アメリカ GPW 4輪駆動車 + 37mm対戦車砲 M3型
「アメリカ GPW 4輪駆動車 + 37mm対戦車砲 M3型 (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35107 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の4輪駆動小型トラック「フォード GPW ジープ」と、「37mm M3対戦車砲」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次世界大戦のアメリカ軍を象徴する存在である「ジープ」を再現、小型汎用トラックという新たなカテゴリーの始祖となり第2次世界大戦の勝利の一因ともなった機能美を追求したフォルムを再現した内容となっています
●ブロンコ社製「アメリカ GPW 4輪駆動車 + 10-CWT トレーラー + フィギュア3体」をベースとして、「10-CWT トレーラー」を省いてフィギュアを変更、幌パーツと「37mm M3対戦車砲」などを追加したバリエーションキットとなります【 「4輪駆動小型トラック フォード GPW ジープ」について 】
●アメリカ軍は、第2次世界大戦の勃発に従い、1940年6月に偵察任務用の4輪駆動式の小型軍用車両の開発を各メーカーに打診、その開発要求項目には重量や走行性能など当時の車両としてはかなり困難な性能が要求されていました
●この開発要求に応えたのが「バンタム社」「ウィリス社」「フォード社」の3社で、スペック上の困難な課題を何とかクリアするために多大な努力が払われました
●最初に試作車が完成したのが「バンタム社」の「バンタム・マーク 2」で、実質的にこの車両が傑作小型車「ジープ」の基本車輌となります
●しかし、アメリカ軍は弱小自動車メーカーである「バンタム」社の生産能力を危惧し、「バンタム・マーク 2」の設計図を「ウィリス」社と「フォード社」に渡し、それを参考として独自の試作車を開発することを命じました
●また「バンタム」社自身も第2次の試作車を完成、これにより「バンタム」社の「バンタム BRC40」、「ウィリス」社の「ウィリス MA」、「フォード」社の「フォード GP」が揃い、それぞれ実戦でのテストを行うために1500台づつが生産され、イギリス軍やソ連軍などに供与されて貴重なデータをアメリカ軍に提供しました(当時はまだアメリカは参戦していません)
●その結果、「ウィリス MA」が高い評価を獲得、同車をベースとしてフロントグリル形状を「フォード GP」のタイプへと変更した「ウィリス MB」が制式採用されることとなります
●ただ、「ウィリス」社だけでは膨大な数の車輌は生産できず、「フォード」社にも「ウィリス MB」の生産が行われ、この車輌は「フォード GPW」と名称が付けられました
●この「フォード GPW」は、外観や基本構造は「ウィリス MB」と全く同一でしたが、車体後部には「フォード」のロゴが付けられ、パーツには「フォード」社を示す「F」の文字が刻印されていました
・ 「ウィリス MB」と「フォード GPW」は、自然発生的に「ジープ」と呼ばれるようになりますが、後に「ウィリス」社が「ジープ」を商標登録しています
●「ウィリス MB」と「フォード GPW」は、その機動性能とタフな能力、機械的信頼性から将兵から絶大な人気を博して活躍、輸送、偵察、連絡などの様々な任務に従事し、連合軍の勝利に最も貢献した車輌と言われています【 「37mm M3対戦車砲」について 】
●第2次世界大戦前、アメリカは軍備の整備に消極的であり、対戦車砲の開発も実質的には行われていませんでした
●しかし、ヨーロッパで戦争の気運が高まると、アメリカ軍はドイツ軍が使用していた主力対戦車砲「37mm対戦車砲 Pak35/36」を研究、これを元にして「37mm M3対戦車砲」を開発します
●ところが、アメリカが第2次世界大戦に参戦した1941年末の段階では37mm砲クラスの対戦車砲では威力不足となっており、対戦車砲の主力はイギリス軍の「6ポンド砲」をベースとした「57mm M1対戦車砲」に取って代わられました
●しかし、「37mm M3対戦車砲」は、歩兵部隊に追従できる軽便さが評価されて、「歩兵砲」として運用が行われ、敵防御拠点への砲撃や銃眼への直接射撃、榴散弾による対歩兵戦闘など、歩兵支援火器として活躍しています【 「アメリカ GPW 4輪駆動車 + 37mm対戦車砲 M3型」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の4輪駆動小型トラック「フォード GPW ジープ」と「37mm M3対戦車砲」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ブロンコ社のディテール表現力と高い成型技術により「フォード GPW ジープ」を再現、実車の細かな造りがプラパーツとエッチングパーツとで表現され、また実車の様々な仕様に対応するパーツがセットされ、同スケールでの「究極のジープ」のキットとなっています
●「フォード GPW ジープ」の7種のパターンを選択して再現することが可能
・ 通常タイプ、幌を展開した状態、前部に牽引用の「トウ・バー」を付けたタイプ、「トウ・バー」を装備して幌を展開した状態、前部にワイヤーカッターを装備したタイプ、更に武装として荷台部分に「M1919A4機関銃」、もしくは「M2重機関銃」を装備したタイプ、助手席部に「M1919A4機関銃」を装備したタイプをそれぞれ選択して作製することができます
●牽引する役割を「ジープ」が担った「37mm M3対戦車砲」が付属しています
■「フォード GPW ジープ」について
●「フォード GPW ジープ」は、「シャーシ」「エンジン」「ボディ」「フロントシールド」の4ブロックで構成されています
【 シャーシ 】
●シャーシのメインフレームは一体成型となっています
・ 後部バンパーはシャーシに一体成型され、前部バンパーは別パーツです
・ リーフ式サスペンションは各1パーツで構成、ショックアブソーバーは別パーツです
・ 前後のデファレンシャルは前後2分割式です
・ 排気管と排気管のガードは一体成型となっています
・ ステアリングは任意の角度で固定する方式です
●タイヤは、本体部分と内側内部、内部ホイール部の3分割式となっています
・ タイヤは完成後も可動式とすることができます
【 エンジン 】
●エンジンは18パーツで構成され、クラッチ、トランスミッション部、動力伝達装置部分も再現されています
・ ラジエター部分は前後2分割式
・ エンジンルーム内のバッテリーなどがパーツ化
【 ボディ 】
●ボディは、ボンネット、メーターパネル上部、後部パネルを除いて一体成型されています
・ 前照灯は、通常のタイプと管制灯式とを選択可能で、ガラス部を再現するクリアーパーツが付属
・ フェンダー上の管制灯ガードを再現したエッチングパーツが付属
・ 荷台部分側面の収納箱の蓋は開閉状態が選択できます
●フロントのボンネットは開閉状態を選択することができます
・ ボンネットを固定するフックがパーツ化
・ 運転席、助手席外側に装備される「M1 トンプソン サブマシンガン」用のホルダーがパーツ化されており、その装備の有無を選択して組立てることができます
●車体後部のジェリカンラックは、ジェリカンを装着した状態で再現されており、ジェリカンラックの装着の有無が選択できます
・ 車載工具類の一部の固定具はエッチングパーツで再現
●運転席部分は、各種レバー、ペダル類がパーツ化されています
・ ハンドルは、ハンドルステーの太さが異なる2種のタイプが付属、選択して使用します
・ シートは、フレーム部と上下クッション部の3パーツで構成
・ メーター類はデカールにて再現
【 フロントシールド 】
●ガラスタイプのフロントシールドとカバーで覆われたフロントシールドを選択式して組み立てる事ができます
●ガラスタイプのフロントシールドは、シールド枠部分と、ウィンドー部分との分割式です
・ ウィンドー部分はクリアーパーツで、ウィンドー枠、ワイパー可動軸がモールドされています
・ ウィンドー部分のみの開閉状態を選択することができます
・ フロントシールド内側のライフルラックが再現、ライフルが装備された状態で一体成型されています
・ フロントシールド部の細かなディテールを再現するエッチングパーツが付属
・ フロントシールド部は立てた状態と降ろした状態とを選択できます
【 装備品類 】
●展開した状態の幌のパーツが付属、上部と後面との2分割式となっています
・ 中央のフレームは、縦と横のフレームを組合す方式です
・ 幌を展開するのは、フロントシールドを立てる車輌であり、フロントシールドを倒すことが前提になっている「ワイヤーカッター」装備車輌や、機銃を装備した車輌は基本的には幌を展開しません(もちろん、例外はあります)
●牽引用の「トウ・バー」のパーツが付属、前部バンパーを外して「トウ・バー」を装備した状態とすることができます
●バンパーに付けられる「ワイヤーカッター」のパーツが付属、その装備の有無を選択することができます
●荷台部に装着される機銃架のパーツが付属しており、その装備の有無を選択することが可能
・ 機銃架に装備される機関銃は、「M1919A4機関銃」と「M2重機関銃」の2種から選択できます
・ 各機関銃の銃架部分は細かく再現されています
・ 「M2重機関銃」は、6パーツで構成、放熱筒の放熱口と銃口部分とが開口処理されています
●助手席前部に装着される機銃架が付属、その装着の有無が選択できます
・ 装備される機関銃は「M1919A4機関銃」で、銃架部分は2種類が用意されています
【 フィギュア 】
●「フォード GPW ジープ」に搭乗するアメリカ兵のドライバーフィギュアが1体付属しています
・ フィギュアは、両手でハンドルを握り、車外に向かって話し掛けているポーズです
・ 服装は、ウールシャツの上から羽織るように「M1941フィールドジャケット」を着用、布製レギンスを履き、ヘルメットを被った姿です
・ フィギュアは、頭部、胴体、両腕、両足、ジャケットのパーツ構成です
■「37mm M3対戦車砲」について
●「37mm M3対戦車砲」は「砲身部」「砲架」「防盾」「砲脚部」の4ブロックで構成されています
●「37mm M3対戦車砲」は牽引状態と設置状態とを選択できます
【 砲身部 】
●砲身は前後方向に3分割式となっています
・ 砲口部分が開口処理されています
・ 砲尾は左右分割式で、閉鎖器は開閉状態が選択できます
・ 閉鎖ハンドルなどがパーツ化
・ 砲身下部の揺架は左右分割式です
・ 砲尾部分の防危板はプラパーツとエッチングパーツとの選択式です
・ 砲身は、完成後も上下に可動式とすることができます
【 砲 架 】
●砲架は、左右ブロックと中央部の3分割式です
・ 照準器がパーツ化
・ 操作ハンドルは細分化されたパーツ構成となっています
【 防 盾 】
●防盾は1パーツで構成され、その薄さが表現されています
・ 防盾裏側に存在する工具箱は箱組み方式です
【 砲脚部 】
●砲脚は左右分割式で、これをシャーシ部(砲架)に取り付ける構成となっています
・ 駐鋤や砲脚の各ディテールは別パーツにて再現
・ 牽引装置は2タイプが用意され、選択して使用します
・ シャーシ部は上下分割式です
●タイヤは、トレッドパターンが異なる2種のタイプが付属し、選択して使用します
・ タイヤは、本体部分と内側内部の2分割式です
【 アクセサリー類 】
●「フォード GPW ジープ」及び「37mm M3対戦車砲」用のアクセサリーパーツが付属
・ 水用ジェリカン ×3
・ 7.62mm機関銃弾薬箱 ×6
・ 雑嚢 ×4
・ シュラフ ×1
・ 毛布(丸めた状態) ×1
・ M1カービン ×1
・ 水筒 ×3
・ 37mm砲弾(徹甲弾) ×4
・ 37mm砲弾(榴弾) ×4
・ 空薬莢 ×4
・ 37mm砲弾(キャニスター弾) ×4
・ 37mm砲弾用木製弾薬箱 ×2
【 塗装とマーキング 】
●「フォード GPW ジープ」のアメリカ軍仕様となる1種類の塗装例と5種類のマーキング例が説明書に記載されています
・ 第1機甲師団 第1機甲連隊 第3大隊 (チュニジア / 1943年)
・ 第9歩兵師団 第60歩兵連隊 対戦車中隊 (北アフリカ / 1942年)
・ 第1機甲師団 第6歩兵連隊 (イタリア / 1944年3月)
・ 第3歩兵師団 第7歩兵連隊 対戦車中隊 (チュニジア / 1942年)
・ 第1歩兵師団 第16歩兵連隊 対戦車中隊 (チュニジア / 1942年)
●説明書のマーキング例に基づく、国籍マーク、重量表示、部隊表示、車輌表示、車台番号などを再現したデカールが付属しています
●2013年 一部新金型