イギリス 巡航戦車 Mk.3 (A13Mk.1) (プラモデル)ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35025 スケール:1/35
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「イギリス 巡航戦車 Mk.3 (A13Mk.1) プラモデル (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35025 )」です●「イギリス 巡航戦車 Mk.3 (A13 Mk.1)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット●戦車設計士のアメリカ人「クリスティー」は、車体側面を2重構造として、その空間内に上下方向に伸びた大型のバネを装備する「クリスティーサスペンション」システムを考案、これを元にした「クリスティー戦車」を作製します ●「クリスティーサスペンション」は、長いバネのストロークによって、これまでの戦車には無い優れた不整地踏破能力を発揮しました ●また「クリスティー戦車」には大型の転輪が装備され、この転輪自体が駆動、キャタピラを装着しなくても走行することができました ・ キャタピラを装着しないで走行する「装輪走行」時には、舗装道においては、キャタピラ装着時よりも遥かに早いスピードを発揮することが可能でした ・ 当時の戦車は、機械的な問題と、燃料の消費量から長時間の走行は難しく、戦車の長距離の移動手段としては鉄道が利用されており、「クリスティー戦車」の「装輪走行」は、それを解決する手段として考えられたものです ●「クリスティー」は「クリスティー戦車」をアメリカ陸軍に売り込みましたが、世界不況による軍縮ムードなどからアメリカ軍の関心は薄く、採用は見送られ、研究用として極少数が購入されたに過ぎませんでした ●アメリカ軍の対応に失望した「クリスティー」は、「クリスティー戦車」を海外に売り込み、ソ連とイギリスが「クリスティー戦車」を購入、以後の自国の戦車開発に大きな影響を与えることとなりました ●ソ連軍は「クリスティー戦車」を元とした「BT戦車」を開発し、その「BT戦車」の成功が傑作戦車「T34戦車」を生むこととなり、「T34戦車」にも「クリスティーサスペンション」が採用されています ●イギリス軍は、同様に「クリスティーサスペンション」を装備した巡航戦車である「A13戦車」を開発、ただし、「装輪走行」機能は省かれました ・ イギリス軍は、歩兵を援護する為に速度は遅いが厚い装甲を持った「歩兵戦車」と、高い機動力を重視した「巡航戦車」との2系統の戦車の開発を進めました ●「A13戦車」は、従来の巡航戦車の性能を超える高い機動性を評価され、「巡航戦車 Mk.3」として1938年にイギリス軍が採用、65台が生産されました ●「巡航戦車 Mk.3」は、第2次大戦初期におけるイギリス軍の主力対戦車砲である「2ポンド砲」を搭載し、最大速度48km/hと当時の戦車としては軽快な機動力を発揮しましたが、最大装甲厚は14mmと、装甲は脆弱でした ●「巡航戦車 Mk.3」は、「ヨーロッパ派遣軍」として独仏戦に参加、機動力を持った戦車として期待を掛けられましたが、装甲の薄さが仇となり、ドイツ軍の戦車や対戦車砲などにより多数が撃破されてしまいました ●ただし、その機動性能は評価は高く、同系列の「巡航戦車 Mk.4」へと発展、後の「巡航戦車 Mk.5 カビナンター」や「巡航戦車 Mk.6 クルセイダー」の設計の礎にもなっています ●この第2次大戦初期において、イギリス陸軍主力巡航戦車である「イギリス 巡航戦車 Mk.3 (A13 Mk.1)」を再現したプラスチックモデル組立キットです ●キットは、実車の複雑な面構造を巧みなパーツ構成により再現 ●先進的「クリスティーサスペンション」を配した足周りに対し、リベットを多用した古風な風貌が余すことなく再現され、キットの繊細なモールドは、実車の持つ華奢な雰囲気を良く表現した内容となっています ●キットのパーツの「合い」は良好で、キットを構成するパーツは決して少なくないですが、各パーツ同士の接着は、比較的ストレス無く組んで行くことができます ●キットは、「クリスティーサスペンション」の特徴である側面装甲板の2重構造、サスペンションを支える長大なバネも再現されています ●車体上部は、フェンダー部分も含めて一体成型されており、車体上部と下部を接着した後、複雑な形状の操縦席部分と車体後部とを接着して行きます ●フェンダーの前後端、サイドスカートは別パーツ化して再現、薄く成型されたプラパーツが用意されています ●張り出した形状の操縦席周りに関しては、主要部分はパーツ5個で構成、複雑な配置のリベットも一部スライド金型を使用して再現されています ●後方のマフラー部分は、円筒状のマフラー本体に、2本の先端部が下方に伸びている構造を再現、エッチングパーツにより細部が表現されています ・ マフラーの最先端部は、取り付け角度のガイドが在りませんが、実車でもこの部分は車両により角度が異なりますので、任意の位置で決めても良いかと思われます ●エンジングリルのメッシュや、ボルトのモールドなどを再現するエッチングパーツが付属しています ●フェンダー上の雑具箱の側面部分には、ボルトがモールドされたエッチングパーツを貼り付けるようになっています ●「巡航戦車 Mk.3 (A13 Mk.1)」で初めて採用された「クリスティーサスペンション」の特徴を精密に再現 ・ 車体下部は、「クリスティーサスペンション」の内側の装甲板と合わせて一体成型され、そこにサスペンション部と外側の装甲板とを装着して行く方式となっています ・ 「クリスティーサスペンション」は、長大なバネと接続されるアーム部分とが正確に再現されています ・ 転輪は、独特な2重のタイプが再現され、中空構造で厚みの在る形状が再現されています ●キットには一体成型されたベルト式のキャタピラパーツが付属 ●砲塔は、砲塔上部と側面とが一体成型され、そこに後面板と、砲身部を組み立てた前面板とを接着する構造となっています ●砲塔と車体との取り付けは、砲塔側のツメで固定するスナップ方式で、砲塔の旋回が可能となっています ●砲身は、一体成型されたパーツで構成され、スライド金型により砲口が開口処理されています ・ 砲身は上下可動式として製作することが可能です ●車長キューポラは、実車の複雑な8角形の形状に合わせ、主要パーツは8パーツで構成されています ●砲塔後部に存在するアンテナ基部は、実物の細かく薄い構造物を再現する為に、エッチングパーツで再現されています ●車体前面中央部のヘッドライト部、そして砲塔のサーチライト部にはレンズを表現する為のクリアーパーツがセットされています ●キットには、燃料給油口のカバーに付く蝶ネジを再現するパーツとして、同社の「連合国軍 蝶ネジセット」のWランナーが1枚付属しています ●マーキングは、3種の塗装指示がカラーで紹介されています ・ 第1機甲師団 第3王立戦車連隊 B中隊 (1940年/フランス) ・ 第1機甲師団 第2王立戦車連隊 (1940年/フランス) ・ 第1装甲旅団 (1940年/イギリス) ●説明書に指示された部隊マーク、車体番号、部隊記号、重量表示などを再現したデカールが付属されています ●2008年 完全新金型 ------------------------------------ ●ワンポイント ・ キットに付属しているキャタピラパーツは長さが若干不足しており、サイドスカート裏側部分の目立たない箇所でホッチキス等で繋ぐようにするか、同社の「A13 巡航戦車用 連結キャタピラセット」を利用すると良いでしょう ●注意 ・ 説明書は、キットの組み立て順序が錯綜しており、ページ「4」の工程の前にページ「7」の工程を行うようにしましょう ●製作ガイド ・ このキットは、記述に在るようにパーツの合いが良好なので、パーツの細かさに気おくれさえしなければ、比較的製作は難しくないでしょう ・ ただし、次の2点は組み立てが難しいので、これを何とか克服できれば大丈夫です ・ マフラーには、実車の構造通りにエッチングパーツにより固定バンドが再現されており、エッチングパーツの端の部分がフェンダーに接続されるように組立てる ・ エッチングパーツで構成された通信アンテナの基部 ●豆知識 ・ イギリス軍の「A13」系巡航戦車は以下の4タイプに分けられます ・ 「A13」が制式採用されて「巡航戦車 Mk.3」となる(「A13 Mk.2」が作られると「A13」は「A13 Mk.1」と呼ばれる) ・ 「A13」を装甲強化したのが「A13 Mk.2」で、これが制式採用され「巡航戦車 Mk.4」となる ・ 「A13 Mk.2」が作られるようになり、既存の「A13」に同様な装甲強化を施したのが「巡航戦車 Mk.3 改修型」 ・ 「A13 Mk.2」の同軸機銃をビッカースの水冷式から空冷のベサ機銃に変更したタイプが「巡航戦車 Mk.4A」となります ・ 「A13」の「A~」は開発番号であり、実際に制式採用されると呼称が変わるので注意して下さい
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