルを貼り付ける構成となっています
・ サスペンションアーム、ダンパーは別パーツです
・ 後部の整風板は、プラパーツとエッチングパーツとを選択できます
・ 後部の吸気グリル部のメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 操縦手ハッチ、後部のエンジン点検ハッチは別パーツです
・ 排気マフラーは、先端部が開口処理されています(「KV-1S」とは異なる形状です)
●戦闘室は一体成型となっており、後部パネルは別パーツです
・ 戦闘室天板部分は周囲のパネルが突き出た形状を再現、切断面の「荒れ」も表現されています
・ 上部及び後部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 上方の手摺りがパーツ化
・ ホーンは2種類用意され、選択して使用します
・ 操縦手用の前方視察口の雨樋は、エッチングパーツにて再現
●「152mm榴弾砲 ML-20S」の砲身は、プラパーツと金属パーツが付属しており、選択して使用することができます
・ プラパーツは先端部のマズルブレーキも合わせて左右分割式となっています
・ 金属パーツは、金属砲身とプラパーツによるマズルブレーキとの2分割式です
・ 金属パーツに使用するマズルブレーキパーツは砲口及び側面の穴が開口処理されています
・ 砲身は上下に可動します
●防盾は1パーツで構成、鋳造肌や側面の切断面の荒れが表現されています
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
●フェンダーは一体成型され、上部のフェンダー支持架は別パーツとなっています
・ フェンダー支持架、及び取り付けベースはエッチングパーツです
・ 前部のマッドフラップは別パーツです
・ 後部の予備燃料タンクは、各4パーツで構成されています
●牽引ワイヤーは、アイの部分がプラパーツ、ワイヤー本体は付属の銅製ワイヤー使用します
●前照灯のガラス部、尾灯を再現するクリアーパーツが付属
●車体後部の整風板、吸気グリルのメッシュ、フェンダー支持架などを再現するエッチングパーツが付属しています
●マーキングは、ソ連軍の1種類の塗装例が説明書に記載されています
●国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●全パーツ数 : 460パーツ+αパーツ
●全長 : 256.6mm
●全幅 : 94.8mm
●2012年 一部新金型