M3A3 with Pak40
「M3A3 with Pak40 (プラモデル) (ディン・ハオ 1/35 AFV No.DH96001 )」です
●「M3A3 with Pak40」です
●第2次世界大戦時におけるユーゴスラビア人民解放軍の「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●イギリスから供与された「M3A3」をベースとしてドイツ軍から捕獲した「75mm対戦車砲 Pak40」を装備した「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」を再現、現地改造車両として砲塔を取り去った部分に砲を搭載した独特な姿を表現した内容となっています【 ユーゴスラビア人民解放軍」について 】
●ユーゴスラビアが存在していたバルカン半島は、地中海文明が発祥する紀元前の時代から優勢な民族から逃れる形で多くの少数民族が流入し、1929年に国として成立したユーゴスラビア共和国は多くの民族を抱える他民族国家となっていました
●1941年、ユースラビア共和国で親英政権が樹立されると、背後からの軍事的圧力を恐れたドイツは軍事侵攻を開始、圧倒的なドイツ軍戦力の前にユーゴスラビア軍は瞬く間に圧倒されてしまいます
●これにより、世界地図の上ではユーゴスラビアという国は消滅しましたが、急峻な山岳地と森林が多くを占める同国はゲリラ活動に最適な場所であり、共産系の「パルチザン」と元軍人が多くを占める「チェトニク」という2つの抵抗組織が登場、占領軍であるドイツ軍との間に激しい戦闘が行われるようになりました
●ただし、「チェトニク」は民族間の係争からその攻撃対象をドイツ軍から「パルチザン」へと変更、ドイツ軍との共闘姿勢を採る「チェトニク」により、このユーゴスラビアでの戦闘は民族間の憎悪をはらんだ凄惨なものとなり、同地に展開するドイツ軍将兵では東部戦線へと転属を希望する者が続出するという事態となります
●また、ドイツ軍にとっても2線級部隊ながらも貴重な人員をユーゴスラビアに配備することは得策ではなく、ドイツ軍の代わりとして他の枢軸国軍が占領軍として派遣されました
●「パルチザン」(「ユーゴスラビア人民解放軍」)はカリスマ的指導者である「チトー」により徐々にその勢力を拡大、大戦後期の1944年には60万人にもなる大兵力を抱えるようになりました
●このような大規模な兵力を持つ「パルチザン」はソ連のみならず、西側連合軍にも一目を置かれる存在となり、「チトー」の司令部には、ソ連軍、イギリス軍、アメリカ軍の連絡将校が常駐し、様々な援助物資が主に空輸により届けられるようになります
●このため、「パルチザン」といえども、その人員には専用の野戦服が支給され、教練場、士官学校、軍事工場まで擁する正規軍なみの装備と設備を持ちました
●イギリスは、大戦後の影響力を確保させる関係からこの「パルチザン」への援助を惜しまず、大戦後期には海上輸送により車両も供与、その中には「AEC装甲車」や軽戦車「M3A3」などの装甲車両も含まれていました
●このような装甲車両は、「パルチザン」にとって極めて貴重な存在でしたが、更にその能力を向上させるために改造も行われました
●「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」は、「M3A3」をベースとした火力向上型で、砲塔を撤去してその部分にドイツ軍から捕獲した「75mm対戦車砲 Pak40」を搭載、対戦車自走砲として「マーダー2」や「マーダー3」に匹敵する火力を持ちました
【 「M3A3 with Pak40」のキット内容について 】
●このユーゴスラビア人民解放軍の「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●AFVクラブの1ブランドである「ディン・ハオ」として、AFVクラブ譲りの細分化されたパーツ構成と、実車の構造に合わせてエッチングパーツ、金属製パーツ、レジンなどのマルチマテリアルを使用することで「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」のディテール表現に重きを置いた内容となっています
●AFVクラブ社製「M3A3 軽戦車 スチュアート」をベースに、「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」を再現するために、同社製「ドイツ 75mm対戦車砲 PAK40」、砲塔リング部の蓋のレジンパーツ、上部の装甲板を再現するエッチングパーツなどを追加したバリエーションキットです
●「M3A3 75mm対戦車砲 Pak40搭載型」は、「砲」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 】
●砲は、細分化されたパーツ構成によりその細部を再現、2重構造の防盾は金属製パーツを2枚合わせる方式となっています
●「75mm対戦車砲 Pak40」の砲身は、金属製となっており、マズルブレーキと砲尾はプラパーツです
・ マズルブレーキは左右分割式です
・ 砲尾は4パーツで構成され、閉鎖器は別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲は前後方向に可動式とすることができます
・ 揺架は左右分割式で内側のリベットなども再現
・ 揺架は上下方向に可動式とすることが可能
●砲架は左右ブロックで構成され、これに操作ハンドル、照準器などを取り付ける構成となっています
・ 平衡器はシリンダー状に3分割されており、砲の動きに合わせて可動します
●防盾は、金属製パーツを2枚合わせて再現します
・ 防盾パーツを繋ぐボルトリングと防盾表面のボルトはプラパーツにより個別にパーツ化
・ 照準器用の扉は、プラパーツによる上下分割式となります
・ 砲身部分の小防盾はエッチングパーツで、砲の動きに合わせて可動します
【 車体上部 】
●車体上部は、軽戦車としての溶接跡、装備品を固定するフック、ボルトなどが繊細に表現されています
●車体上部は一体成型で、前面パネルは別パーツとなっています
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前部のフェンダーは別パーツです
・ 前方機銃のマウント部は3パーツで構成、装備される「M1919A4機関銃」は機関部も含めて再現されています
・ ライトガードはプラパーツにて再現
・ 車体前面に付くグローサーは個別にパーツ化され、上下分割式です
・ 給油口の蓋、ハッチ類の把手は別パーツとなっています
・ 車載工具類は固定具も含めてパーツ化
●砲塔リング部分を塞ぐ蓋はレジンパーツ、砲を囲む各装甲板はエッチングパーツとなっています
・ 蓋のグレーチング部はエッチングパーツで、穴の配列が異なる2種が付属し、選択して使用します
・ 装甲板は前面、左右側面の3パーツで構成されています
・ 防盾上部に装備される「M1919A4機関銃」が付属しています
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ式に一体成型され、後部パネルは別パーツです
・ 後部パネルのドアは別パーツとなっています
・ サスペンションユニットは左右分割式で、転輪も含めて8パーツで構成(全4ユニット)
・ 誘導輪部分は誘導輪自体も含めて9パーツで構成
・ 起動輪は左右分割式で、肉抜き穴が付いたタイプを再現
・ 下部転輪、誘導輪はスポークタイプです
【 履 帯 】
●履帯は、接着可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯はラバーストッパータイプの「T16」履帯が表現されており、モデルカステン製「M3/5スチュワート軽戦車用履帯」がこれに対応しています
●後部グリルのメッシュ、上部装甲板などを再現するエッチングパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「M3A3 75mm対戦車砲Pak40搭載型」のマーキングとして、ユーゴスラビア人民解放軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されています
・ ユーゴスラビア人民解放軍 第1装甲旅団
●説明書の塗装例に基づく、国籍マークなどを再現したデカールが付属しています